ジャム (銃)

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ジャム(Jam)とは、銃器における「装填不良」や「排莢不良」など、銃器における作動不能状態を指す言葉である。「詰まる」を意味するJam(ジャム)からきており、交通渋滞をあらわすTraffic JamのJamと同様である。

概要[編集]

銃は機械部品で構成されているため、何らかの不具合により正常に動作しなくなることは十分にあり得るものである。特に自動拳銃自動小銃の発達により機構が複雑化しており、現在においてもその発生を完全になくすことはできていない。新品時は正常でも、使用に伴い増えていく汚れやスプリング等のへたれ、気温などの外的要因など、ジャムの原因は多数存在している。また、使用する弾薬によっても発生することがあり、不適切な弾薬は暴発だけでなくジャムも引き起こしかねないものである。

ジャムには主に3種類あり、弾倉から薬室へ装填される際に詰まるローディングジャム、薬室から薬莢が正常に排莢されず、エジェクションポートとスライドの間に詰まってしまうストーブパイプ、薬莢が排出されないまま次弾を装填しようとして詰まってしまうダブルフィードが存在している。

リボルバーにおけるジャム[編集]

信頼性が高いと言われているリボルバーにおいてもジャムは発生し、弾丸の鉛が溶けてしまいシリンダーに鉛が固着して回転できなくなる現象が発生する。いわゆるレッティングと呼ばれるものであり、レッティングが発生した薬室でハンマーを下した場合は暴発必須である。また、この現象はかなり強力な実弾を使わないと発生しないといわれており、そういった銃が暴発した場合がどうなるか、想像に難くないものである。

発生率[編集]

米軍により行われたM4カービンの近代化改良の試験の際、大量の埃がある環境下(作動不良を起こしやすい状態)で60,000発の発射試験が行われた(1丁につき6,000発を10丁分)。その結果、H&K HK416は60,000発で233回の排莢不良を起こしたといわれている。

関連項目[編集]