カセットテープ

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

カセットテープ(cassette tape)とは、磁気テープの一種である。それまでの磁気テープがリールに巻かれていたのに対し、カセット[注 1]に磁気テープを収められているのが特徴。映像を記録するVHSテープや音楽用のコンパクトカセットが該当する。なお、日本国内でカセットテープといった場合、たいていは音楽用のコンパクトカセットである。

概要[編集]

それまでのオープンリール[注 2]に比べて取り扱いが容易であり、磁気テープがケース内に入っていることから汚れにくい特徴がある。用途に応じて様々な形があり、音楽用途で使われることが多かったコンパクトカセットや録音向けのマイクロカセット、映像向けのVHSやベータ、8ミリビデオが広く普及していた。これらはアナログ記録であるが、デジタル記録するDATやDVCも存在していた。

コンパクトカセット[編集]

音楽用として普及が始まった1970年代当時、音楽はレコードCDで聴くのが一般的であり、自分で好きな曲をダビングできるカセットテープの登場は画期的であった{efn2|当時すでに8トラックの再録機は販売されていたものの、一般的に浸透しなかった}。1979年にソニーからウォークマンが販売されると1990年代のMDの普及、2000年代のデジタルオーディオの普及までポータブルオーディオの代名詞ともされていた。そのためカセットテープやカセットケースのデザインにこだわる例も見られた。また、通常のカセットテープより音質にこだわったハイポジションテープ(ハイポジ)、さらに高性能・高品質なメタルテープが販売されていた。現在でも流通しているものはノーマルポジションテープテープしかなく、当時のハイポジ・メタルテープの未使用品などは高値で取引されている(当時のノーマルポジションテープもデザイン上のためか値上がりしている)。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. フランス語で小箱を意味する
  2. カセットテープの出現により、それまでの磁気テープがオープンリールと呼ばれるようになった。レトロニムの一つである