大湯環状列石
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大湯環状列石(おおゆかんじょうれっせき)は、秋田県鹿角市 十和田大湯にある二つの環状列石(ストーンサークル)を主体とする遺跡である。
概要[編集]
2021年に世界文化遺産として登録された北海道・北東北の縄文遺跡群を構成する17の遺跡のうちの1つである。構成している二つの環状列石の「野中堂環状列石」と「万座環状列石」は、東西に100メートルほど離れている。このように同規模の環状列石が近接しているのは、珍しい。ともに川の石によってつくられた日時計型など色々な形の小規模の配石遺構を組み合わせて大きな二重の環が形成されている。[注 1]配石遺構の下には穴があるものもある。野中堂は、60基以上の配石遺構からなり、約2200個の石が使われ、最大直径は44メートル。万座は、100基以上の配石遺構からなり、約6500個の石が使われ、最大直径は52メートル。それぞれ外側の環から外側に向けて二本の直線状の、出入口と言われている配石が2、3か所見られる。周囲に、堀立柱建物跡、柱列などの遺構も⾒つかっている。
出土遺物[編集]
多数の土器、土製品、石器、石製品が発見されている。遺物には、道具としては使いづらいものや目的がわからないもので、屋根のある丸い家のような形をした装飾突起をもつ台付き深鉢土器、ミニチュア土器、土偶、足形付き土版や、どばんくんの愛称で親しまれる長方形型に開いた穴で人を表した愛嬌のある顔がついた土版[注 2]、キノコ型土製品、動物型土製品、石刀、石棒などがある。このようなものは、祭祀に使われたとされるが、わからないものを祭祀と決めつけるのは疑問である。隣接するガイダンス施設の大湯ストーンサークル館で多数が展示されている。
アクセス[編集]
- 東北自動車道 十和田ICから車で約15分
- JR鹿角花輪駅からバス約35分「大湯環状列石前」下車 またはJR鹿角花輪駅からタクシー約25分
- JR十和田南駅からタクシー約15分