遠州鉄道モハ20形電車

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遠州鉄道モハ20形電車(えんしゅうてつどうモハ20がたでんしゃ)は、かつて存在した遠州鉄道の電車の1形式。

本項では、同型車体の初代クハ60形についても解説する。

概要[編集]

遠州鉄道における輸送力増強を目的に全鋼製の吊り掛け車としてモハ21, 22, 61, 62の4両が黎明期に落成した。

なお、試作要素の強さから1958年以降の増備は量産形式の30形に移行している。

形態別概説[編集]

クハ61
1955年に落成した16m級片運転台の制御車。1953年落成の電動車モハ15とペアを組んだ。ブレーキ方式はM三動弁による自動空気ブレーキとされていた。
モハ21
1956年に落成した、17m級両運転台制御電動車。当時の時点で単行の需要はなくなっていたが、増結のために両運転台とされた。
モハ22・クハ62
1957年に落成した17m級車両による1M1Tの2両固定編成。30形の原型となった。

その後の動向[編集]

モハ15とペアを組んでいたクハ61については1968年に30形29Fに台車や機器を提供することになり車齢わずか13年で廃車解体となった。

モハ22とクハ62のペアは30形登場後も混用されたが、1978年の30形25Fの落成で廃車解体された。

モハ21は主に増結用として使用され、30形登場後はクハ83とペアを組んだ。その後、モハ33の落成により増結用に戻っているが、4両の中では最後まで生き残り、1984年に廃車解体となるまで使用された。

このため、現存車はない。

関連項目[編集]