ここでは夢野久作の小説作品について解説している。
『斜坑』(しゃこう)とは、夢野久作の短編小説である。昭和7年(1932年)4月「新青年」第十三巻第五号に発表された。炭鉱内で作業中に事故に遇った主人公・福太郎が、事故の衝撃で失った当時の記憶を徐々に回復するにつれて、あれは事故ではなく殺人未遂であったことを思い出すに至り、同業者の犯人を撲殺するという荒筋である。江戸川乱歩は本作品に感動したとされる。