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有原式FA
有原式FA(ありはらしきエフエー)とは日本のプロ野球において海外FA権を持たない選手が、米メジャーリーグに挑戦するために用意されたポスティングシステムの欠陥を使ったNPB他球団へのFA移籍のことである。
有原航平(現福岡ソフトバンクホークス)が最初に使ったため彼の名を冠している。
概要[編集]
ポスティングシステムは1996年オフに伊良部秀輝が起こしたパドレス-ヤンキース-ロッテ間の三角トレードを機にMLBから球団間での獲得機会均等を実現する制度を制定するよう求められ制定された。
2024年現在、「ポスティングによりNPB球団から自由契約選手公示されるため選手は事実上のFAとなる」という規約上の欠陥が存在しており、それを悪用するかの如く利用して国内FA権を持たない選手がMLBを経由して短期間でNPB他球団への移籍が可能となっている。
有原式FAは以下の条件を全て満たした場合のみ適用される。
- 国内FA権を持たないままポスティングによるMLB挑戦を行うが3年未満で帰国する。
- 移籍先がNPB所属時の球団と同一リーグであること。
- 所属元球団からのオファーが出ていたこと
- 年俸がNPBおよびMLB時代の年俸を超えていること
該当者[編集]
有原航平[編集]
2020年オフに北海道日本ハムファイターズからポスティングでテキサス・レンジャースに移籍、2022年オフにFAで日本球界に戻る。その際福岡ソフトバンクホークスから3年12億の好待遇に釣られて移籍した。帰国時に日ハムからのオファーが提示されていた。
有原は2020年時点で国内FA権は持っておらず、権利を手にいれたのは2024年シーズンである。
上沢直之[編集]
有原以上に悪質と認識されている。
2023年オフに北海道日本ハムファイターズからポスティングのマイナー契約でタンパベイ・レイズ、1ヶ月後にオプトアウト行使でボストン・レッドソックスに移籍。2024年オフに日本球界に戻る。実稼働期間は7ヶ月。
この時上沢がポスティングで残した譲渡金は史上最安値の6250ドル(92万円)。9月に日ハムの施設を使っての練習、鍵谷陽平の引退セレモニーに出演、日ハムの野球教室に参加していたが裏で福岡ソフトバンクホークスと交渉しており4年10億の好待遇で移籍する。こちらも帰国時に日ハムからのオファーが提示されていた。
12月26日の入団会見で新庄剛志に連絡を入れていないと明かしており、新庄がインスタから上沢のフォローを外したという一件もあって絶対に許さない敵として認識されたことが明確にされた。
上沢が国内FA権を手にいれるのは最速でも2025年となっている。
その他[編集]
- ポスティング移籍でメジャーで短期で挫折した選手の出身外の日本球団移籍に、日本のプロ野球ファンの眼は厳しい一方、ダルビッシュ有など、移籍した本人の意思を支持する選手もいる。
- 有原よりも前にポスティング移籍の抜け道を使ったNPB他球団移籍を行った選手は5人いるが、いずれも長期間MLBに挑戦していた、NPB復帰の際に当時の事情などで元所属球団からのオファーが来なかった、既に国内FA権を取得済みだった、移籍先球団が別リーグだった。
関連項目[編集]
- 北海道日本ハムファイターズ - 有原式FAの被害者
- 福岡ソフトバンクホークス - ポスティングを一切認めていないが有原式FAを悪用して戦力を補強する