マッドマックス
マッドマックス (Mad Max) とは、1979年のオーストラリアのカーアクション映画。
スタッフ・キャスト[編集]
あらすじ[編集]
「暴走族が警官を殺してパトカーを奪って逃走している」という無線連絡が入り、付近のパトカーは追跡にあたる。
パトカーを奪った暴走族のリーダーのナイトライダーはディスクジョッキーさながら、無線機でパトカーとのカーチェイスを実況中継する。
ナイトライダーの運転テクニックは相当なもので、追跡したパトカーと白バイは事故を起こして全滅する。
自分がいる方向に暴走族が向かっているという連絡を受けた警官のマックスは、一人で追跡する。暴走族のリーダーは、今度の相手の運転テクニックは自分を遥かに上回っていることを悟り、運転しながら泣き出して、そのまま事故を起こして死んでしまう。
それをニュースで観たマックスの妻のジェシーは不機嫌であった。夫が暴走族とのカーチェイスを楽しむようになっていることを感じ取っていたのである。
その頃、パトカーの整備員たちは、スーパーチャージャーを取り付けて大幅にパワーアップさせたパトカーを完成させていた。
しばらくして、マックスと、同僚で親友のグースは暴走族に集団レイプされた少女を保護し、その場で麻薬を吸って動けなくなっていた暴走族のメンバーのジョニーを連行する。その際、グースはジョニーを凹凹にしてしまう。
少女は集団レイプのショックから精神病院行きになり、訴える者がおらず、ジョニーは釈放されてしまう。
グースはバイクが故障し事故を起こす。不死身のグースと自称しているだけあってグースは無傷であった。グースはトラックを借りてバイクを運ぶ。このトラックは超オンボロである。カーアクション映画に出てくるオンボロ車の運命はお察しください。ジョニーに投石されグースが運転するトラックは転倒する。そこでジョニーは暴走族の次のリーダーのトゥーカッターに強制され火を付けてグースを焼き殺してしまう。
マックスは自分が暴走族との追いかけっこを楽しむようになってきていることを感じており、グースの死を切っ掛けに警官を辞めようとするのだが、上司に勧められて、辞めずに一ヶ月の休暇を取って旅行することにする。
途中、マックスの妻のジェシーは子供とソフトクリームを買いに行ったとき暴走族に絡まれ、車で逃げる際、暴走族の一人に重症を負わせてしまう。
その後、マックスたちが伯母の住む農場に滞在しているとき暴走族が現れる。高齢の伯母はジェシーと赤ん坊を守ろうと散弾銃を手に暴走族に立ち向かう。ジェシーは伯母と車で逃げるのだが、車は故障して動かなくなり、赤ん坊を連れて逃げたジェシーは暴走族に轢き殺されてしまう。
マックスは、パトカーの整備員たちが密かに作っていたスーパーチャージャー付きのパトカーを持ち出して復讐に向かう。
その他[編集]
普通の復讐映画は、映画の冒頭で主人公の家族が殺され、最後に主人公が復讐を果たすようなストーリーである。
しかし、マッドマックスでは、主人公の家族が殺されるのは最後の方になっている点が、普通の復讐映画とは違うところである。
冒頭で家族が殺された場合、家族と過ごした幸せな時間の描写が極めて少ないものとなる。視聴者が登場人物(特に主人公の家族)に親近感を持つ前に悲劇が起こっても、視聴者が強い怒りを感じることもない。
マッドマックスでは、家族が殺されるのを最後の方に設定したために、視聴者が強い感情を持つことになる。観る者の心理を実に良く考えて作った映画である。
登場する銃の出鱈目ぶりは西部警察には及ばないがかなり酷い。暴走族がモーゼルを持っていたり、警官が改造したショットガンを使うなど有り得ないことである。