BCPL

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BCPLとは、コンパイラの記述やシステムプログラムの作成のために開発されたプログラミング言語の一種であり、“Basic CPL”の略。ケンブリッジ大学ロンドン大学が協力して開発したCPL(Combineted Programming Language)を簡素化したものである。作者は M. Richrds である。のちにBCPL は B 言語を経てC言語としてオペレーティングシステム unix の記述言語である C 言語となった。

概要[編集]

BCPLのコンパイラのオブジェクトコードは BCODE という仮想マシン上で走り、BCODE マシンを他環境に移植するためのブートストラップ言語として INTCODE という仮想マシンを持っている。INTCODE マシンは参考文献に BCPL で書かれたコードが掲載されているが、わずか 8 ページでしかなく、「一週間以内で開発可能」と同書にはある[1]。訳者である和田英一によればオックスフォード大学のオペレーティングシステム OS 6 はBCPL で記述されており、ケンブリッジ大学のLispもBCPL記述であり、ヨーロッパの原子核研究所 CEAN でもBCPL を使っているのを見たことがあるという。ワークステーションの嚆矢とされるゼロックスの Alto もBCPL の要素を持っていたという[2]
訳者によれば「比較的簡単で、しかも芯の通っている言語を総合的に扱った本書の内容くらいは、もっと多くの情報工学科などの常識として読んでもらえたら」とのことで共立出版(株)が翻訳権を取ってきたところ、適当な訳者が見当たらないため翻訳権の期限が迫ってきて自分で訳す羽目になったそうである。

脚注[編集]

  1. ただしBCPLFには enum 型がないので、さらにコンパクトにはなりそうに思う。
  2. おそらくはSmallTalk-80 のことではないかと思われる。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • M.Richards, C.Whitby-Strevens 著/和田英一訳『BCPL ― 言語とそのコンパイラ』(共立出版株式会社、1985)

外部サイト[編集]