標本調査

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

標本調査(ひょうほんちょうさ、英:sampling survey)とは、対象のもの全て(母集団全体)に対して行う全数調査に対し、対象の母集団から無作為抽出により一部の標本を抜き出して行う調査。

標本調査が行われる場合[編集]

  • 全数調査はデータ量によっては、費用や時間がかかりすぎることがある。一部を調べるだけでも目的を果たせる場合や全部を調べることが時間的、あるいは費用的に不可能な場合は標本調査が行われる。世論調査など。ただしサンプルの選定に統計学的なランダムサンプリングを行う必要がある。一部fだけを調べるときは、どの程度のサンプルの大きさが必要であるかは、統計理論により決める必要がある。
  • 全数調査をすると、商品を台無しにする場合。耐熱検査破壊検査など。

実例[編集]

ここに1294ページ(凡例・付録などは除く)ある辞書がある。これの総語数を知りたいとき、全ての語(母集団)を調べるのは手間なので、5ページを無作為抽出して調べる。

その結果、抽出した各ページ(標本)にある語数は以下のようだった。

100,109,101,98,119

これを平均すると、105.4語となる。これをこの辞書全体の1ページあたりの語数の平均でもあるとみなす。これに1294を乗ずると、136387.6となり、この辞書には約13万6388語の語が収録されていると分かる。なお、この数値には誤差が含まれ、これを標本誤差という。これに基づいて計算すると、約12万7400語から約14万5400語の間に収録語数の真の値がある可能性が95%だと分かる。