伊豆箱根鉄道7000系電車

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伊豆箱根鉄道7000系電車(いずはこねてつどう7000けいでんしゃ)は、1991年から92年にかけて駿豆線に投入された、伊豆箱根鉄道の鉄道車両のこと。

概要[編集]

駿豆線には平成の世になっても吊り掛け車の1000系が3連2本残っていたが、これらの淘汰と将来的な座席指定快速の設定、およびJR東海への殴り込み乗り入れを目的に、新潟鐵工所(名義上は東急車輌製造)にて2本のみが製造された。増備はこの2本で打ち切られ、以降の増備は3000系に戻った他、当初計画されていたJR乗り入れはボツになり、一部機器が撤去されて現在に至っている。

構造[編集]

3000系3505Fに準じた、20m級2または3扉のオールステンレス車体を備えるが、ベースとなった車両は311系に変更された。2扉車は213系にやや類似しているが、これは座席指定快速設定を見込んだものである。

車内は転換クロスシートをベースとした全席クロスシートとされ、車端部はボックスシートとなっている。座席モケットは第1編成先頭車がベージュ系、第1編成中間車が赤系、第2編成は赤・黒・グレーを散りばめたものとなっている。

制御方式は3000系で実績のある抵抗制御で、三菱電機製のABFM系主制御装置を備える。主電動機に関しても120kW級の直流直巻電動機だが、駆動方式をTD平行カルダンとしたため、形式が変更されている。

台車は西武2000系にて試験されていた緩衝ゴム式のFS542系、FS042系を採用した。この台車は後に西武10000系NRAにも使用されることになる。

運転台はワンハンドル式ではなく、211系と同じツインレバー型のマスコンを採用した。

2010年10月にいずれもドアチャイムを設置。

運用[編集]

当初は座席指定快速にも使用されていたが、1998年の廃止後は他車と共通運用が組まれている。

2009年からは都市型ワンマン運転が行われている。

各編成別概説[編集]

7501F[編集]

1991年登場。2009年から2010年までは沿線にある静岡県立大仁高等学校の90年の歴史を振り返る電車となっていた。2019年からはTVアニメ『Dr.STONE』とタイアップしたラッピングを施され、2020年3月まで運行された。

7502F[編集]

1992年登場。2017年11月以降、金色ベースにレジェンドブルー帯を纏っていたが、2018年12月から劇場版ラブライブ!サンシャイン!!のラッピングを施され、当初は2020年3月までの予定が新型コロナウイルスの影響で延長運転され、2021年9月まで続いた。2023年6月からは幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-のラッピング電車となっている。

今後[編集]

製造から既に30年が経過しているが、今のところ置き換えの噂はない。しかし、一部2ドアのオール転換クロスシートであることや、足回りが旧弊な抵抗制御であることに一抹の不安を感じさせる。

関連項目[編集]