マイクロドライブ
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マイクロドライブとはコンパクトフラッシュカードと同様のサイズのハードディスクドライブである。小型ながら当時としては容量が大きく、振動にもある程度強かったことからポータブル機器向けに普及していた。その大きさから1インチHDDとも呼ばれる。
概要[編集]
IBMが開発し、1999年に発表された小型のハードディスクドライブである。コンパクトフラッシュのタイプ2とほぼ同様の形状であり、互換性を持たせているのが特徴である。1999年の登場当時、コンパクトフラッシュが128MBで5万円だったところ、同様の価格帯で340MBの容量を誇っていた。マイクロドライブとしての最大容量は8GBであり、2005年に発売されたものである。なお、IBMのHDD部門が日立製作所に買収されたため、2003年からは日立グローバルストレージテクノロジーズが製造を行っていた。
2004年に発売されたipod miniはこのマイクロドライブを搭載しており、4GBと6GBのマイクロドライブが使用されている。これを利用してマイクロドライブをコンパクトフラッシュに置き換える改造がなされることも多い。
小型で当時としては大容量のストレージが魅力的だったものの、HDDの構造に由来する衝撃への弱さや消費電力の多さという欠点もあり、何より対抗馬であったコンパクトフラッシュやSDカードなどのフラッシュメモリが圧倒的な低価格と大容量ストレージを実現してしまい、マイクロドライブ市場は急速に縮小していく。世界中で大ヒットを巻き起こしたipod miniについても翌2005年にはフラッシュメモリを使用するipod nanoを発売するなど、組み込み用のストレージとしての需要も消え去ることになってしまった。
関連項目[編集]
- モバイルディスク - 東芝版マイクロドライブのようなもの。こちらはPCカードタイプ。
- コンパクトフラッシュ
- ハードディスクドライブ