タコグラフ

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タコグラフ?

タコグラフとは自動車の速度・距離などを時間ごとに記録する装置であり、「運行記録計」とも呼ばれる装置である。事業用車両については精度や機能など、一定の要件を満たして形式認定された機器の設置が義務付けられている。

概要[編集]

事業用自動車の運行を適切に管理するための装置として開発され、運行中の速度超過や運転時間などの管理をするために設置される。タコグラフは自動車の車速信号から走行距離と速度を算出するため、速度計と記録計が一体化したものも利用されていた。その後、時計型の記録計や1DINサイズの記録計が一般化し、記録できるものもエンジンの回転数や特定の操作をした回数など、より多くの記録が取れるようになっていた。エンジン回転数を記録することができるタコグラフは「レボタコ」と呼ばれ、急加速や急減速などをしていないかなど、細かな運転までチェックすることができるという。そのため、ドライバー目線では一種の監視装置であると認識されており、アナログタイプのタコグラフにおいては記録紙であるチャート紙の改ざんや装置に手を加え、不正な記録を行う例がみられていた。

近年はチャート紙によるものではなく、電子データとして記録するデジタルタコグラフが一般化しており、ドライバーによる改ざんが容易にできないようになっている。

デジタルタコグラフは従来の記録用紙や媒体に一方的に蓄積していくだけではなく、事業所と車両の双方向通信を行ったり、GNSSによる位置情報も記録することができるなど多機能化が進んでいる。なお、ドライバーからは監視されている感がとても強いものであり、なかなか受け入れられてない現状もある。

不正行為[編集]

実際にあった不正行為としては記録針を曲げ、実際の速度よりも少ない速度を表示させるもの[注 1]や、一定以上記録針が動かないように何らかの細工を施したり[注 2]するなどの不正行為があったとされている。

なお、デジタル・アナログいずれの記録方式においても運行管理者からの改ざんを防ぐことはできない[注 3]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. チャート紙には0ラインと呼ばれる0km/hを示す基準の表示があるため、記録針への細工がわかるようになっている
  2. 一定以上になると極端にフラットなチャートになるため容易に発覚する
  3. 当然違法行為であり、発覚すれば各種法令において罰せられる行為である