山海経
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山海経(せんがいきょう、英:Shan hai jing)は中国最古の神話・地理書である。中国の古代神話として貴重な文献である。また古代の神話伝説の宝庫とされ、山岳信仰の伝承の貴重文献として知られている。
成立年代[編集]
成立は中国古代の戦国時代(紀元前403年-221年)以前とされる。
臼倉直樹は「大荒四経と海内経が前三世紀前半に形成され、ついで他の各篇が続いて作成され、最終的な成立は前二世紀初頭前後とした[1]。「五蔵山経」が東周時代の作で最も古いとの説もある。「五蔵山経」は山名、産物、鳥獣、神霊、河川など地理書的な部分である。古代中国の自然観を知ることができる。異様な怪物や異形の人間が登場し、土地の神や妖怪の事典ともなっている。
構成[編集]
- 山経(五蔵山経)
- 南山経
- 西山経
- 北山経
- 東山経
- 中山経
- 海経
- 海外南経
- 海外西経
- 海外北経
- 海外東経
- 海内南経
- 海内西経
- 海内北経
- 海内東経
- 大荒東経
- 大荒南経
- 大荒西経
- 大荒北経
- 海内経
山海経の研究書[編集]
高馬三良(1994)『山海経』、前野直彬(1975)『山海経・列仙伝』、松田稔(1995)『「山海経」の基礎的研究』などがある[2]。
山海経の訳本・解説書[編集]
- 劉向(2014)『山海経 国学典蔵館 釈文と解釈付き絵本』北京聯合出版公司
- 高馬三良(1994)『山海経』平凡社、ISBN-10: 4582760341
- 伊藤清司(2013)『中国の神獣・悪鬼たち―山海経の世界』東方書店; 増補改訂版、ISBN-10: 4497213072
- 宇野 精一、平岡武夫 (1975)『全釈漢文大系〈33〉山海経・列仙伝』集英社
大英博物館のコレクション[編集]
大英博物館に「山海経 (Classic of the Mountains and Seas)」の所蔵がある[3]。1660-1669年の写本とされる。
注[編集]
- ↑ 臼倉直樹(2008)「『山海経』の形成過程及びその性質」立命館文學 (606), 1211-1189
- ↑ 『山海経』の研究書
- ↑ Classic of the Mountains and SeasThe British Museum