案山子

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案山子(かかし)とは、完熟前の米を狙った鳥や獣(鹿・猪)が水田に侵入するのを防ぐためのものであるとされるが、神事のひとつでもあるという説もある。 英語では「スケアクロウ」とも呼ばれ、「こけおどし」(類語に「張り子の虎」の意のペーパータイガーもある)、「みすぼらしい人」「痩せっぽち」「痩せ衰えた人」とも使われる。

概要[編集]

一般的には、竹を十字に縛り、蓑・笠などを加える。弓などもある。

人間生活との関わり・利用[編集]

鴉などはすぐに慣れてしまうので、季節的に用いるのがよいと謂われているが、鴉が稲穂を狙うかという疑問はある。スズメやカワラヒワ対策という話はある。とはいえ、スズメは益鳥であるという側面もあり、そもそもがニュウナイスズメなどはとともに移入された史前帰化種であるという意見もあるので、確証はない。
劇作上のお約束としては、詰め物をした布を頭とし(「へのへのもへじ」と書くのがお約束である)、手にあたる部分に指を模した細い布切れをつけ、蓑を着せて笠(あるいは麦藁帽子)をつけることになっている。
ただし、笠はともかく蓑は現代では高価であるので、設定が現代であるなら手は軍手、蓑のかわりにビニールの雨合羽などを用いてもよい。ただし、それでは袖が通らないので、肩幅くらいの(節を抜いた)竹で十字にし、そこに細い竹を通して先端に軍手をかぶせるといった工夫もある。
案山子のかわりにアルミ蒸着テープを張るなどの工夫もあるが、何の対策かはよくわからない。

「一本だたら」と結びつける説もあるが、クエビコから「片足が不自由であり、賢者である」という説もある。豊穣祈願の意があるともいう。
「山」や「唐」といった「異界からの訪問者」の依代であるという説もあれば、その「カミ(神)」を迎える饗応者であるとする説もある。収穫後に、豊穣儀礼を行なったうえで「お焚上げ」をする地方もあるという。

脚注[編集]


関連作品[編集]

  • 童謡『山田の案山子』
  • 『オズの魔法使い』
  • 高橋葉介『案山子亭』

関連項目[編集]