フェムト

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フェムト(記号f)とは、ピコより一つ小さく、アトより一つ大きいSI接頭辞である。

概要[編集]

10-15倍、すなわち1000兆分の1倍に相当する。1フェムトメートル陽子の半径より一回り大きく、1フェムトグラムインフルエンザウイルスよりやや大きな質量である。このことから、科学技術、特に原子核物理学生物学がそれほど発達していなかった時代には、フェムトオーダーの量が登場することはほとんどなかったと言える。このため、フェムトは比較的新しいSI接頭辞であり、1964年にアトと共に制定された。しかし、現在でもフェムトという接頭辞が使われることは少なく、接頭辞を使わずに指数表記で代用されることが多い。

フェムト相当の単位[編集]

フェムトを使わない傾向は特に物理学においては顕著である。
制定前にも核物理学分野で独自の単位が使われ、まずエンリコ・フェルミにちなんだフェルミ(fm)の単位が使われ、次いで湯川秀樹にちなんで、10-15mを1ユカワ(1Y)とする単位が使われた。