反ワクチン
反ワクチン(はんワクチン)とは、ワクチンの接種に反対すること、また、そのような人を意味する。ワクチンの接種に反対することをワクチン忌避(ワクチンきひ)とも呼び、2019年に世界保健機関によって世界の公衆衛生を脅かす10の物の一つに選ばれている。反ワクチンの根底にあるのは、ワクチンの接種を受けることによって不妊になる、子供が自閉症にかかるなどと言った根も葉もない虚偽の情報である。反ワクチンは公衆衛生にとって重大な脅威となるため、SNSやブログを運営する各社は反ワクチン情報の監視を強化しており、事実に反する情報を含む反ワクチンの言説は削除されたり、執拗に繰り返される場合はアカウント自体が停止されたりといった処置がとられている。
エンペディアにもかつてコロナに関する反ワクチンを主張した人物がいたが、既に無期限ブロックされている。
陰謀論[編集]
陰謀論との関わりも大きい。陰謀論的な反ワクチンの人々は、「政府(または"ディープステート")や有名な資産家が、人口を減らしてなんらかの目的を達成するために、存在しない病気や"ただの風邪"を危険な病気と思い込ませている」と主張する。また、「ワクチンの接種により、死んだり健康を害したりする」と主張する。代表的なものは、「不妊になる」、「自閉症に成る」というものだが、先鋭化したものには「体が磁性を帯びて磁石がくっつくようになる」,「体から5G電波や毒電波が出るようになる」というものもある。以上のことに科学的根拠はないが、陰謀論的な反ワクチンの人々によって偽の証拠もつくられている。しかし、以前のワクチン接種に問題があったとされる歴史から、ワクチンの副反応に過剰反応しているのは致し方ない部分もあろう。
個人主義[編集]
個人主義の影響も大きい。個人主義的な反ワクチンの人々は、「ワクチン接種が社会全体に利益をもたらすとしても、自分が副反応の後遺症を受けたら嫌なので自分は打たないし、打つのを強制するような考え方はなくすべき」と主張する。実際に日本では法的な問題から、強制的なワクチン摂取はできず、ワクチンに限らずお願いベースだった。 陰謀論的な反ワクチンの人々が、穏健的な大多数の人々に反ワクチンを拡げるために、個人主義的な主張を展開することもある。
歴史[編集]
反ワクチンは、史上初のワクチンが誕生したそのときからある伝統的な思想である。初期の天然痘ワクチンは牛痘からつくられていたため、「摂取すると牛になる」と恐れられたが、科学的根拠はなくウシになった人間はいない。