デューラー (六千人の命のビザ)

デューラーとは、杉原幸子の著書「六千人の命のビザ」及び、ドラマ「命のビザ」に登場するドイツ空軍の将校。実在した人物である。

デューラーと杉原幸子の出会い[編集]

1944年5月、ルーマニアで、疎開先のボヤナブラショフからブカレストに向かう途中、車が故障。杉原幸子は運転手と車を残してドイツ軍の車に乗せてもらう。

だが途中、敵の攻撃を避けるために森に隠れる。杉原幸子がドイツ軍とともに森に隠れていたときに杉原幸子の世話係をしていたのがデューラーである。

ドラマ「命のビザ」では、車が故障して杉原幸子が困っていたとき、デューラーがキューベルワーゲンを運転して通り掛かる。このとき通り掛かって車に乗せてくれたドイツ軍人とデューラーは実際には別人のようである。

ドイツ空軍の将校という以外、詳細は不明である。

フルネームも、階級も、所属していた部隊も不明である。デューラーが本名だったのかニックネームだったのかも不明である。

森に隠れていたドイツ軍が攻撃を受けたとき、杉原幸子の手を引いて森の中を逃げながら、砲弾が炸裂すると自分の体を盾にして杉原幸子を守っていたという。

杉原幸子も敵から銃を向けられたが、女性であったために撃たれなかったという。

デューラーの死因が砲撃によるものなのか、銃撃によるものか不明であるが、砲撃によるものである可能性が高い。

デューラーの遺体がルーマニアの森に葬られるとき、デューラーの軍服から取り外してきた襟章を杉原幸子は日本に持ち帰っており、彼が実在した人物であることは間違いないと思われる。

考えられる可能性

①搭乗機を撃墜されパラシュート降下、又は不時着して陸軍と合流した。

②攻撃を受けた空軍基地から脱出し、陸軍に合流した。

③ドイツ軍全体が劣勢となり、陸軍とともに敗走していた。

シオニストにとって、ナチスの将校は悪魔のような存在でなければならないのである。彼らにとって、ナチスの将校は、プライベートライアンに登場する戦車長のようでなければならないのである。

同盟国の外交官夫人をナチスの将校が命懸けで守り抜いた事実は、シオニストにとって不愉快なことなのである。

だから、登場させたくないのである。

ドラマ「命のビザ」でデューラーが登場するシーンは、そのときの杉原幸子の気持ちを正確に表現していた。外交官夫人とドイツ空軍将校との悲しく儚い恋愛物語のように作られている。