岡崎書房

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岡崎書房(おかざきしょぼう)は、愛知県岡崎市にある書店。実店舗は全店が閉店済みである。

歴史[編集]

東京の新潮社で働いていた太田三代松が故郷の岡崎市に戻り、1946年に岡崎書房を創業した。その後太田は岡崎市本町通1-14に4階建てのビルを建てた。3階分が売り場であり、各階70坪(230平方メートル)。書店としては狭かったが、太田自らが岩波書店の文庫や単行本を厳選して棚に並べるなどして差別化を図った。1990年代半ばの最盛期には、1日当たりの購入客数が250人以上。「夕方になると入店できなくなるほど混雑した」という。

しかしその後、郊外型大型書店やオンライン書店の隆盛などで客数が減り、二代目の太田哲哉は2016年10月に閉店を決意して12月18日に閉店した。閉店時点では客数が10分の1にまで減少していた。太田は「(本店があった)康生の町は衰退し、人を吸引する力がなくなってしまった」と残念がる。本店は岡崎シビコのすぐ南、岡崎市本町通1丁目14にあった。ビルの1階から歩道に向かってオレンジ色のひさしを突き出していたことが特徴であり、このひさしは閉店後の2018年現在もなお撤去されていない。

本店閉店後も、名鉄東岡崎駅の岡ビル百貨店にある支店は営業を続け、また定期購読者向けの雑誌の配達、学校や官公庁への納品などは続けていた。しかし、結局は2017年(平成29年)3月末には岡ビル百貨店の支店も閉店させ、実店舗は全店が閉店となった。

参考文献[編集]

  • 「地域愛70年 岡崎書房閉店 社長・太田さん 康生衰退『あらがえない』」中日新聞、2017年1月26日

外部リンク[編集]