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蹄鉄理論
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蹄鉄理論(ていてつりろん)はフランスの作家ジャン=ピエール・ファイユによって提唱された政治学における理論。通常は正反対にあるとみなされている極右と極左は、蹄鉄(主に馬の蹄を保護するために装着されるU字型の保護具)の先の形状のように、実際には相互に類似性が認められるとする理論。
概要[編集]
個人の政治思想やイデオロギーをテストする政治的価値観テストなどでは、線状に継続する左翼・右翼という伝統的な認識をしている。蹄鉄理論は、極左と極右の間の類似性を指摘し、この認識を批判する。特に両者は権威主義的な要素を共有している。社会主義・共産主義など極左的政治体制下でも、ファシズム・ナチズムなど極右的政治体制下でも、政府が経済生活の管理を握り、中央集権的で強権的な統制経済を実施する。"国家社会主義ドイツ労働者党"・"天皇制社会主義"と言った語はまさにそれを反映しているようである。どちらの急進主義でも権力を獲得したエリートが、自由で公正な選挙や言論の自由や民主的組織などに反対し、政治的な集権制を形成する、とされる。
実例とされる事象[編集]
第二次世界大戦前後の日独伊や現代のインターネット上での過激な意見などがある。
- 極右政党(ナチス)と極左政党(共産党)の協力(ヴァイマル共和国)
- ナチス・ファシストから社会主義者・共産主義者への転向あるいはその逆(ムッソリーニは社会主義者だったが、後に新たな政治思想ファシズムを独自に構築し、国家ファシスト党による一党独裁制を確立した)
- 君主を戴く社会主義・共産主義体制(戦前の日本でそれを目指す活動あり)