風呂ふた
風呂ふたは、風呂にかぶせる蓋。
概要[編集]
バスタブの開口部をちょうど覆うくらいの、折りたたみ可能なプラスチック製の物が多い。風呂にためた湯が冷めるのを遅らせるために使用される。ふつう、風呂にデフォルトで付属しているものではない。別で購入する必要がある。一人暮らしでシャワーしか浴びない、あるいは入浴後お湯をすぐ抜いてしまうなら必要ないだろう。バスタブのサイズを計測してから購入しないと、小さすぎて風呂を覆いきれなかったり、大きすぎて置くことができなかったりするかもしれない。
分類[編集]
風呂ふた満足館(東プレ)[1]の分類に基づく。
- 組み合わせタイプ
- 複数枚の板によって構成される。角や溝が少ないため、カビが生えにくく掃除がしやすい。他の2タイプと違ってコンパクトにたためないため、掃除や入浴のときに邪魔になるかもしれない。
- 折りたたみタイプ
- 蛇腹状に折り畳めるようになっているタイプ。交互に重ねて開けていく必要があるので、少し開けづらい。シャッタータイプほど溝や角がないためカビは目立ちにくい。
- シャッタータイプ
- くるくる巻くタイプ。巻くだけなので開け閉めしやすいが、溝が多いため放っておくとカビが目立つ。
製造業者[編集]
海南市に所在するオーエや、高級キーボード"REALFORCE"でPCマニアには有名な東プレなどが生産している。とくに海南市に所在するオーエにとっては主力製品のひとつとなっている。これは海南市の産業の特性と関係がある。海南市ではもともとシュロの栽培で有名であり、その繊維を利用したタワシやホウキなどの日用品の生産が盛んであった[2]。ヤシの実繊維、化学繊維の普及によりシュロ産業は衰退したものの、その歴史的経緯から海南市には日用品を生産する企業が多く存在する[3]。オーエもタワシ・ブラシの製造販売をおこなう企業として始まり、その他日用品へと事業を拡大していった例のひとつである[4]。
実際のところ効果はあるのか[編集]
あまり誰も関心がなかったのか、風呂フタの有無に焦点を当てた研究は2014年に至るまでなかったようだ。森ら(2014)[5]によると、非断熱浴槽では6時間後に風呂ふたありで約11℃の湯温低下、なしで約16℃の湯温低下がみられている。高断熱浴槽では差が顕著で、6時間後に風呂ふたありでは約2℃しか湯温が低下しないが、なしでは約12℃の湯温低下がみられている。バスタブが高性能でも蓋がなければほとんど意味がないという結果になる。つまり、風呂ふたにはかなりの効果があるといえるだろう。