結婚防衛法

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結婚防衛法(けっこんぼうえいほう、DOMA=Defense of Marriage Act)は、1996年にアメリカ合衆国で成立した連邦法。婚姻は異性同士に限ると定めたもの。

概要[編集]

ハワイ州で同性婚が認められる機運が高まり、州法の上位となる連邦法として同性婚を禁止するために作られた。これによって、異性の夫婦に認められている税金優遇措置などが、同性婚が合法の州であっても認められないこととなった。

2013年6月26日にアメリカ合衆国最高裁判所は、結婚防衛法を違憲と判断[1]。判決は9人の判事のうち、5対4の僅差だった。自由や財産権を保障する合衆国憲法修正第5条から違憲と判断された。カリフォルニア州での同性婚禁止を求めた裁判は棄却されたため、同性婚が合法な州単位に限って権利が認められることになった[2]

2015年6月26日、アメリカ合衆国最高裁判所は同性婚を禁止する州法も違憲判決[3]。5対4の僅差で、保守派が反対する中で中道派のアンソニー・ケネディが賛成に回ったことで、違憲判決に至った。これによって、同性婚が今まで同性婚を禁止していた州を含めてアメリカ合衆国で完全に認められることとなった。

2022年12月8日にアメリカ連邦議会の下院で、同性婚や異人種間の結婚などすべての州で合法的に行われた結婚について連邦政府がその有効性を認める「結婚尊重法」が成立。上院は11月29日に可決しており、大統領の署名をもって成立することとなり、これにともなって結婚防衛法は正式に廃止されることとなった[4]

脚注[編集]