人工無能

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人工無能とは、人工無脳とも呼ばれ、入力されたテキストに対してテキストを出力するプロダクション・システムである。「イライザ」というワークフレームが嚆矢であり、ロジャース流の精神分析学的な反応する、「DOCTOR」が知られている。なお、「イライザ」は、バーナード・ショウの「ピュグマリオン」(映画「マイ・フェア・レディ」として知られている。)の主人公イライザ・ドゥリットルに由来する。
一見知性を感じることもあるが、インプットされた文章からキーワードを抽出し、内部のデータベースとマッチングして応答を返している。

概要[編集]

本来の機械学習は、ニューラルネットワークなどを使う場合が多のに対し、人工無能はマルコフ連鎖や形態素解析などの技術を用いて実装されることが多い。
また、人工無脳は、設定されたシナリオの中からそれっぽい回答を導き出すことができる。

人工無能のメリット[編集]

Seq2seqなどの機械学習型のチャットボットは、多くの会話のデータを蓄積することで会話の制度を向上させていく。しかし、会話のデータが少ない場合に相手の意図と異なる回答を返したり、会話が続かなくなるといった問題がある。それに対し人工無能は、ユーザーのニーズを捉えたシナリオが作成できてさえいれば、質問に対して的確な精度の高い返答をすることができる。
このように、機械学習型チャットボットは多くの会話経験が必要なのに対し、人工無能は少ないデータで会話を成立させることができる。


本当に無能か[編集]

人工無脳だから使えない、機械学習だから賢いということでもなく、使い方によって有能にも無能にもなり得るため、「無能」と決めつけることはできない。

人工知能への定義[編集]

元々人工知能は定義が曖昧なため、「会話を成立させることができる」という要素から、人工知能への定義ができる。

人工痴脳の可能性[編集]

ChatGPTは、「意味にまで踏みこんでいたいために、「そもそも意味てなんだ?」という話が開発者自身が告白している。そのため、「意味構造」に踏みこんで、われわれ人間が棲む世界との間にどんな齟齬が生まれるかということの観測装置としての「人工痴脳」の概念が、かれこれ四十年以上前から提唱されている。

関連項目[編集]