メルカバ

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メルカバとは、イスラエルが開発した戦車である。

特徴[編集]

装甲が厚く、エンジンの搭載位置が特異である。

名前の意味[編集]

ヘブライ語のメルカバ(מרכבה)には二つの意味がある。意味の一つは出エジプト記14章などに登場する古代の戦争で使われた戦闘用の馬車のことである。

エゼキエル書一章に登場す「神の乗り物」や、預言者エリヤが生きたまま天に昇ったときに現れた「火の車と火の馬」(列王記下2章11節)などを指す場合もある。

設計思想[編集]

若者たちが戦場で死ぬことは、人口の少ないイスラエルにとって国家の存亡に関わる大問題である。このためイスラエル軍は、どの国の軍隊よりも人命を重視している。

戦車は陸上では最強の車両であり、陸上で戦車にとって最大の脅威は敵の戦車である。

戦車が敵戦車と遭遇した場合は、向かい合って戦車砲で撃ち合うことになる。このため戦車の装甲は前側が特別に厚く作られている。

戦車はエンジンを後部に搭載するのが普通だが、メルカバはエンジンを前部に搭載している。これは、万一、敵の砲弾に装甲を撃ち抜かれたときには、エンジンが盾になって乗員を守り、生存率が高まるようにしているのである。

エンジンルームとキャビンの仕切りにも装甲板が使われていると考えられる。外側の装甲が破られたらエンジンが砲弾を受け止め、更にその後部にも装甲板があるという構造である。

物事が計画通りにいかなかった場合の対策を予め考えておき、更にその対策が失敗した場合の対策も考えておくというのがユダヤの考え方である。

更に、ただ考えるだけならば金は一切掛からないので、あらゆることを徹底的に考えておくというのがユダヤの伝統である。

メルカバの後部にはドアがあり、脱出や負傷者の救護のときに使われる。

その他[編集]

メルカバは平坦な砂漠での戦車対戦車の一騎打ちには強いが、敵の歩兵が側面や後方から小型の対戦車火器で攻撃してくると弱いとされている。歩兵が隠れる場所の多い市街戦には不向きのようである。

外部リンク[編集]

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