運用

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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運用(うんよう)とは、道具や機械が持っている機能のうち、必要なものを選び出して、正しく動くように制御すること。

たとえば、自動車はアクセルを踏むと動き出す。これは、自動車の機能である。しかし、赤信号なのに、自動車を動かしてはいけない。これは、ルールである。すると、運転とは、ルールに従って、自動車の機能から必要なものを選び、制御するという、運用作業のことである。

運用によって、機械が持っていた機能を使わないこともある。たとえば、上り・下りのどちらにも動かせるエスカレーターなのに、上り専用の看板を付け、上りだけで運用していたら、機械が持っていた下り機能を使わない運用だと言える。

なるべくなら、機能と運用を一致させることが望ましい。不用意に危険な操作をしたりすると、事故につながることになる。危険な機能は、運用でミスが有っても動作しないよう、無効化する(機能を殺す)ことも重要である。たとえば、メンテナンスモードに入ると動作しないように設計すれば、機械が不意に動いて事故が起きる、ということを防げる。プレス機や裁断機で事故りたくないからね。

公共交通の運用[編集]

鉄道などの公共交通機関の運用とは、車庫で待機している電車バスに対して、その日の運転コース(時刻や停車駅)を与えることである。重要な考え方に、波動運用がある。これは、旅客需要は時期や時間によって変動するものだ、という前提の下に、運用を増やしたり減らしたりすることである。

たとえば、朝夕のラッシュ時であれば、旅客需要は増えるから、走行車両を増やさないといけない。つまり、より多くの運転コースを確保して、電車やバスに割り当てるのである。

運転コースのことを単に運用と呼ぶこともある。また、番号を振って「1運用」「2運用」…などと呼ぶこともある。

観光地へ向かう路線なら、夏休みシーズンや、土日のほうが、旅客需要は多い。なので、夏休み用の運用を作るのである。

なお、運用した実績は日報として管理され、日報を基に車両の保守点検の日程も決めることになる。