大正処女御伽話
(昭和オトメ御伽話から転送)
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『大正処女御伽話』(タイシャウヲトメおとぎばなし)は、桐丘さなによる日本の漫画作品である。
概要[編集]
『ジャンプSQ.19』Vol.18に読み切り掲載。『ジャンプスクエア』2015年8月号から2017年10月号まで連載されている。
ストーリー[編集]
大正十年、事故で右手の自由と母親を失って、父親に厄介払いのように千葉の別荘に追いやられて厭世家(ペシミスト)となった志磨珠彦の前に嫁になるために来たという夕月がやってくる。夕月との交流を通して珠彦は少しずつ前を向くようになっていく。
登場人物[編集]
主要人物[編集]
- 志磨 珠彦(しま たまひこ)
- 声 - 小林裕介、山根綺(15歳)
- 明治三十八年九月一日生マレ。近眼。身長は五尺九寸(177cmくらい)。志磨家の次男。主人公。
- お金持ちの家に生まれて、愛情以外は不自由なく過ごしていた。だが、乗っていた車が事故を起こして母親と右手の自由、父親の期待を失う。父親によって、千葉の別荘に追いやられて養生することになった。そして、世の中全てに嫌気がさして厭世家のように過ごしていたが、父親に買われて嫁になるために来たという夕月がやってくる。世話を焼こうとする夕月に17歳にもなって恥ずかしいと断っていたが、お風呂場で体を流しに入ってきた。そこで、夕月が髪の多いクセっ毛ということを知って思わず笑ってしまう。そして、怒らされたり笑わされるようになって食事もきちんととるようになった。
- 父親は世間体を気にして珠彦に学校に行けと催促するも、様々な憂き目が待っていると予想されることで行くことを拒否している。珠樹と珠代に縁談の話が持ち上がったことで、父親は世間体を気にしてこの良縁をまとめようと珠彦が事故で死んだということにすると言う手紙を送ってくる。それによって落ち込んでしまうも、夕月によって立ち直っていく。
- 事故以来、右手は肘から下が動かない。下手なりに左手で字は書くことができるようになった。読書が日課であり、時々エッチな本も読んでいる。
- 夕月(ゆづき)
- 声 - 会沢紗弥
- 明治四十一年十二月三十一日生マレ。珠彦には「ユヅ」と呼ばれている。身長は四尺七寸(141cmくらい)。
- 天真爛漫な性格。女学校の寄宿舎でみんなで身の周りのことをしていたため、家事が得意で珠彦の世話も焼いている。小柄だが、髪を毎日編んでいるうちに鍛えられて力持ちとなったらしい。
- 珠彦の父親に借金の形として一万円で買われて、珠彦の嫁として大正十年にやってくる。珠彦は最初のうちは夕月の世話を拒否していたが、献身的な振る舞いで夕月に徐々に心を開いていく。最初は会ったこともない人の妻になるということで怖い気持ちもあったが、珠彦が誠実で優しい人だと思って自分も珠彦のことを大事にしようとしている。
- 服は二着しか持っていなかったようで、珠彦が風邪をひいたときにゲロを受け止めて一着が駄目になる。そのため、毎日同じ服を着ているのを見て不憫に思った珠彦と一緒に出かけて服を買ってもらっている。
- 周囲にナイショにしようとしていることが二つある。一つはクセっ毛で髪の量が多く、普段は髪をまとめて抑えていること。もう一つは自分の胸が大きいことである。
志磨家[編集]
- 志磨 珠子(しま たまこ)
- 声 - 宮本侑芽
- 珠彦の妹。次女。12歳だが、身長も高く大人らしい見た目。毒舌。明治四十四年二月一日生マレ。身長は五尺五寸(165cmくらい)。
- 末っ子で出来がいいと、孤立していた。女学校をつまらないと学校を休んでいたら、父親に怒られて家出をして珠彦の家にやってくる。暗いところが苦手であり、雷の音を聞いておもらしをしてしまったことで、夕月が湯船を急いで焚いてくれる。酷いことを言ったのに損得抜きで行動してくれる夕月を慕うようになって「ユヅ姉様」と慕うようになる。
- 志磨 珠樹(しま たまき)
- 声 - 今井文也
- 長男。
- 志磨 珠央(しま たまお)
- 声 - 山谷祥生
- 三男。
- 志磨 珠代(しま たまよ)
- 声 - 喜多村英梨
- 長女。
- 志磨 珠義(しま たまよし)
- 声 - 咲野俊介
- 珠彦の父。
- 志磨 透子
- 声 - 森千晃
- 曲直部 珠介(まなべ たますけ)
- 声 - 羽多野渉
- 珠義の弟。珠義と違って人格者であり、珠彦の援助もした。
その他[編集]
- 渥美 綾(あつみ りょう)
- 声 - 安済知佳
- 渥美 綾太郎(あつみ りょうたろう)
- 声 - 三村ゆうな
- 渥美 恵太
- 声 - 小鹿なお
- 渥美 大和
- 声 - 日野まり
- 綾の父
- 声 - 木内秀信
- 美鳥(みどり)
- 声 - 鈴代紗弓
- 白鳥 ことり(しらとり ことり)
- 声 - 伊藤彩沙
- 白鳥 策(しらとり はかる)
- 声 - 土岐隼一、鈴代紗弓(9歳)
- ノラネコ
- 声 - 三村ゆうな
- 幸子
- 声 - 日野まり
- 真知子
- 声 - 十二稜子
- 照子
- 声 - 山田美鈴
- 夕月の母
- 声 - 恒松あゆみ
- ハル
- 声 - 三村ゆうな
- 太
- 声 - 森千晃
- 光子
- 声 - 逢来りん
- 幸乃
- 声 - 山根綺
- 敏夫
- 声 - 松岡美里
- 康代
- 声 - 綾瀬みゆう
- 麗美
- 声 - 阿部菜摘子
- 伸由
- 声 - 川井田夏海
- 曜子
- 声 - 原涼子
- 郵便配達員
- 声 - 大野海夏太
- アニメ第2話登場。
- 学生
- 声 - 相楽信頼、大本裕
- アニメ第2話登場。
- 女性客
- 声 - 日野まり、中根久美子
- アニメ第2話登場。
- 子供
- 声 - 阿部菜摘子
- アニメ第2話登場。
- 村人
- 声 - 澤田拓郎、山根雅史
- アニメ第2話登場。
- 村人
- 声 - 相楽信頼、澤田拓郎、山根雅史
- アニメ第3話登場。
- 女学生
- 声 - 小鹿なお、逢来りん
- アニメ第3話登場。
- 駅員
- 声 - 大森大樹
- アニメ第5話登場。
- 医者
- 声 - 藤吉浩二
- アニメ第4・5話登場。
- 看護師
- 声 - 中根久美子
- アニメ第4・5話登場。
- 物売り
- 声 - 澤田拓郎、住永侑太、相馬康一、水越健
- アニメ第5話登場。
- 村人
- 声 - きそひろこ
- アニメ第5話登場。
- 駅員
- 声 - 大本裕
- アニメ第7話登場。
- 担任教師
- 声 - 藤吉浩二
- アニメ第8話登場。
- 体育教師
- 声 - 高橋伸也
- アニメ第8話登場。
- 美術教師
- 声 - 岡部悟
- アニメ第8話登場。
- 生徒
- 声 - 伊藤雄貴、大本裕、大森大樹、相楽信頼、住永侑太
- アニメ第8話登場。
- 生徒
- 声 - 伊藤雄貴、相楽信頼、宮崎遊
- アニメ第9話登場。
- 村人
- 声 - 大本裕、杉崎亮、藤吉浩二
- アニメ第10話登場。
- 駅員
- 声 - 大野海夏太
- アニメ第10話登場。
- 看護師
- 声 - 松岡美里、三村ゆうな
- アニメ第11話登場、
- 被災した人達
- 声 - 及川いぞう、大野海夏太、大本裕、高橋伸也、中根久美子、藤吉浩二
- アニメ第11話登場。
単行本[編集]
ジャンプ・コミックス(集英社)より発行。
巻数 | 初版発行日 | ISBN | 備考 | サブタイトル | ||
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2016年2月9日(2016年2月4日発売) | ISBN 978-4-08-880593-1 |
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テレビアニメ[編集]
『大正オトメ御伽話』(タイシャウオトメおとぎばなし)のタイトルで、2021年10月より放送。ナレーションは大林隆介。
各話リスト[編集]
話数 | サブタイトル | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 総作画監督 |
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第1話 | 夕月 来タル | 羽鳥潤 | 鈴木孝聡 | 萩原しょう子、槙田一章 | 渡辺まゆみ |
第2話 | 珠彦 死ス | 杉島邦久 | 奥村よしあき | 田辺謙司 | |
第3話 | 黒百合ノ娘 | 羽鳥潤 | 熊野千尋 | 服部ますみ、桜井このみ、和田裕二 | 渡辺まゆみ、萩原しょう子、槙田一章 |
第4話 | 幸セハ月明カリノ下ニ | 杉島邦久 | 鈴木孝聡 | 萩原しょう子、槙田一章、吉田肇 | 渡辺まゆみ |
第5話 | 九月一日 | 大嶋博之 | 奥村よしあき、斉藤秀二 | 岸智恵美、根津壮志 | 田辺謙司 |
第6話 | 悪イ娘 | 杉島邦久 | 平田政宗 | 大豆一博 | 渡辺まゆみ、萩原しょう子 |
第7話 | 珠彦先生 | 西田健一 | 熊野千尋 | 和田裕二、桜井このみ | 渡辺まゆみ、槙田一章 |
第8話 | 珠彦 学校ヘ | 羽鳥潤 | 鈴木孝聡 | 加藤愛、寺口祐輔、岸智恵美、根津壮志 | 田辺謙司 |
第9話 | 策トコトリ | 杉島邦久 | 斉藤秀二 | 今野幸一、荒牧園美 | 渡辺まゆみ、槙田一章 |
第10話 | 夕月 東京ヘ行ク | 西田健一 | 島崎知美、萩原しょう子、甲藤円、吉田肇 周健 | ||
第11話 | 夕月ヲ求メテ | 杉島邦久 | 平田政宗 | 大豆一博 | |
第12話 | 春ノ嵐 | 羽鳥潤 | 鈴木孝聡 | 今野幸一、荒牧園美、島崎知美、吉田肇 | 渡辺まゆみ、萩原しょう子 槙田一章 |