FPS (ゲーム)
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FPS(First Person ShooterまたはFirst Person Shooting)はコンピューターゲームのジャンルのうち、シューティングゲームのサブジャンルのひとつ。「一人称視点のシューティングゲーム」をいう。
FPSの特徴[編集]
「シューティングゲーム」とは、とどのつまり飛び道具系武器による「的当て」ゲームである。ただ、それを言ったら「『スタートレック』もシューティングゲームか?」という話にはなるのだが。
単にシューティングと言うと「戦闘機に乗って敵の戦闘機などを撃墜しまくるゲーム」というイメージも多いだろうけど、これはゲームシステムの都合である。単座戦闘機だと「敵機を真正面に捉える」ことが「狙いをつける」とほぼ同義だからである。一方で陸軍兵士など徒歩移動する(飛行していない)プレイヤーキャラが銃器で敵兵を撃ち倒しまくるゲームもまたシューティングである。「アクションシューティング」とも呼ばれることも。
(メトロイド、高橋名人、ロックマン、パルテナの鏡、魂斗羅、メタルスラッグ、ゲイングランド、新人類etc.)
FPSはアクションシューティングのうち、視点がプレイヤーキャラの「視界」であるものを指す。すなわち、
- 見えるのは自分の視界の範囲内のみ。壁や扉の向こうの状況は直接は見えない。自分の背後は振り向かない限り分からない。ましてや周辺マップの地形・状況なんて分かるわけがない。
- 自分自身の体さえも部分的にしか見えない。せいぜい腕と足元、そして手にしている武器くらい。足元にしてもわざわざ視線を下げないと見えない。落とし穴に落ちるなんて日常茶飯事。さりとて足元ばかり見てると前方が見えない。
- 視線移動は撃った弾が命中する「照準」の移動も兼ねる。敵の方向に素早く向いて撃て撃て。
- 類似ジャンルに「TPS(Third Person ShooterまたはThird Person Shooting)」がある。こちらはFPSとほぼ同じシステムの上で、視点をプレイヤーキャラの後ろに据えたもの。ほぼ常時プレイヤーキャラの
お尻を愛でながら後ろ姿を眺めながら遊ぶことになる。FPSよりは広い範囲を把握できるが、背後はやはり把握しづらい傾向にある。 - さらに類似ジャンルに「ガンシューティング」があるが、こちらはゲームデザインで定められたシナリオに沿って自動で移動するという違いがある。逆に言うとFPSやTPSは自らの操作で移動しなければならない。
FPS操作とコツ[編集]
- 多数のFPSはパソコンにおけるマウス・キーボード操作を前提にしている。画面上の狙った位置を素早くポイントする操作はマウス等ポインティングデバイスが有利。タッチパネル画面で狙った位置を指でタップする操作の速さには叶わないけど。Wiiが現役だった時代にはいくつかFPSやガンシューティングが登場した。
- マウスで遊ぶ場合、右手のマウスで照準合わせ・視線移動・発射を担い、一方で左手はキーボードの左側へ置き、プレイヤーキャラの場所移動や武器切り替え、その他操作を担う場合が多い。
- この場合、プレイヤー場所移動は矢印カーソルキーではなく「W」で前進、「A」で左へ「カニ歩き」(前を向いたまま左へ移動)、「D」で右へカニ歩き、「S」でバック(前を向いたまま後ろへ移動)、その他スペースキーでジャンプ、左Shiftキー押しっぱなしでダッシュなど。この「WASD移動」は一方で「FPS操作」とも呼ばれ、日本国外ゲームタイトルではシューティングでないゲーム(飛び道具が登場せず近接武器のみのアクション、または戦闘が一切発生しない純粋アドベンチャーなど)でもFPS操作を採用するフル3Dタイトルが結構多い。
- 一方でゲームパッドのアナログスティックで照準を動かす方式は「素早く狙い撃つ」という観点では圧倒的に不利。パソコンでないゲーム機向けのFPSタイトルにはある程度自動で照準を合わせるエイムアシスト機能が付加されるなど、格差を縮めるシステムが実装されていたり。
- 先が見えづらいので敵がどこにいるか分かりにくい。前進は極めて慎重に。壁から少しだけ身を乗り出して前方をちらっと確認し、すぐ壁に身を隠すのはFPSを遊ぶ上でごく当たり前の行動。
- そのような制限された視界という条件下で、敵へ銃弾を正確に当てるゲーム。一般的なアクションシューティングはとりあえず相手の「方向」へ発射すれば良いけど、ことFPSというゲームは素早く、正確に狙い撃つ(エイム:aim)能力がより重要視される。
- その中でも、正確に敵の頭部を撃ち抜く「ヘッドショット」が重視される場合がほとんど。大多数のFPS・TPS・ガンシューティングはヘッドショットが決まるとダメージが増加する・或いはそもそも一撃で倒せる・得点が高くなる等のメリットをつけている。ヘルメットを被っていようがいまいがお構いなし。相手が人間以外の動物やゾンビ、ロボットの場合はまた別の話。
- 周辺が見えないのは敵兵も同じ(特殊能力を持っているとかでもない限り)。背後など敵の視界外からの不意打ちはFPSの常套手段、て言うかFPSって結局は不意打ち合戦ゲーム。
FPSの近況[編集]
- 日本国外では人気の高いジャンル。定期的にビッグタイトルが発表され、その度にファン界隈は喜怒哀楽の大騒ぎ。
- 上記のようにパソコン向けタイトルが多く、スペックを生かしたリアルな表現を実現すべく、ゲームソフトメーカー、パソコンパーツメーカー両方が技術力を競う。「あの大型FPSタイトルが快適に動くスペック(映像用語での「FPS」が高い)」はパソコン購入時の選定基準になりやすい。
- エイム能力に優れたプレイヤーはギャラリーからの賞賛を浴びる。プロFPSプレイヤーはコンピューターゲームのスポーツ「e-Sports」の初期からの多数勢力であり、上記ゲームメーカー、パーツメーカーからのサポートには多額の金が動く。
- 通信技術の発達により、インターネット越しの対戦も盛ん。一口にFPSといってもルールの違いにより様々なゲームモードがあり、様々なタイトルがある。単純な殲滅戦だけでなく、相手チームより先に旗を確保したり、数十人いる「全員敵」の中から生き残った1人が勝利するバトルロワイアル方式、等など。
- 現代または一昔前の悲惨な戦争を題材にしたタイトルは多い。実在する、または過去に実在した重火器、戦車などの乗り物のリアルさが作品の評価を左右する。一方、架空の近未来を舞台にしたスポーツ色の強いタイトルも多数。
- インターネットでの対戦試合では対戦格闘ゲームをも超える暴言罵倒が飛び交うのが常。バトルロワイアル方式はもちろんのこと、まだゲームに慣れていない味方の初心者プレイヤーに対しても容赦ない暴言で心をへし折ってくる。
- 一方で「俺のカッコいいキャラ・俺の可愛いキャラが見られない」という理由があるのか否か、日本ではFPSはメジャーなジャンルとは言い難い。代わりにTPSは多数出ている。バイオハザードシリーズは3以前はラジコン操作、4から6までTPS操作、最新の7はFPSに。
主な作品[編集]
- サドンアタック
- Alliance of Valiant Arms(A.V.A)
- Battlefield
- Counter-Strike
- CALL OF DURTY
- DOOM
- Half-Life
- Quake
脚注[編集]
関連作品[編集]
- 『マタギガンナー』