ふたかた

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ふたかた』は、わかつきひかる・著、巻田佳春・イラストによる日本ライトノベル一迅社文庫一迅社)より発行。

ストーリー[編集]

学園トップクラスの美少女、桂瑞樹が事故死した後日、学園に瑞樹とそっくりの少女が現れた。しかしその少女は、瑞樹の双子の弟の高志の女装した姿であった。姉の死から精神的なショックによる病気からの行為だと判断される高志だが、実は成仏のできない瑞樹が高志の体に憑依して行動しているのだった。意に反して女装させられ、姉に振り回される高志は学園で注目される中、男の体でありながらミスコンへと出場することになってしまい……。

登場人物[編集]

桂 高志(かつら たかし)
主人公にして、瑞樹の双子の弟。何かと注目される姉に対して地味な印象の少年。しかし、瑞樹に体を憑依され、女装させられてしまったことで高志の魅力が周囲に知れ渡る。実は美少年だった、女顔だった、という事実が発覚し、新たに彼のおっかけ(先輩のお姉さまや瑞樹のファンクラブ員)が誕生する。
周囲の人間には瑞樹の存在を感じられない(当事者の高志でさえ声しか確認できない)為、精神科医にかかった時は解離性同一性障害の診断結果を下された。そのため、高志の女装は「姉を失ったことで罹ってしまった病気による行動」という免罪符が得られた。
母親は既に他界。父親は健在だが、滅多に合うことは無い。そのうえ、父親には正式な家族がおり、高志と瑞樹は愛人だった母親との間に生まれた双子である。
困ったりすると「うぅーっ」とうなる癖がある。
桂 瑞樹(かつら みずき)
高志の双子の姉。ラクロス部所属。学園内でもトップクラスの美少女。Fカップの巨乳の持ち主。
交通事故で死亡したが数々の未練から成仏することができず、高志の体に憑依して生前の未練を解消しようと試みる。
引っ込み思案の高志とは裏腹に快活な性格であり、いつも明るく振舞っている。どんな困難も笑いで乗り越えようとし、悲しい時ほど笑ってしまう癖がある。
幽霊と化して以来、普段は高志の心に語りかけることしかできないが、高志が寝たり気を失った際には高志の体を拝借して行動ができる。更にこの能力は成長するようで、段々と高志に対する影響力が増して行く。
木崎 優亜(きさき ゆうあ)
高志・瑞樹の幼馴染。何かと高志に対して厳しいが、実際は素直になれないだけのツンデレ少女。よく高志の顔面に右ストレートを叩き込む。
気が動転すると自分でもわけのわからに行動を取ってしまい、高志を困らせることもある。
少女の外見にそぐわず、かなりの怪力だったりする。
大堀すみれ(おおほり すみれ)
華道家元の娘で、若宗匠(次期家元)の女子高生。
かなりの貧乳で、胸にパットを着けてふくらみを誤魔化している。
基本的に冷静沈着だが、華道を貶されたりすると静かな怒りを見せる。
華道家元とは名ばかりで、莫大な借金を抱えている。自宅の屋敷は抵当に入っており、すみれ自身アルバイトをして生計を立てている。
森永愛梨(もりなが あいり)
森永財閥の1人娘で、生粋のお嬢様。通称、学園の女王。「おーほほっ」と高笑いする癖がある。
背は高くないが、スタイルがよく、かなりの巨乳。そして見栄っ張りな一面を持つ。ロマンス小説が好き。
付き人である禄郎を強く信頼している。
佐藤禄郎(さとう ろくろう)
瑞樹の初恋の相手にして、森永愛梨のフットマン(執事見習い)。普段は眼鏡を掛けており、愛梨の影に隠れてぱっとしない外見と周囲の目に映る。
実はかなりのイケメンで、正装した時の姿は高校生とは思えないほど。
何事に置いても常に愛梨を優先し、愛梨のために行動する。
桂理事長
瑠璃色高校の理事長。なかなかの無口で、余計なことは一切口にしようとはしない。
高志と瑞樹の実の父親だが、2人が生まれる前から彼には家族があり、家庭を持っていた。更に企業のトップという立場でもあるため、瑞樹たちには滅多に合うことは無い。
瑞樹が亡くなった時も、高志が一人ぼっちになった時も姿を見せず、腹心の秘書を2人派遣しただけだった。
だが、実際は瑞樹が死んだ時、彼は会社の取引のため外国へと飛んでいた。すぐに帰国しても葬式には間に合わないため取引を優先させた方が良い、という秘書の独断により、瑞樹の死はすぐに知らされなかった。
そのことから、息子たちに合わせる顔がないと気にしているのか、高志の家にこそ赴かなかったが瑞樹の位牌の一部を自宅に置き、毎日手を合わせている。

書誌情報[編集]

外部リンク[編集]