民経記(みんけいき)とは、鎌倉時代中期の貴族であった藤原経光の日記である。嘉禄2年(1226年)から文永9年(11272年)までの記事が伝わっているが、途中に欠落部分が存在する。経光は民部卿・左右の大弁・蔵人頭・権中納言を歴任した朝廷の実務官僚で、摂関家である近衛家の家司にもなった人物であり、そのため当時の朝廷の儀式や摂関家の動向などが詳細に描かれている。自筆原本が多数残存しており、日記作成の在り方などがわかる史料としても注目度は高い。