ダブルス (漫画)

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ダブルス』は、cuvieによる日本成人向け漫画作品。『月刊COMIC桃姫』2010年03月号から同05月号まで前編・中編・後編の3話が連載された。のちに2011年7月に富士美出版から発売のcuvieの単行本『Girlie』限定版および2012年9月発売の同通常版に収録された。

ストーリー[編集]

前編[編集]

卒業を間近に控えた3年生の高梨シンヤ。彼は同じクラスの女子二ノ宮ツカサから放課後に屋上に呼び出される。ツカサのことがずっと好きだったシンヤは、告白されるのではないかと期待する。けれど、ツカサの言葉は予想外のものだった。「上山ユイナ、あんたとヤリたいんだって」[1]と。

同じクラスの小柄な美少女・上山ユイナは、胸が小さいことを気にしていた。そして、彼女は、姉や親友のツカサが巨乳なのは、彼氏とセックスして胸を揉まれているからに違いないと主張したという。ツカサは、シンヤとそういう関係ではないと否定したが、ユイナに押し切られ、シンヤにこのことを伝言する羽目になったのだった。

「シンヤくん! わたしとせっくすっしませんか」[2]とユイナに言われたシンヤは、彼女の家の部屋に招かれる。シンヤもユイナも初体験で緊張するが、結局、シンヤは彼女とともにベッドに倒れ込む。

中編[編集]

次の日、登校途中にツカサに会うと、彼女からユイナとしたのかと尋ねられる。そして、ユイナを見かけると、ツカサは二人を置いて先に行ってしまう。ユイナは照れくさそうに笑い、昨日のことが忘れられないという。そして、二人は一時間目の授業をさぼり、学校の屋上でセックスをする。その直後、ユイナは、シンヤとツカサが両想いだと思っていたと語る。シンヤが否定すると、ユイナはそれならツカサに気兼ねする必要はないんだねと言った。そして、「好きな人」に触られないと胸は大きくならないのだと言い、嬉しそうに笑う。

次の体育の時間の後、体育倉庫で一緒に片付けをすることになったシンヤとツカサ。学校でするなんて退学になりかねない、と不機嫌そうにツカサは言う。そして、シンヤはユイナのおかしな頼みを断ると思っていたのに、と彼女は言う。もしかしてヤキモチを焼いているのかと冗談めかして言うシンヤに、目に涙を浮かべ悲しそうな顔をするツカサ。シンヤは相手が可愛い女の子で、しかもツカサが仲介したことではないかと言う。シンヤは、ツカサを抱き寄せ、イケメンに同じことをされたらツカサも断れないだろうと尋ねる。ツカサは「シンヤだから拒めない」と答えた。彼女は、ユイナにどういうふうにしたのか、と頬を染めて尋ねる。

そして、シンヤは勢いでツカサを押し倒してしまう。ツカサは「見境なし」「最低」だとシンヤを罵倒するが、拒めず犯されてしまう。そして、シンヤから3年間ずっと好きだったと告白され、ツカサは大人しくなる。すべてが終わった後、ツカサは言う。本当に自分のことが好きなら、もうユイナとはしないで、と。

後編[編集]

ユイナとの関係を断つとツカサに約束するシンヤ。しかし、シンヤはその後もユイナとたびたび会って「せっくす」をしてしまう。ある日、ツカサが後輩男子から告白されている姿を目にしたシンヤ。ツカサが後輩にメールアドレスを教えたときき、シンヤは不安になり、そして、この程度のことで嫉妬を覚える自分が、二股をかけていることに罪悪感を覚える。友人にも相談できず、シンヤはユイナにありのままを話す。すると、ユイナは自分はまったく気にしていないし、シンヤのこともツカサのことも大好きだから二人の仲を邪魔するつもりはないと言う。そして、これからは3人ですればいい、と彼女は言う。

ユイナによれば、ツカサは押しに弱く、強く迫られれば断れないタイプだという。テニス部の部長を引き受けたのも、ユイナのおかしな頼みを断らなかったのも、シンヤに流されてセックスしたのも、ツカサのそうした性格に起因する。だから、強くお願いすればきっとツカサも受け入れてくれるに違いない、とユイナは言う。

それを聞いて、シンヤは心配になる。先日の後輩男子にも強くお願いされればツカサは拒めず、彼女を寝取られてしまうのではないかと。慌ててツカサを探しに行ったシンヤは部室の前にいるツカサを見つける。そして、ツカサの胸を揉みしだき、彼女を部室に連れ込む。ユイナの眼前で押し倒されたツカサは、恥ずかしがるが、シンヤに犯されながら、ユイナにも胸を揉まれ、そしてユイナに唇を奪われる。シンヤは、ツカサの唇は自分のものだからといいユイナを引き剥がし、今度は彼女に挿入する。

事が終わったあと、シンヤがこれまでユイナとの関係を黙っていたことを謝ると、ツカサは不満そうにしながらもさっきのように「メロメロ」されてしまっては文句を言うこともできないといい、怒っていないと語る。そして、シンヤとユイナに押し切られ、3人で関係を続けることを受け入れてしまう。

キャラクター[編集]

高梨 シンヤ
主人公。3年生の男子。一人称は「俺」。ツカサのことは「ツカサ」と呼び捨てで呼び、ユイナのことは当初「上山さん」、後に「ユイナちゃん」と呼ぶようになる。優柔不断。ツカサに好意を寄せ、卒業式のときに告白しようと計画していた。
二ノ宮 ツカサ[3]
シンヤと同じクラスの美少女。巨乳でスタイル抜群、かなりモテる。髪型はロングヘア。処女。一人称は「私」。他の二人のことは「シンヤ」「ユイナ」と呼び捨てで呼ぶ。
テニス部の元部長。シンヤとは1年生の頃からの友人。気が強そうに見えて、頼み事をされると断れないタイプ。シンヤのことが好きだが素直になれない
上山 ユイナ
シンヤと同じクラスの美少女。貧乳で小柄。髪型はショートカット。処女。一人称は「私」。ツカサのことを「ツカサちゃん」、シンヤのことを「シンヤくん」と呼ぶ。
マンション暮らしで両親は共働きで夜遅くまで帰ってこない。また、姉が一人いる。一見すると大人しそうだが、意志は強い。ツカサの親友。胸を揉んでもらい巨乳になるためと言い、ツカサに頼み込んで彼と「せっくす」することになる。シンヤのことを「好きな人」と呼んでおり実は以前から好意をもっていたことが示唆されている。
一方で、ツカサのことも「大好き」だと述べ、乱れるツカサの姿を見て「可愛い」と言いながらキスするなど、レズビアン的傾向がある。巨乳になりたいということについても「ツカサちゃんみたいになりたい」のだと述べており、初めての相手にシンヤを選んだのもツカサの恋人(だと思っていた)ことが理由であると作中描写から推測できる。
ユイナの姉
ユイナの姉で、彼氏と付き合いだしてから巨乳になったとユイナは語っている(写真を見たツカサはユイナの姉の服の趣味が変わっただけではと疑問に思っている)。
2年生の男子
ツカサに好意を寄せるテニス部の真面目そうな下級生。ツカサに頼み込んで卒業する前にせめて連絡先だけでも教えて欲しいといい、メールアドレスを聞き出す。

脚注[編集]

  1. 単行本より引用。
  2. 単行本より引用。
  3. 苗字は体操服の名札および後編3ページ目の男子生徒のセリフより判明する。