彼女たちのどうでもいい秘密

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彼女たちのどうでもいい秘密』(かのじょたちのどうでもいいひみつ)は、神尾丈治による日本ライトノベル作品。イラストはかれい

概要[編集]

2015年5月20日に一迅社文庫より刊行されたライトノベル作品。キャッチフレーズは「平凡男子が残念美少女に翻弄されるドタバタ学園ラブコメ」。

ストーリー[編集]

音無武士は、ある日新井凛の秘密を知ったことで生徒会の手伝いなどをやらされる日々を送るようになる。その後、新井凛に対しても彼氏の振りをすることになり、今まで女性とほとんど付き合いのなかった武士にとって、初めて女子と接点を持つようになっていく。

登場人物[編集]

主要人物[編集]

音無 武士(おとなし たけし)
本作の主人公。高校2年2組の男子生徒。あまり目立たないで生きてきた。成績はそこそこ良い点がとれたり、妙な芸があったりする。写真部に所属しているが、部員は妹を含めた二人だけで活動はほとんどしていない。
女の子と付き合った経験はなく、携帯電話の番号を教えたのも凛が初めて。凛の暗闇恐怖症などの秘密を知ってからは、凜の目の届く所に置かれるようになる。さらに、あかねの彼氏と付き合っているという嘘をばれないようにするために、あかねの彼氏のふりもすることになるなど、女の子2人に振り回されるようになる。しかし、可愛い女の子に付き合うこと自体は気にいっているおり、何だかんだで二人に協力している。
クラスでは、武士が凛とあかねの二股をかけているような話がでてきて、クラスから注目されるようになる。そして、武士がどちらを選ぶのかと面白がられている。
新井 凛(あらい りん)
本作のヒロイン。武士とはクラスメイトの女子生徒。半年前に一年生にして生徒会長に就任した。アイドル並みの美貌を持っており、カリスマ性がある。
クールな完璧美少女のような印象があるが、暗闇恐怖症・高所恐怖症・乗り物酔いをしやすいなど弱点が多い。さらにそういった弱点を知られるとひどい目に遭わせられるという被害妄想をもってしまっており、秘密を何としてでも守ろうとする。そのためには修学旅行さえも欠席しようとしている。観覧車に乗った時は気絶している。ゴキブリなどは素手で触っても平気で、下着姿などは見られてもあまり羞恥心を感じなかったりする。弱点を別にすれば、成績優秀で運動神経抜群と能力は高い。
暗闇恐怖症な為、帰りが遅くなったときには気づかないように武士を先導役にして帰っていた。ある日、武士に気づかれてしまったときに漏らしてしまい、武士の家を訪ねて風呂を借りて着替えをした。そのときに、武士に暗闇恐怖症だということを話した。そして、武士にその秘密を守らせるために目の届く場所に置くことにする。そのため、武士に生徒会の手伝いをやらせたり、一緒に下校したりしている。
武士のことを最初から信じていたわけではなかったが、自分の弱さを武士が共有してくれたことで、武士のことを手放したくないと思うようになる。
長篠 あかね(ながしの あかね)
本作のヒロイン。武士とはクラスメイトの女子生徒。クラスのリーダー的存在で、校則ギリギリまでにファッションに気を使って教師達にはいい顔をされていないが、ファッションに興味のある女子に慕われている。体育祭委員をやらされるなど要領の悪いところがある。
告白はよくされるが、知らない人から告白されるためにうっとうしがっている。一年生のときに告白された相手に「彼氏がいる」と嘘をついたが、それが広まってしまっている。実際には彼氏がいたことはなく、エッチの経験もない。年上の彼氏とラブラブな生活をしていると女子に持ちあげられて、あかねも嘘がばれない様に嘘を重ねてしまっているため、ばれるのを怖がっている。そのため、彼氏が本当は年上じゃなくて隠していたというシナリオで、自分に対して変な目線を持たずに友達が少なくてボロが出にくそうな武士に彼氏の振りをしてもらおうとする。凛にそのことを見抜かれるも、最後には土下座までして武士に頼みこんで、武士に彼氏のふりをしてもらうことを受け入れてもらった。
最初は彼氏の振りをしてもらっていただけの武士に対して、自分のかっこ悪いところをみても付き合ってくれたと徐々に心を開いていく。そして、武士を慕うようになって体育祭で告白した。そして、武士に額にキスをされるのだった。

音無家[編集]

小姫(さき)
武士の妹。武士たちと同じ学校に通う一年生。写真部の幽霊部員。武士に聞いて凛とあかねの事情をそれぞれ知っている。
変声期の時期に風をひいて変な声になったのを武士が笑ったことがあり、あまり武士の前では声を出さないようになる。そして、武士とは筆談やモールス符号での会話が多くなった。ただし、兄とはそれなりに仲がいい。
武士の母
料理は壊滅的に下手。
武士の父
そこまで高くない小物を収集する癖がある。

高校[編集]

2年2組[編集]

金沢 冬香(かなざわ ふゆか)
武士たちのクラスの2年2組の担任教師。男っぽい口調をする女性教師。29歳独身。
体育祭で秀男の嫌味に2組として4組に勝負を挑むことを勝手に決めて、2組に負けたら内申を下げると宣言するなどしている。
吉田(よしだ)
武士のクラスメイトの男子。武士のことを「ブシ」と呼んでいる。去年からの縁で武士にとっては一番付き合いが深いが。武士にとっては親友と呼ぶほどの関係ではないらしい。空気を読むことが苦手。
牧原 絵梨(まきはら えり)
武士のクラスメイトの女子。クラスのサブリーダー的存在で、あかねの友人。あかねのフォローをしている。
野本 奈美(のもと なみ)
武士のクラスメイトの女子。あかねの友人で「ナーミン」と呼ばれている。
友人A
時折、武士と話す。武士は名前も正確に覚えておらず、秋田(あきた)か秋川(あきかわ)かのどちらかだと思っている。友人Bは秋田と呼んでいる。
友人B
時折、武士と話す。武士は名前も正確に覚えておらず、馬場(ばば)だったと思っている。

その他[編集]

元村 秀男(もとむら ひでお)
2年4組の担任。47歳離婚歴あり。嫌味な性格で、生徒の人気は低い。

単行本[編集]

タイトル 初版発行日 ISBN その他 サブタイトル
彼女たちのどうでもいい秘密 2015年6月1日(2015年5月20日発売) ISBN 978-4-7580-4701-2
  • プロローグ
  • 第一章 運命は突然やってくる。夜道で後ろから。
  • 第二章 捕食される草食獣の気持ち。
  • 第三章 言葉では伝わらないものもある説。
  • 第四章 変な人は一人だけだと誰が言った。
  • 第五章 正直に生きるって難しい。
  • 第六章 出たとこ勝負は大抵失敗する。
  • 第七章 団結力は下から湧いてくる。
  • 第八章 休みの日に本当に休むのはお父さんだけ。
  • 第九章 男女三人で遊園地とか行くものじゃない。
  • 第十章 着地点は大事だと思う。
  • 第十一章 意外とそんな理由でいいらしい。
  • エピローグ

外部リンク[編集]