タイムパラドックス
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タイムパラドックスとは、タイムトラベルを行うことができた際に発生することが考えられるパラドックスのこと。
例[編集]
Aは過去にタイムトラベルし、Aの祖父を殺害してしまった。そうすると、当然ながらAは生まれなくなる。つまり祖父を殺害した段階でAは消滅してしまうのか。いや、Aが生まれないのであれば、Aが過去にタイムトラベルして祖父を殺害することもなかったはずである。それなら結局Aは生まれて、過去にタイムトラベルして祖父を殺害することになるのではないか、というように堂々巡りになってしまう。解決方法としては、決して過去を変えることはできない、つまりこの例ではAが祖父を殺害しようといくら試みても、何らかの邪魔が発生して殺害することはできない、そのような仕組みになっていると考えることができる。また、祖父が殺害された世界はパラレルワールドであり、この世界とは別物であると考えることもできる。
一方Bは大ヒットした音楽のCDを持って過去にタイムトラベルし、この音楽の作者であるCにCDを手渡した。すると、Cはこの音楽を自らの作品として発表することもある。しかしちょっと待ってほしい。この音楽は一体、元々は誰が作ったものなのか。Cが作ったと仮定すると、CがBからCDを渡されていたことと矛盾し、Bが作ったと仮定すると、BがヒットしたCDを持っていただけであることに矛盾する。どちらでも矛盾が生じるため、この音楽は無から湧いて出てきたと考えるしかなくなるが、これは明らかにおかしい。解決方法としては、やはりいくらCDを手渡そうとしても何らかの障害により渡すことができないと考えることが挙げられる。
創作におけるタイムパラドックス[編集]
作品世界にタイムマシンが存在する場合、タイムパラドックスをどのように処理するか考える必要がある。
- ドラゴンボールでは解決策としてパラレルワールドを採用した (トランクスが過去に戻って悟空の病気を治しても、トランクスの未来で悟空が病死したことに変わりはない) はずだが、セル編の終わりでトランクスが未来に戻ったとき、トランクスの未来では19号と20号だったはずの人造人間の番号が、なぜかトランクスが改変した過去と同じ17号と18号に変わっていた。
- PS2のゲームである「メタルギアソリッド3」はメタルギアサーガで最も古い時代を描いており、既に発売済み作品に登場している人物の過去が描かれている。未来で生き残っているキャラクターを本作で殺害した場合、「タイムパラドックスが起きた」として即ゲームオーバーになる。主人公であるネイキッド・スネークの体力が0になった場合は「GAMEOVER」と表示され、時間経過とともに「TIME PARADOX」に文字が変わっていき、コンティニューが不可能になる(仮死薬を飲んだ場合も同様)。