東京メトロ南北線薬品撒布事件

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東京メトロ南北線薬品撒布事件(とうきょうめとろやくひんさんぷじけん)は2021年8月24日に発生した、男Cが硫酸とみられる液体を他人の顔などに撒布した事件である。

概要[編集]

2021年8月24日午後9時10分ごろに国道1号の桜田通り沿いにある東京メトロ南北線白金高輪駅のエスカレーター付近で、20代の男性(被害者A)が、男に硫酸を顔面にかけられて、約6カ月のけがを負った事件である。30代女性(被害者B)は転倒し、足にやけどを負った。2人は病院に搬送され、男性は重傷、女性は軽傷であった。男(C)は逃走した[1]

警視庁は(C)の写真を公開して、傷害容疑でその行方を追った。防犯カメラ映像によれば、男(C)は駅改札からエスカレータまで被害者の後を尾行し、右手に手袋を着け、ショルダーバッグから瓶を取り出し、上りエスカレーターで追い抜きざまに至近距離から「硫酸とみられる液体」を被害者に掛けたと見られる。やけどを負った被害者は両目の角膜を損傷し、6カ月の重傷と判明している。容疑者(C)は硫酸を男性(A)の顔にかけた後、容器(瓶)をショルダーバッグに入れて立ち去っている。右手だけに手袋をつけているため、硫酸の扱いに慣れているともみられる。

逮捕[編集]

警視庁は8月27日、静岡市葵区在住の25歳の男性(C)の逮捕状を取り、傷害容疑で全国に指名手配した。事件当日の8月24日に1人暮らしをしている静岡市から新幹線で上京し、港区の東京メトロ赤坂見附駅付近にある男性(A)の職場周辺で確認されている。事件後は、同日中に品川駅から新幹線に乗り、静岡市の自宅に帰宅している[2]。翌日の午後には、静岡駅から逃走していた。事件後に捨てられていた手袋の指紋が、自宅で発見された指紋と一致した。

容疑者(C)は静岡市の自宅から中部国際空港(愛知県)を経て沖縄県に入り、同県宜野湾市の友人宅に滞在していた。8月28日、沖縄県内の中城村の公園で逮捕された。事件については「今は話したくない」と認否を留保しているという。8月28日夜、Cは航空機により東京都内に身柄は移送された。

容疑(C)の殺意が認定されれば、殺人未遂などの容疑に切り替わる可能性がある。

鑑定留置[編集]

東京地方検察庁は、警視庁に傷害容疑で逮捕された容疑者の鑑定留置東京地方裁判所に請求した。鑑定期間は9月10日から12月10日までの3カ月だとみられており、刑事責任能力の有無を調べる[3]。事件当日は、被害者男性の勤務先付近の赤坂で待ち伏せし、自宅最寄りの白金高輪駅まで後をつけて犯行に及んだ。

被害者との関係[編集]

容疑者(C)は被害者男性(A)と琉球大学で同じサークルに所属していたことが判明した[4]。容疑者は琉球大学を中退し、2020年度から静岡大学農学部3年次に編入し、硫酸が手に入りやすい環境であった。農学部の教職員に同日、証拠保全などの観点から薬品庫の使用を一時禁止するメールが大学側から送信された[5]。 容疑者は医療関係者だった両親と3人で暮らしていたが、母親は数年前、父親は10年ほど前に、いずれも病気で亡くなって、現在は一人暮らしという[6]

容疑者Cは男性Aの勤務先付近で数時間に渡り待ち伏せしていた。防犯カメラ映像に午後5時頃から勤務先付近をうろついている姿が写っている。被害者Aは赤坂見附駅で地下鉄銀座線に乗り、溜池山王駅で東京メトロ南北線に乗り換え、白金高輪駅まで移動して、電車を降りた。容疑者Cは赤坂見附駅周辺から被害者を尾行し、電車を乗り換えて白金高輪駅まで一緒に移動していた[7]。赤坂見附駅では容疑者Cは男性Aから5~6メートル離れた同じ車両の別のドアから同じ電車に乗り、白金高輪駅に到着した後は、男性Aと同じドアから降りた。

なお静岡市内のバスの映像でも犯行当時の服装と同じで、犯行後は着ていた黒のポロシャツが、現場近くに脱ぎ捨てられており、着けていた手袋は現場近くのゴミ箱に捨てていたことが判明した。警視庁はCが犯行直後に着替えて、証拠を隠滅したうえで、長期間の逃走を計画していたとみている[8]

その他[編集]

Cは周囲では控えめで真面目な青年として知られ、小学校の卒業文集に将来の夢を「生物学者」と書いていた[9]。生き物観察や昆虫好きだった少年時代とされる。

参考[編集]