インヒビタスイッチ
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インヒビタスイッチ(inhibitor switch)とは、自動車に搭載される安全装置の一種である。オートマチックトランスミッション搭載車のエンジン始動時の飛び出し防止のための機構であり、メーカーによってはニュートラルスタート・スイッチやインヒビタースイッチと表記されることもある。
概要[編集]
インヒビタスイッチはギアポジションがPレンジなど、動力が伝達されないレンジにある間のみスイッチがオンになっており、このスイッチによりキースイッチ(もしくはエンジン始動スイッチ)とエンジンスターターを結ぶエンジン始動に必要な電子回路が形成されるようになっている。DレンジやRレンジにおいてはインヒビタスイッチが解放されており、回路が遮断されているためエンジンの始動ができない。シフトロック機構と併せてオートマチックトランスミッション車の代表的な安全装置である。なお、一部の自動車はバックランプやバックブザーの作動にこのインヒビタスイッチを利用しているものもある。もともとセレクタレバーの位置を検出するための装置であるため、リバース検知も容易であったためと思われる。
故障[編集]
インヒビタスイッチが故障した場合はセルモーターによるエンジンが始動できなくなる。エンジンや点火系、セルモーターやバッテリーに問題がなくても始動できなくなるため、直前まで動いていたエンジンの再始動ができなくなった場合の怪しいパーツの一つである。それなりに値が張る部品であるため、部品が出るうちに確保しておくのも手である。なお、前述のようにリバース信号の検知にインヒビタスイッチを使用している車種の場合、ギアはバックに入っているのにバックランプが点灯せず、にバック音もならないという症状が発生することがある。