小荷駄隊

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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小荷駄隊(こにだたい)は戦国時代の兵士の兵糧、弾薬、陣地の設営具などの荷物を運ぶ駄馬隊である。小荷駄隊が行軍することを「小荷駄押し」という。また荷物を運ぶ馬を小荷駄馬という。小荷駄奉行は行軍・戦闘中の兵糧輸送(小荷駄)を担当する責任者をいう。

戦国時代の大名は領内の農民に対し足軽を徴用する他に、小荷駄隊で行動する人夫と荷駄を徴用する軍役を課していた。小荷駄隊は車両、足軽、陣夫を伴っており、戦闘員は少なく戦力はかなり弱いので、進軍時は隊列の最後尾に置かれる。軍の後方に位置しているが敵軍に襲われる可能性は高い。甲陽軍鑑に「引時、敗軍するは、第一に、小荷駄を切くづされて、敗軍なれば」とある通り、相手の弱点の小荷駄を攻める作戦もあった。

家康が三河・遠江の領主であったとき、戦時に100石の収穫につき馬1頭と人夫1人を出すことを定めていた。 「落穂集」には、戦場で1000人の死者があるとき、武士はそのうち100から150程度で、残りは農民であったと書かれている。