富士急行1000形電車
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富士急行1000形電車は、富士急行が所有する鉄道譲渡車両。京王電鉄5000-初代系を譲受した車両である。
本項では、同様に京王5000系を譲受したものの内装など一部が異なる富士急行1200形電車についても記述する。1200形が岳南電車へ譲渡された岳南電車9000形電車については当該記事を参照されたい。
概要[編集]
- 1993年、老朽化した自社の3100形と5700形の置き換え用として登場。
- 座席等において形式の変更があり、ロングシートを流用している車両が1000形、入線時に転換式セミクロスシートに改造された車両が1200形となっている。だが、いずれも2両編成となっている。
- 台車・主電動機に関しては営団3000系の発生品を使用している。余談だが、富士急行自体が営団3000系を購入しようとしていたこともあったものの、長野電鉄に先を越され走行機器のみしか回ってこなかったという逸話がある[注 1]。
車両[編集]
1000形[編集]
- 2両編成×2本の4両が入線。2013年に1編成が廃車され、2024年にもう1編成も引退予定。車内はオールロングシートとなっている。
1200形[編集]
- 2両編成×7本の14両が入線。こちらも2020年までに6編成が廃車、2022年現在は1編成のみが在籍している。車内は転換式セミクロスシートに改造されている。
- 合計9本18両が入線→在籍し、当時の主力車でもあった。経年劣化(京王からの貰い物だしね。)による6000系205改への置き換えのため、2020年10月までに7編成が除籍され、2024年12月にも1編成が離脱する。なお、どちらも半自動ドアに対応している。
塗装について[編集]
標準塗装[編集]
- 塗装は青地に白帯を基調とし、側面に向かって左側の車両には斜めのストライプ、側面向かって右側の車両には富士山のシルエットを白で描いたものが標準。後に京王リバイバルなどが出場した。
マッターホルン号[編集]
- 2006年9月に1205編成が赤と白を基調としたデザインに塗装変更された。この編成が塗装変更された理由として、同年にはスイスのマッターホルン・ゴッタルド鉄道との姉妹鉄道提携15周年を迎えた。その記念としてマッターホルン・ゴッタルド鉄道の車両のデザインを模した塗装に変更したものである。後に1201編成に変更されたが、2019年に廃車された。
リバイバルカラー[編集]
- 2009年4月、富士急行開業80周年記念事業の一環として、1202編成が3100形や5700形などに採用されていた旧標準色に変更され、同年4月18日から運行を開始。2020年10月28日に運行を終了。
- また、同年6月には1001編成が富士山麓鉄道時代のモハ500形で採用された茶色とクリーム色の2色塗装に変更され、同年6月18日から運行を開始した。同編成は、2012年10月に京王5000系塗装に再変更されている。
京王リバイバル塗装[編集]
- 先述の1001編成が京王塗装にリバイバルされた。この塗装に関しては、京王時代から通算して運行開始50周年となることから塗装変更がなされたようだ。車番も京王時代のものに復刻されている。2024年12月15日をもって引退する予定(後述)。
富士登山電車[編集]
- 先述したマッターホルン号として運転していた1205編成を改装した観光列車。
- 2009年8月8日の誕生記念運行を経て翌9日より定期運行を開始した。
- 2両編成で、車両にはそれぞれ「赤富士」「青富士」という名称がついている。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』公開記念カラー[編集]
- アニメーション映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の公開を記念し、同作品と富士急行とのコラボレーションの一環として1200形1207編成をラッピング車両へ変更した。後にそのまま廃車された。
今後[編集]
2024年8月に公表された安全報告書(11ページ中段付近)より、富士急が早ければ24年以降車両の更新を行うことが判明した。更新対象となる形式は1000形で間違いないと思われるが、新しく導入する車両についてはJR東日本205系1000・1100番台、JR東海211系5000番台、りんかい線70-000形、完全新造説などファンの間で意見が割れている。
憶測はここまで
この関係で、1000形1001Fの引退が2024年12月中に行われる。
注[編集]
- ↑ もっとも営団3000系の台車はダイレクトマウント(車体直結)方式だったため、京王、京阪など馬車軌、標準軌の鉄道から譲受された地方私鉄の車両の足回りに重宝された。