松本良多
松本良多(まつもと・りょうた、英:Ryota Matsumoto)は、ポストデジタル理論の名付け親であり加速主義の社会学者、アーティストである。
経歴[編集]
東京に生まれ10代を香港で過ごす。ロンドンAAスクールにて90年代に建築と哲学を学び、2007年ペンシルベニア大学大学院芸術学部建築学科を首席で卒業する。 建築家としてはムハマド・ユヌスの融資によるMITメディアラボとダッカ都市再開発事業に関わり、黒川紀章と九州大学元岡キャンパスセンター地区の設計で協働した。
2015年にテネリフェ市立美術館にて加速主義、ポストヒューマニズム、ポストデジタル美術論について講演している。2017年にはレバーヒューム・トラスト国際学会の招聘によりコーネル大学にて「ポストヒューマニズムと未来都市」について講演。 2017年にトランスアート・インスティチュートのベルリン校のディレクターを務め、ニュー・センター・オブ・リサーチ・アンド・プラクティスのシアトル校、パーソンズ美術大学、プラット・インスティチュートにて客員教授としてメディアアート、社会学を中心に教えている。
おもな著作に「Postdigital Aethetics (Berry and Doeter ed.)」Palgrave出版、「ドローイング・フーチャー」出版、「クリティカル・ポストヒューマニズムと未来の思想」スプリンガー出版がある。 またサウンドアーティスト、ビデオ・プロデューサーとしては元コイルのピーター・クリストファーソンとのコラボレーターとしても知られている。
美術家として2015年にはポストデジタルの手法を応用したメディア・アートのインストレーションのインターナショナルな評価によりFILE(Electronic Language International Festival)Prix Luxを受賞する。
2016年には日本人として初めてイタリアとスペインからPremio Ora賞を同時に受けている。
2015年、2016年、2017年にロサンゼルスのLos Angeles Center for Digital Art、トランスベニア大学、ArtSpace ペスカラにて個展を開催、2018年、韓国国立中央博物館の招聘展にて作品をテキサス大学、 ロサンゼルス現代美術館の常設展示作品のアーティストに選ばれている。
社会学者、評論家としては2018年にカリフォルニア大学アーバイン校でアーティストのエドワード・カック、哲学者のロージ・ブライドッティとともにワークショップをオーガナイズしている。
著書[編集]
- Berry, D., Dieter, M. Matsumoto, R.(Eds.) (2015) Postdigital Aesthetics Art, Computation And Design. Palgrave Macmillan London. ISBN 978-1-137-43720-4.
- Matsumoto, R (Eds.) (2016) Drawing Futures. UCL Press. ISBN 9781911307266.
- FILE Media Art Festival (2018) Highlike Interactive Book. SESI-SP editora.