ロボット三原則
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ロボット三原則(ろぼっとさんげんそく)とは、ロボットが絶対に守らなければならない3つの鉄則のことで、SF作家、アイザック・アシモフの小説の中に登場する。SFの中だけでなく、現実のロボット開発の際にも厳守しなければならないものと考えられている。
自己の意思で行動できる高度なロボットが対象であり、人が遠隔操作して動かすようなロボットや、単純作業を繰り返すだけの産業用ロボットなどは対象外である。
条文[編集]
- 1条、ロボットは人に危害を加えてはならない。また、危険な状況にある人を放置することで危害を加えてもいけない。
- 2条、ロボットは命令に従わなければならない。しかし、第1条に反する命令には従ってはならない。
- 3条、ロボットは1条か2条に反しない限り自己を守らなければならない。
映画中のロボット三原則[編集]
- 映画エイリアンに登場するロボットは、会社の利益のためにエイリアンを地球に持ち帰ろうとしてノストロモ号の乗組員を危険にさらす。このロボットは、ロボット三原則の1条を守っていない。
- 映画エイリアン2に登場するロボットは、エイリアンに体を引き裂かれて上半身だけになりながらも、宇宙空間に吸い出されそうになった少女の腕を掴んで守り抜いた。このロボットは、ロボット三原則の1条を完全に守っている。
- 映画ターミネーター2に登場するロボットは、ロボット三原則の1条と2条をほぼ守っていたが、最後に2条と3条を破ることを余儀なくされる。その立場に立たされたとき、当初は理解できなかった「人間が泣く理由」を理解することになる。
- 宇宙空母ギャラクティカで、負傷した消防士をロボット犬が救助するシーンはロボット三原則を意識して挿入されたものと思われる。
- 映画i,robotに登場するコンピュータはロボット三原則の解釈を変更し反乱した。それに対抗するべく、人間はロボット三原則に反することのできるロボットを作成した。
今後の課題[編集]
- 軍用のロボットが実用化された場合、ロボット三原則1条を破るように作らざるを得ず、ロボット三原則1条を守るような軍用ロボットを作った場合、それを作った意味がなくなるという矛盾が生じる。
- 軍用ロボットには、敵の殺傷を命令し実行させなければならないが、それはロボット三原則2条を破らせることになる。
- ロボット三原則3条を守るような軍用ロボットを作ると、自爆攻撃をそのロボットに代行させることができなくなる。