うすゆき橋バイパス
うすゆき橋バイパス(うすゆきばしバイパス)は、2008年(平成20年)4月20日に開通した、国道158号の災害対策バイパス道。
概要[編集]
ややこしいのだが、災害によって通行できなくなった旧「うすゆき橋」を迂回するバイパスであり、うすゆき橋バイパスには「梓湖大橋」のみが含まれる。
2005年7月1日15時40分ごろ、雨の為に現松本市沢渡付近で土砂崩れが発生、うすゆき橋付近の道路が土砂に埋もれた。当時ここでは洞門延長工事が行われており、小石落石を発見した現場職員が国道事務所に通報、崩落数分前に通行止め措置が取られており、職員も避難、巻き込まれた人はいなかった。
崩落の規模は当初幅30m、高さ100mにおよび流出土砂10,000㎥ほどと見られていたが、翌日にわたり規模が拡大、幅70m、流出土砂17,000㎥ほどとなった。
国道158号は沢渡と前川渡で寸断され、長野県中信と岐阜県飛騨を繋ぐ重要な交通路であり、上高地という観光資源にとって命綱と言える道路の寸断は影響が大きく、早急な復旧が求められていた。おりしも7月2日は、被災地の上流にある景勝地、上高地へつながる新しいトンネル、「新釜トンネル」開通日であり、開通セレモニーは中止を余儀なくされるとともに、暗雲立ち込めるシーズン開幕となった。
長野県は同月13日、盛り土によって土砂崩れ現場を迂回する仮設二車線道路の建設を開始すると同時に、迂回路である上高地乗鞍林道(乗鞍から白骨温泉)等の渋滞対策(シャトルバス誘導)に追われた。仮設道路の完成は7月28日であった。
結局本格復旧は2008年のうすゆき橋バイパス開通に下る。蛇行する梓川を突っ切るような延長290mの梓湖大橋と取付道路からなる延長500mのバイパスであり、崩落地を無理矢理に避けるようなS字カーブの盛り土部分と共に、旧道は廃止された。現在は路駐所待避所のようになっている。