ジョージ・フロイト

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ジョージ・フロイト(ジョージ・フロイドとも)とは、アメリカで白人警官に殺された黒人男性。全米に大規模なBLMデモが拡がる切っ掛けとなった。

概要[編集]

出身はテキサス州ヒューストン。没年齢は46歳だったと言われるので、1973年1974年が生年と考えられる。ヒューストンではジャック・イェーツ高校に通い、アメリカンフットボールやバスケットボール選手として活躍したという。また、ヒューストンでは「Big Floyd(ビッグ・フロイド)」の名義でラッパーとして音楽活動もしており、DJ Screwの楽曲にも参加していた。既婚者で息子や娘もいるという。

死去するおよそ数年前にミネソタ州ミネアポリスに引っ越し、警備員として働いていた。しかし2020年に新型コロナウイルスの感染が拡大したことによる影響で職を失った。

2020年5月25日、フロイドは偽造した20ドル札を使った容疑で警察に拘束される。現場となった食料雑貨店のCup Foodsはフロイドの行きつけの店だった。店主によると、フロイドは男性1人、女性1人と来店。同行していた男性が会計時に20ドル札を使おうとしたが、店員は偽札を疑い、受け取るのを拒んだという。3人は店を立ち去ったが、およそ10分後に再度フロイドが来店し、20ドルを使ったため、偽札を疑った従業員が警察に通報した。フロイドは拘束時、後に逮捕されることになる男性警察官に少なくとも8分間にわたって首を押さえつけられ、身動きできない状態にされた。逮捕時に居合わせた人が撮影した動画には、フロイドが警官に何度も「動けない」「息ができない」と訴えている様子が映っていた。フロイドはこのため、死去したとされる。

この事件は「窒息による殺人」とされたが、ミネアポリス警察はフロイドがアルコールか薬の影響下にあり、警察に「身体的に抵抗」したと主張している。また、ヘネピン郡ミネソタ州検視局の検視結果では、フロイドを押さえつけた男性警察官による「外傷性窒息や絞殺の診断を裏付ける身体的所見は見つからなかった」と結論づけた。

一方で、フロイドの遺族の依頼で実施された検視では、結果に矛盾が生じている。元ニューヨーク市の検視局長らは、フロイドの死因を「首と背中の圧迫で脳が血流不足になり、それによって引き起こされた窒息による殺人」と結論づけている。検視を担当した医師は声明で、「(検視で確認されたもの)以外に、死の一因となるような健康上の問題は見つかりませんでした。警察は話せる状態であれば呼吸できると考えているようですが、それは間違いです」と指摘している。

関連項目[編集]