高樹のぶ子

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高樹のぶ子(たかぎ のぶこ、1946年4月9日- )は、作家・日本藝術院会員。

人物[編集]

本名・鶴田信子、旧姓・高木。山口県防府市生まれ。父は山口大学教授だった生物学者。東京女子大学短期大学部教育学科卒。出版社勤務、結婚、出産、離婚を経て、同人誌『らむぷ』に参加。1980年再婚、文學界新人賞に応募したことがきっかけで同誌に作品が掲載され,1980年「その細き道」で芥川賞候補。以後も候補になり、四度目の候補「光抱く友よ」で83年芥川賞受賞。これは高校時代のことを描いた私小説で、不良化した友のことを描いているが、「その細き道」の続編的性格を持つ。

1985年『波光きらめく果て』など、華麗な題名と文章による恋愛小説の書き手となり、『時を青く染めて』(1990)などが知られる。94年『蔦燃』で島清恋愛文学賞を受賞。95年『水脈』で女流文学賞、99年『透光の樹』で谷崎潤一郎賞、2005年『HOKKAI』で芸術選奨文部大臣賞受賞。2009年紫綬褒章受章。2010年「トモスイ」で川端康成文学賞

2016年日本藝術院賞、翌年日本藝術院会員となる。2018年文化功労者、2019年『小説伊勢物語 業平』で泉鏡花文学賞毎日芸術賞受賞。 2001年から2019年まで芥川賞選考委員。

新聞連載も多いが、「甘苦上海」などでは電動歯ブラシを用いてのセックスなどを描いて苦言を呈されており、野間文芸賞をとっておらず、純文学作家といえるのかどうかは、議論の俎上にも載っていないのは、大衆向けの小説を書かないと生計が成り立たないという文壇の現状のしからしむるところでもあろう。