皆川博子

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皆川博子(みながわ ひろこ、1930年1月2日- )は、作家、文化功労者。

人物[編集]

朝鮮京城生まれ。東京女子大学外国語科中退。作家の木崎さと子は従妹で、少女時代に文学の手ほどきをした。はじめ児童文学を書き、1964年講談社児童文学新人賞佳作。1970年『川人』で学研児童文学賞受賞。その後推理小説に転じ、1972年には江戸川乱歩賞最終候補。73年「アルカディアの夏」で小説現代新人賞受賞。74年『トマト・ゲーム』で直木賞候補となる。76年に再度直木賞候補。85年に『壁ー旅芝居殺人事件』で日本推理作家協会賞受賞。86年『恋紅』で56歳にして直木賞受賞。90年『薔薇忌』で柴田錬三郎賞受賞。それまでは泉鏡花的な日本的耽美世界を描いていたが、98年に『死の泉』でヨーロッパを舞台とした耽美・猟奇的推理小説に転じ、吉川英治文学賞を受賞し、評価が高まる。この時すでに68歳になっていた。以後も西洋を舞台とする小説を書き続け、2015年、文化功労者となり、2021年、91歳にして『インタヴュー・ウィズ・ザ・プリズナー』で毎日芸術賞を受賞。2024年「風配図」で紫式部文学賞受賞。90歳を過ぎてなお現役の推理作家である。