中島常楽院
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中島常楽院(なかじまじょうらくいん)は、鹿児島県日置市吹上町にある寺院である。宗派は天台宗。
概要[編集]
伊作市街から北に2キロ、田尻集落にある寺院である。
鎌倉時代初期に島津忠久が薩摩国に入国した際、忠久に従って下向した盲人の僧侶である宝山検校がここに住居を定め、妙音天の尊像を安置して堂宇を建立したのがこの寺の開基といわれている。宝山検校は忠久の祈祷僧として仕えたが、彼は琵琶の名手でもあったことからその琵琶をもって近隣住民の教化も担当した。なお、これが現在に鹿児島県から無形文化財に指定されている薩摩琵琶の起源ともいわれている。
その後、この寺院は島津氏の手厚い庇護を受けて繁栄したが、明治時代初期に廃仏毀釈が盛んになると一気に衰退した。そして現在は地方の小さな寺院にすぎなくなっている。ただし、旧境内一帯は鹿児島県の史跡に指定されている。
また、毎年10月12日には寺関係の盲人僧侶が集まり、琵琶や笛などによる妙音十二楽を奏して、宝山検校の霊を供養する習わしになっている。なお、妙音十二楽は鹿児島県の無形文化財に指定されている。
アクセス[編集]
- 田尻バス停から徒歩で10分。