ヘロンの公式は、三角形の3辺の長さから面積を求める公式である。
3辺の長さを 、また としたとき、三角形の面積を S とすると
s を使わないで表現することもできる。
練習問題 : ヘロンの公式の利用1
3辺の長さが 6, 13, 17 の三角形の面積を求めよ。
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ヘロンの公式より、面積Sは
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練習問題 : ヘロンの公式の利用2
3辺の長さが
の三角形の面積を求めよ。
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ヘロンの公式より、面積Sは
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ここではピタゴラスの定理を用いて導出する。三角関数を用いてより簡潔に導出することもできる(後述)。
△ABCの各辺の長さを とおく。
頂点Aから辺BCに下ろした垂線の足をHとし、 とおく。
△ABHにピタゴラスの定理を適用し、
△ACHにピタゴラスの定理を適用し、
辺BCの長さをBHとCHを用いて表すと、点Hが辺BC上にある場合とない場合で場合分けされ (複号任意) となる。よって、
こうして求められたhから△ABCの面積Sを求めると、
しかし、 a, b, c は本来対等なはずなのに式の形が対称になっていない。そこで、因数分解または展開することにより、対称式の形に整えていく。
因数分解する[編集]
よく見るヘロンの公式の形に変形できた。
展開する[編集]
最後まで展開した形は(3)だが、(4)の形も参考までに示す。
余弦定理を用いた導出法[編集]
(*)の導出まで示す。対称式の形に変形する過程は上記と同様。
△ABCにおいて とおく。
第2余弦定理より、
また、sinを用いた三角形の面積公式より、