戦華の舞姫 戦華ノ姫君ハ汚レナイ

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戦華の舞姫 戦華ノ姫君ハ汚レナイ』(せんかのディーヴァ せんかノひめぎみハよごレナイ)は、岸根紅華による日本ライトノベル作品。イラストは猫鍋蒼

概要[編集]

第2回オーバーラップ文庫大賞銀賞受賞作。受賞時のタイトルは「魔王な俺と花嫁候補な美姫たち」。書籍化で現在のタイトルとなり、2015年10月25日にオーバーラップ文庫より刊行されている。

ストーリー[編集]

アルトス国の国王アルノアは、一か月ごとに二つの隣国の舞姫を順番に迎え入れて気にいった方を妃とする同盟を結ぶことになった。だが、サブデラ国の舞姫レスフィーナとフレイア国の舞姫シャロンが同時にやってきてしまう。

登場人物[編集]

主要人物[編集]

アルノア
本作の主人公。愛称「アル」。一年前に先代魔法王が亡くなったことで若くしてアルトス国の国王となる。王位継承権第二位だったが、王位継承権第一位のセシリアが王位を継がずに神官になったことで国王となった。
魔王の憑代であり、舞姫から攻撃されてもまったく効かない。シャロンが剣で攻撃しようとしたときも全てそれてしまっている。また、「神への反逆(リベリオン)」によって、舞姫に触れると魔の力に汚されないように舞姫が性的興奮を覚えてしまう。「神への反逆(リベリオン)」をすると舞姫の力を増幅できる。魔王の力が増大していくと、「神への反逆」で舞姫だけでなく、自身の戦力も強化されて「大鎌ミストルティン」を使う。
戦争のない世界にするのが夢で、奴隷を全て解放しようとしている。母親と兄は森に行ったときに王位継承を狙った貴族が雇った暗殺者にアルノアを庇って死んでしまう。その母親が残した言葉に従って強くなってこの手で救える者はすべて救うと決めた。
セシリア
アルノアの姉でアルトスの舞姫。セシリアは前王妃の子供でアルノアは後妻の子供なため、アルノアとは異母姉弟。金髪巨乳の美少女。王位継承権第一位だったが、神官になって王位をアルノアに継がせた。神官になった理由はアルノアに王位を継がせるというのもあったが、第一の理由は神官になれば血縁関係がなくなって一人の女性としてアルノアと結婚できると考えたため。だが、アルノアはいつまでも弟と宣言したことで、姉弟でも結婚できる法律をつくろうと画策している。このように極度のブラコンであり、アルノアと結婚しようと色々とアピールする。
昔、弟に言われた「お姉ちゃんの顔が怖い!」という言葉がトラウマになっており、常に笑顔でいるようになった。普段は笑顔だが、怒ると怖く自分のティーカップが壊された時には激怒した。
レスフィーナ
サブデラ国の舞姫。愛称は「フィーナ」。無口無表情だが、感情は豊か。シャロンとはアルノアを挟んで喧嘩をすることが多い。
いいお嫁さんになってアルノアを虜にして操り人形の愚王にしようとやってくる。アルノアには魅了の魔法などは効かないため、アルノアに気にいられようと色々とアピールする。奴隷を救おうとするアルノアに協力して、ジュジュをなだめたりするなど協力的。
シャロン
フレイア国の舞姫。フレイアの第一王女。紅い髪をしている。レスフィーナとはアルノアを挟んで喧嘩をすることが多い。
アルノアの暗殺のために花嫁候補としてアルトス国にやってくる。だが、魔王の力によって戦女神の力を借り戦う舞姫の攻撃はアルノアに届かないため、暗殺はできなかった。そもそも正面から戦うタイプであるため、暗殺が苦手。また、アルノアに触れられると「神への反逆」が発動するため、性的興奮を覚えさせられてしまうため、手を出されて脅されると言うことを聞いてしまう。
元々はフレイアに滅ぼされた小さな部族の娘で奴隷にされていた。聖遺物を使えたということで舞姫にされて養父に言うことを聞かされていた。そのため、アルトスでの生活は楽しんでいた。帰国命令を出されて帰らなければいけなくなるも、途中で帝国兵に襲われる。返り討ちにした帝国兵に帝国がアルトスに戦闘を仕掛けていることを聞いて、異形兵に変えられたジャムカを相手に苦戦するアルノアたちの元へ駆け付ける。そして、「神への反逆」によってパワーアップして魔王の力で力をつけたアルノアと共にジャムカを倒すのだった。
リリシア
アルトス城のメイド長。アルノアにとっては幼いころから面倒を見てくれた乳母同然の存在。
実は魔王に忠誠を誓うサキュバス。代々の王と協力して魔王を復活させようとしていたが、アルノアの父親が魔王復活を辞めると言いだし、アルノアの父親の魔力には太刀打ちできなかったこともあってメイドとして面倒を見てきた。そのため、アルノアに帝国を追い払うために魔王に身をゆだねるように提案するも断られる。

アルトス[編集]

ジャムカ
アルトス軍総司令官。財政官でアルノアの親友でもある男。アルノアの周囲に女性が多いことに嫉妬している。妹が大好き。
解放された奴隷が全員幸せになっているわけでないと知ってアルノアの奴隷解放の考えに全面的に同意しているわけでない。そんな中、妹のボルチェが帝国に人質に取られてアルノアを暗殺しようとする。その後、帝国軍の司令としてアルトスと戦うが、その中でダムス・ダラによって異形兵に変えられる。アルノアとシャロンによって人間に戻るもそのときに両腕をきられて、左腕は戻ったが右腕はなくなってしまう。その後、再びアルノアに雇われて、アルノアの夢を全面的には応援できないが、手伝っていくとした。
ボルチェ
ジャムカの妹。情報収集部隊。アルノアに好意を抱いており、お嫁さんになろうとしている。
独立商業都市ラボナの偵察をしていたところで人質にされる。アルノアたちによって救出された後、アルノアの婚約者候補になる。
ルー
ボルチェの部下。
ジュジュ
ボウゼンからアルノアが買い取った女奴隷。猜疑心から自殺しようともしたが、レスフィーナによってなだめられた。
先代魔法王
数多の魔法を操って隣国とのいざこざを治めていたアルノアの父親で先代国王。一年前に流行り病で他界する。

ガスト帝国[編集]

ギル
帝国の拳闘奴隷から数年で帝国軍総司令官となる。
エレノア
ギルをお兄様と呼ぶ少女。
ダムス・ダラ
帝国軍南部方面司令官。ボルチェを人質に取ってジャムカを率いれ、独立商業都市ラボナに誘いだしてアルノアらの軍と戦う。しかし、敗れて捕えられるのだった。

その他[編集]

ボウゼン
奴隷商人。金の為ならどんなことでも動く。奴隷が買われたさきでどう扱われようと気にしない。
魔王
かつて戦女神によって封印されて、アルトス城の下に封印されている。魔王の体は転生しており、現在はアルノアが憑代となっている。

用語一覧[編集]

舞姫(ディーヴァ)
戦女神(ワルキューレ)の力を授かった七人の少女。かつて世界を滅ぼすために現れた魔王を自らの命を犠牲に封印して、魔王の復活の阻止のために己の力と聖遺物を七人の進化に分け与えたとされ、隔世遺伝してその時代に七人しか現れない。聖遺物と呼ばれる武器を使いこなせる適性者が舞姫とされる。常人離れ下七人は大陸に七つの国を作り、代々王族の女子に受け継がれている。全員美少女。
アルトス
アルノアが国王となった小国。
フレイア
アルトスの隣国。内乱の多い剣の国。
サブデラ
アルトスの隣国。
ガスト帝国
アルトスの北にある大陸一の国土と兵を持つと言われる国。先代皇帝メルデスが代替わりしてから、他国に侵略するようになる。そして、支配下に置いた王族と貴族を処刑して、その他の国民を奴隷として苛烈に扱う。
独立商業都市ラボナ
商人が治める国。100年前に商売の神と呼ばれた大商人ザハムに同調した商人によってつくられた。奴隷を売り買いする商人がいる都市。帝国に占領されて束ねている十商人は処刑。
エシャンテ
『羨望(ヴィーラ)』の舞姫が治める国。

単行本[編集]

オーバーラップ文庫オーバーラップ)より刊行。

タイトル 初版発行日 ISBN その他 サブタイトル
戦華の舞姫 戦華ノ姫君ハ汚レナイ 2015年10月25日(2015年10月25日発売) ISBN 978-4-86554-070-3
  • プロローグ
  • 第一章 二人の花嫁
  • 第二章 来訪者
  • 第三章 夢と希望
  • 第四章 花嫁候補な舞姫たち
  • エピローグ

外部リンク[編集]