終電ちゃん
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『終電ちゃん』(しゅうでんちゃん、Syūden chan)は、藤本正二による日本の漫画作品。
概要[編集]
第67回ちばてつや賞一般部門入選作品。2015年7月9日発売の『モーニング』2015年32号に掲載。反響を呼んで2015年9月3日発売の『モーニング』40号から月に1回のペースで連載されている[1]。「JTB時刻表」2016年12月号にも特別掲載されている。『月刊モーニングtwo』に移籍し、2020年11号に完結。
2016年3月23日の単行本発売を記念して、新宿駅の小田急線西口改札近くのOdakyu Shop AZUR 新宿西口店の前に小田急線の終電ちゃんのパネルがでた[2]。
ストーリー[編集]
終電電車にいつも現れて乗客を送り迎えする終電ちゃん。今日も様々な乗客を送り届ける。
登場人物[編集]
終電ちゃん[編集]
- 中央線の終電ちゃん
- 本作の主人公。口は悪いが、世話焼き。乗客の様々なことを記憶している。終電に乗った客には、今度はもっと早い時間に乗るようにいつも言っている。
- 酔っぱらっている客をせかして乗せており、終電の時間が多少遅れてでも乗客を全員乗せるべきだという考えを持っている。そのため、駅員や運転士とは言い争いになることも多いが、お互いに嫌っているわけではない。
- 婚約指輪を知らなかったなど、一般常識には疎い。乗客からは慕われていて、プレゼントを渡そうとする人もいるが、終電が好かれるべきではないと受け取ろうとしない。
- 仕事に対してマジメであり、体調不良の時にも仕事をしようとしていたが、よしこたちの言葉で助かっている。
- 山手線の終電ちゃん
- 中央線の終電ちゃんとはよく喧嘩している。和歌子の落とした婚約指輪を届けて欲しいというお願いを聞いてあげたりする。
- 小田急小田原線の終電ちゃん
- 信号機を提灯のように持ち歩く終電ちゃん。温和な性格。おっちょこちょいなところもあるが、それ以上に頑張るので終電を出せなかったことはない。
- 大阪環状線の終電ちゃん
- 激しい性格だが、乗客のことを想っている。大阪万博の頃の縁で中央線の終電ちゃんのことを慕っている。
- 東海道新幹線の終電ちゃん
- 佐世保線の終電ちゃん
- 西九州線の終電ちゃんとは姉妹。
- 西九州線の終電ちゃん
- 佐世保線の終電ちゃんとは姉妹。
- 井の頭線の終電ちゃん
- 南武線の終電ちゃん
- 明るい性格であり、乗客たちとお酒を飲み交わしたりもしている。
- 大江戸線の終電ちゃん
- ダイヤに厳密であり、他の終電が遅れていたりしていても時刻に正確に動かす。当初は接続をとろうとしていたこともあったが、またされて怒る乗客が怖くて皆が納得するようにと時間に正確に動かしていた。だが、足を怪我していた弥生が目の前で転倒しそうになったのを見て出発時刻を過ぎているのに思わず助けてしまう。それからは気応援にもう少し対応しようと考えを変えた。
- 常磐線の終電ちゃん
- 山手線の終電ちゃんと喧嘩が多い。
- 広島電鉄の終電ちゃん
- 路面電車の終電ちゃん。
- 上越線の終電ちゃん
- 雪奈と山下の仲を応援している。
- イブニングライナー(京成本線)の終電ちゃん
- スカイライナー(成田スカイアクセス線)の終電ちゃん
- 北陸新幹線の終電ちゃん
- 上越新幹線の終電ちゃん
- 京浜東北線の終電ちゃん
- 京急線・都営浅草線・京成押上線の終電ちゃん
- 駿豆線の終電ちゃん
- 伊豆急行線の終電ちゃん
- 京葉線の終電ちゃん
- 京浜東北線の終電ちゃん
- 阪急三姉妹
- 阪急宝塚線・阪急神戸線・阪急京都線を担当する終電ちゃん。大阪万博のときには環状線の終電ちゃんと喧嘩するも、環状線の万博対応をすることになって環状線の終電ちゃんに謝罪して和解する。
- 高崎線の終電ちゃん
- 武蔵野線の終電ちゃん
- 乗客と競馬の話をしたりする。
- おおさか東線の終電ちゃん
- 物静かな終電ちゃん。
- 大和路線の終電ちゃん
- 御堂筋線の終電ちゃん
- 学研都市線の終電ちゃん
- とさでんの終電ちゃん
- 京王新線の終電ちゃん
- 三江線の終電ちゃん
- 廃止された路線の終電ちゃん。廃線後姿を消した。
鉄道関係者[編集]
- 吉本 よしこ(よしもと よしこ)
- 中央線の車掌を経て運転士になる。
- 武蔵野線へ転属したことで、中央線と涙の別れをする。
- 安川 宗介(やすかわ そうすけ)
- よしこに運転士のことを教える。周囲には師匠と呼ばれている。乗客のためにダイヤを守ろうとしているため、終電ちゃんとは言い合いになることもあるが、嫌っているわけではない。
- 俊助(しゅんすけ)
- 新宿駅駅長。
- 関すぐる
- よし子の先輩。武蔵野線の運転手だったが、#36で定年引退。
- 田島保(たじま たもつ)
- 新宿駅の新人駅員。
乗客[編集]
- 京子(きょうこ)
- 中央線の終電に乗る女性。警察に補導されて高校生の時に初めて終電に乗っている。当時付き合っていた洋次郎という男が警察に補導されるときに逃げており、その男のことで母親と喧嘩している。その後は立川の男のところで宿泊していたが、別れて中央線の終電ちゃんに泣きつく。中央線の終電ちゃんが実家の甲府まで連れて行ってくれることになって、母親と和解する。
- 吉江(よしえ)
- 京子の母親。若いころはやんちゃしていた。娘と喧嘩しつつも大事に思っている。
- ルミ子
- 京子の叔母さん。
- 山口 進太郎(やまぐち)
- 引っ越し祝いで飯田と飲んでいた帰りに初めて中央線の終電に乗る。足立区の実家で二世帯暮らしだったが、妻が嫌がって八王子にマンションを買うことになる。終電ちゃんに対して懐疑的だったが、言ったとおりに出発を待っていて考えを改める。
- 飯田 謙介(いいだ けんすけ)
- 中央線の終電によく乗る男性。よく酔っぱらっている。山口の上司。
- 小池 和歌子(こいけ わかこ)
- 中央線の終電に乗っていたが、寿退社する。その日に婚約指輪を落としてしまうが、中央線と山手線の終電ちゃんに届けてもらった。
- 可奈子(かなこ)
- 中央線の終電ちゃんにマフラーを渡そうとする。
- 山下 圭一(やました けいいち)
- よく残業で中央線の終電に乗っている。営業1課。
- 面倒な仕事を押しつけられるが、人のために頑張っている。
- 横山 雪奈(よこやま ゆきな)
- 総務の女性。算数が苦手でミスした時に圭一が手伝ってくれて終電に乗ることができた。圭一のことをパッとしない人だと思っていたが、認識をやさしい人と改めて一緒に食事をする。
- 隆(たかし)
- いつも中央線に乗って帰っていたが、ある日、不安に襲われて小田急小田原線に乗って終電ちゃんと話す。そこで温泉卵をもらって20年勤めて初めての欠勤をして温泉に行くことにした。
- 勝(まさる)
- 昔はスリなどをしていたが、中央線の終電ちゃんに助けられる。半世紀ぶりに故郷に帰る前に終電ちゃんに挨拶をした際に、半世紀前に渡した桜のしおりを返してもらって感極まる。
- 市原(いちはら)
- 圭一が大阪に仕事に行ったときの工場長。
- 寺岡 和也(てらおか かずや)
- 「ゲンダイ」という週刊誌の記者。終電ちゃんの取材をしている。中央線の終電ちゃんの取材は断られ続けており、他の終電ちゃんの取材を先にしている。
- 北野 弥生(きたの やよい)
- バレーで怪我をしてから大学受験に専念している女子高生。予備校から中央線から大江戸線に乗り換えて帰っている。
- 松田(まつだ)
- 寺岡とは違う「サタデー」という週刊誌の記者。寺岡とはライバル関係。
- 悠真(ゆうま)
- JTB時刻表2016年12月号掲載の出張編にて登場した子供。
- 堂島順平(どうじま じゅんぺい)
- 新卒社会人で憂鬱になっていたが、終電ちゃんの話を聞いてもう一度頑張ろうと思う。
- リエ
- ジャックとの結婚で悩んでいた。
- ジャック
- 中沼和人(なかぬま かずと)
- システムエンジニア。仕事で過労気味。
- 香取帆立(かとり ほたて)
- 「サタデー」所属の新人記者。寺岡に好意を抱いている。
- ミユキ
- バイオリニスト。帰郷前に保がお願いして「終電コンサート」を開いてもらっている。
- 慎太朗
- 両親が離婚していて、月一で母親に会いに行っている。
- 就職浪人のお姉さん
- 慎太朗と同じ電車に乗り合わせた。面接に落ち続けていたが、終電ちゃんの頑張りも見て元気をもらう。
- 中川
- おおさか東線を利用している。
- 魚津政道(うおつ まさみち)
- #28に登場。上部友広(うわべ ともひろ)とイヤホンの開発をしていた。
- 太田みのる
- レコード会社の敏腕プロデューサー。
- 江角幸広(えすみ ゆきひろ)
- 廃止された三江線沿線に住んでいた。
中央線の乗客たち[編集]
- 俊太郎(しゅんたろう)
- 康介(こうすけ)
- 武志(たけし)
- 徹也(てつや)
- 慎吾(しんご)
- 直久(なおひさ)
- 隆弘(たかひろ)
- 光彦(みつひこ)
- 康弘(やすひろ)
- 亮介(りょうすけ)
- 優希(ゆき)
- 賢二(けんじ)
- 慎也(しんや)
- 達則(たつのり)
- 靖幸(やすゆき)
- 洋介(ようすけ)
- 由紀(ゆき)
- 美紀(みき)
- 孝雄(たかお)
用語一覧[編集]
- 終電ちゃん
- あちらこちらの終電にいる。全員女の子であり、大人の膝下くらいの小ささ。
- 体調不良となることもあり、熱を出して倒れたこともある。大みそかには終夜運転が行われている路線には終電がないため、終電ちゃんは年に一度の休暇となる。
単行本[編集]
タイトル | 初版発行日 | ISBN | 備考 | サブタイトル | ||
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1 | 2016年3月23日(2016年3月23日発売) | ISBN 978-4-06-388580-4 |
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2 | 2016年9月23日(2016年9月23日発売) | ISBN 978-4-06-388658-0 |
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3 | 2017年4月21日(2017年4月21日発売) | ISBN 978-4-06-388705-1 |
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4 | 2017年10月23日(2017年10月23日発売) | ISBN 978-4-06-510290-9 |
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5 | 2018年5月23日(2018年5月23日発売) | ISBN 978-4-06-511391-2 |
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6 | 2019年1月23日(2019年1月23日発売) | ISBN 978-4-06-514290-5 |
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7 | 2019年6月21日(2019年6月21日発売) | ISBN 978-4-06-516019-0 |
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9 | 2020年11月20日(2020年11月20日発売) | ISBN 978-4-06-520168-8 |
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