音階
音階とは、その名の通り音高のステップ(階段、きざはし)である。ある音からオクターブ上の音まで、ある決まった音程で、音高の順に並べたもの。基本となる音階は、ピアノの鍵盤で、「ド」を起点として、「ド.レ.ミ.ファ.ソ.ラ.シ」の白鍵のみの全ての音を基にしてつくられたものから来ている。派生音・黒鍵を含まない、幹音・白鍵のみでできた音階「ド.レ.ミ.ファ.ソ.ラ.シ」は、ハ長調(Cメジャースケール)の長音階で、調号無しの調で、基本となる調性で、基準となる鍵盤で、基本調である。1オクターブ内には12個の音があり、このうち7個の音を取り出すと音階ができる。構成音の音程間隔には、全音と半音の箇所がある。
概要[編集]
音階の起点、開始音となる音は「主音」といい、1番目の音階、第1音、中心音という。
音階には、長音階と短音階がある。
基音としては A(ラの音。440 Hz)があるが、気分によってはもうちょっとアゲたいときもある。
でまぁ、そこを基準としよう。そうなると「ユニゾン」とは音が「和う」感じがする。これが「オクターブ」だと音高が離れすぎているめ声が出ない。
そこで古代ギリシャ時代にアリストテレスあたりが考えたのが、「ひょっとしたラ振動周波数が分数比になっているとハモるんじゃねぇ?」という発想から音階を分けたという事情がある。
理論[編集]
調和関係と純正調の成り立ち[編集]
いわゆる「白鍵」であるオクターブは、「1:2」であって比の値は2である、ユニゾンは「1:1」であって比の値は2である。「だったら比の値が1と2のあいだにいろいろあるだろう?」というので「2:3」とか「3:4」とがいろいろあるだろう、ということでギリシャ式の音階(オクターブ)ができた。「周波数の比が自然数値であればハモる」というわけで、「『ユニゾン(1:1)』と『オクターブ(1:2)』の間にハモる関係がいくつあるか?」という話にはなる。 そうなると既約分数は
- 1:1(ユニゾン)、1:2(オクターブ)
- 2:3
- 3:4、3:5
- 4:5,4:7
- 5:6、5:7
- 5:6、5:7、5:8、5:9
- 6:7、6:11
- 7:8、7:9、7:10、7:7:11、7:12。7:13
- 8:9、8:11、8:13,8:15
などは考えうるが、若干無理筋なようにも思える。
「オクターブ」を分けた(じつは「オクターブ」という言葉ができたほうが後。)のがオクターブである。これを「純正調」「純正率」という。
音階の発展[編集]
その後、教会音楽にも もちいられ、「グレゴリオ聖歌」によって「ドレミファソラシド」という音名ができた。
ただ、ここから先がミュージシャンの性というか、その「音階」に縛りを逃れようとしたのがイタリアのバロック派である。
そこから「黄金律」がうまれ、「転調」は「移調」が可能になった。ところがこの間隔が飛び飛びになっているので移調と変調には不自由であり、上がってゆくときはともかく下がってくるときは音が濁ったりする。
そこで「2を対数で十二等分して近似しようか?」という話にはなったのだが、いまひとつ満足できない人もいたためブルーノートなどがうまれた。
上昇音階と下降音階では音階はことなるのである。「黄金律で調律されたピアノではショパンは弾けない」という意見もある。
邦楽では「メリ」「カリ」によって調整していたのだが、西洋楽器だとこれが難しいのである。とくにピアノとかでは調整のしようがない。電子ピアノだったら人工知能と協働してなんとかなりそうに思うのだが。
ちなみにブルガリア民謡やグルジア民謡ではアカペラなので変幻自在である。藝能山城組の『地の響き』が知られている。
対数[編集]
オクターブを12音に分けて近似した音律もある。
その他[編集]
このあたりの理屈を理解していた理数工に通じた音楽家としては冨田勲がいる。息子さんによると、「親父は気が狂ったんじゃないかと思った」そうだが、いわゆる「トミタ・サウンド」は多くのミュージシャンに影響を与えた。
脚注[編集]
関連作品[編集]
- 山下洋輔『ブルーノートの研究』(『風雲ジャズ帳』収録)