ヤマト運輸

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ヤマト運輸株式会社(やまとうんゆ、英:YAMATO TRANSPORT CO., LTD.)は「宅急便」など各種輸送に関わる事業を行う会社である。ヤマトホールディングス株式会社の100%子会社である。2017年の宅配便のシェア43.6%でトップである(第二位は佐川急便30.0%、第三位は日本郵便20.8%)。

概要[編集]

郵便小包鉄道小荷物がほぼ独占していた小口宅配便事業に風穴を開けた会社として知られるが、元は路線物流事業者だった。

歴史[編集]

  • 1919年、会社を創立し、創立総会を東京市京橋区において開催した(資本金10万円、代表者:小倉康臣)[1]。全国のトラック台数が204台の頃、ヤマト運輸は銀座でトラック4台を保有するトラック運送会社として事業を始めた。
  • 1923年には三越百貨店と商品配送の契約を結んだ。
  • 1929年5月、社名を「大和運輸株式会社」とした。6月から東京~横浜間に本格的な定期便を開始した。(わが国最初の路線事業である)
  • 1949年5月、東京証券取引所に上場する。
  • 1973年1月からコンピュータ部門を分離し、「ヤマトシステム開発株式会社」を設立した。
  • 1976年1月、関東一円において、小口貨物の特急宅配システム『宅急便』を開始した。初日、20日の発送個数は11個であった。
  • 1981年12月には宅急便月間取り扱い1,000万個を達成した。
  • 1982年10月、商号を「ヤマト運輸株式会社」と改称した。
  • 1988年にはクール宅急便を全国展開する。
  • 1993年に宅急便年間取り扱い5億個を達成した。
  • 2005年11月、純粋持株会社へ移行する。ヤマト運輸株式会社は、ヤマトホールディングス株式会社へ商号変更。ヤマト運輸分割準備会社は、事業会社のヤマト運輸株式会社へ商号変更。
  • 2013年12月、宅急便月間取扱2億個を達成する。
  • 2017年2月、「働き方改革室」を新設。6月、第18回物流環境大賞「物流環境保全活動賞」を受賞。10月、ヤマトグループ 「関西ゲートウェイ」を開所。関東・中部・関西の主要拠点が完成。

基本情報[編集]

  • 名称:ヤマト運輸株式会社(YAMATO TRANSPORT CO., LTD.)
  • 創業:1919年11月
  • 設立年月日:2005年(平成17年)3月31日
  • 本社所在地:〒104-8125 東京都中央区銀座2-16-10
  • 交通:JR東日本鉄道 有楽町駅中央口から徒歩12分
  • 資本金:500億円
  • 社員数:183,315名(2019年3月15日現在)
  • 事業所数:合計7,435

クロネコ[編集]

「子猫をくわえた母猫のマーク」は、宅配便事業を中核にする前の1957年から使用している。
由来は、業務提携したアメリカの運送会社『アライド・ヴァン・ラインズ社』の「親子猫のマーク」で、同社の許可を得て当社用にデザインした。アライド・ヴァン・ラインズ社は白猫であるが、ヤマト運輸は黒猫である。広報担当者の子供が落書きした黒色の猫の絵をヒントに、デザインをおこした。
母猫が子猫を運ぶように顧客の荷物を丁寧に扱う意味が込められている[2]

ウォークスルー車[編集]

ヤマト運輸が配達を行う際に使われる車両に、ウォークスルー車がある。助手席を廃し、運転席から荷台、また歩道側に直接アクセスできる。集配のため運転席からの乗り降り、荷台での作業が多くなる、という宅配便特有の事情にマッチした、ヤマト運輸の構想による車両である。製造はトヨタ自動車が担う。

ヤマト運輸の宅配便事業を手掛けた小倉昌男が、トヨタ自動車の豊田章一郎社長(当時)に直筆で手紙を送り、慎重を期する同社としては異例の製造を引き受けた[3]

商標登録[編集]

権利者はいずれも「ヤマトホールディングス株式会社」。

  • 宅急便:出願日:1976年3月23日、登録日:1979年4月27日、登録番号:第1377677号、区分:6,9,12,13,19,22
  • スキ-宅急便:出願日:1984年1月 25日、登録日:1986年 9月 29日、登録番号:第1895638号、区分:6,16,17,18,20,21,22,26
  • ク-ル宅急便:出願日:1987年8月 3日、登録日:1989年 10月 31日、登録番号:第2180782号、区分:6,16,17,18,20,21,22,26
  • クロネコヤマトの宅急便:出願日:2001年 3月 9日、登録日:2002年 7月 26日、登録番号:第4588808号、区分:39

公式ページ[編集]

ヤマト運輸

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