京都・祇園死傷事故
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京都・祇園死傷事故(きょうと・ぎおんししょうじこ)とは、京都府京都市東山区で2012年4月12日午後1時すぎに起きた暴走車による交通事故である。男女合わせて18人がはねられ、そのうち7人が亡くなった。運転していた男性も死亡した。
概要[編集]
2012年4月12日に京都市東山区の四条通大和大路の交差点に一台の軽ワゴン車が突っ込み、そのまま走りぬける事故が発生。暴走車は猛スピードで走りまわった末に、電柱に激突して止まった。この事故で18人がはねられ、7人が死亡、12人が重軽傷を負った。運転していた男性Aは、病院に運ばれるも死亡した。
後の捜査で、運転していたAは、てんかんの持病があったことが発覚して、事故との因果関係があったのではないかという指摘がある。一方で、走行経路や目撃情報などから、意識を失っていなかった可能性もあるとして、自動車運転過失致死傷だけでなく殺人容疑でも捜査が進められた。司法解剖の結果では死因は失血死と発表されており、4月13日には、殺人容疑で容疑者の自宅と勤務先が捜索された。最終的に、てんかんの発作が原因だったと結論付けられ、Aは自動車運転過失致死傷容疑で書類送検されている。
業務上過失致死傷容疑で書類送検されたAの勤務先だった藍染め製品販売会社の女性経営者Bは、嫌疑不十分で不起訴処分となった。Aのてんかんの持病を知っていながら配達させたとして捜査が進められていたが、Bが持病を知っていた証拠が集まらず、事故発生を予見することは困難だったと判断された。 [1]
事故の反応[編集]
- 今回の事故を受けて、社団法人日本てんかん協会の鶴井啓司会長は、死亡した容疑者がてんかんであることを免許の更新の際に申告していなかったことは遺憾だという声明を発表した。また、今回の事故でてんかん患者の差別が広がらないことを願う声明も発表した。