横浜家系ラーメン
横浜家系ラーメン(よこはまいえけいラーメン)あるいは家系ラーメン(いえけいラーメン)とは、神奈川県横浜市発祥のラーメンである。
沿革[編集]
吉村屋の創業者である吉村実は1970年代に様々な職を転々とした後、東京都大田区にある「ラーメンショップ」を半年間務めた。吉村は「豚骨と醤油をベースにしたスープがあったらうまいんじゃないか」という考えが浮かび、1974年に横浜市磯子区の新杉田駅付近に吉村家を開店させた。
その後、2号店である本牧家を開店させた。1988年に同店の弟子であった神藤隆が六角家を開店させると同店の店員の多くが六角家に移籍したため、これ以降吉村と神藤の仲は絶縁状態になる。
1994年に新横浜ラーメン博物館に六角家が出店したのを皮切りにそれまで地域の名物だった家系ラーメンが徐々に知れ渡ることになった。特に2000年以降は「〇〇家」という吉村家や六角家とは無関係に出店をするチェーン店が出始めた。(町田商店はその代表例である。)チェーン店が数多くの店舗を運営することで横浜市内のみならず、全国・世界にも家系ラーメンの名が知られるようになった。
一方で近年になると家系源流とは無関係なチェーン店が乱立することにより、過度な競争に競り負け撤退を余儀なくされた店もある。六角家はその典型例であり、店主神藤の体調不良と経営の悪化により2017年に閉店し、2020年には自己破産にまで追い詰められている。
注文の仕方[編集]
当ラーメンでは麺の硬さ・味の濃さ・油の量などを調整できる。店によっては時間帯によってライスが無料で配られる。家系ラーメンの油は主に鶏油(チーユ)を使用しているが、人によっては、下痢になったり、体調不良を起こす症状が出る。そのため、注文の際「油無しで」と頼むと良い。
麺の茹で時間は
- 硬め:1分30秒
- 普通:3分
- 柔らかめ:6分
とそれぞれ麺の硬さにより、調理時間が異なる。高めは、注文から茹で時間が少ない分、直ぐに提供できるメリットがあるが、その反面、消化に時間がかかる。 柔らかめは、消化に時間がかからない反面、茹で時間が長く、提供時間が遅くなってしまうデメリットがある。いずれも、その時の場面次第で注文を変えることも一つのテクニックである。
召し上がり方[編集]
そのまま食べてもおいしいが、卓上に調味料が置いてある。にんにく、辛い物・生姜・コショウ・ゴマ(店舗によってはすりごまとニンニクチップ)がある。
- ライスとスープの相性はとても抜群であり、おじや風にして食べるとおいしさのあまり言葉を失うこともあるので注意を。
- 食べ方としてはRED中村さんによるものが有名。
にんにくによるライブ感がたまらないらしい。その動画から生まれた名言は現在は各人々によって使用されている。 また、ニンニクは、疲労回復の効果がある反面、取り過ぎるとお腹をこわしたり、最悪の場合、腸に穴が開く場合がある。そのため、適量であれば問題無いが、内臓が弱い方は避けた方が良いとされている。
他のラーメンとの違い[編集]
まずスープが濃い。あっさり系ではなくガツンとした味とコクが来る。麺に関しては、一口サイズで短めであり食べやすい。また、麺は太麺であり、小麦の香ばしさも感じるのが特徴的である。また接客が非常に良い。食べ終わった後、外まで見送ってくれる。一度食べたらやみつきになる。卓上に置いてある物を容器に入れ、自分好みにカスタマイズできるのも家系ラーメンの特徴でもある。ただし、あまり頻度に来るのは避けた方が良い。たまに食べるから美味しい。
主な家系ラーメンのお店[編集]
ギャラリー[編集]
関連項目[編集]
- ラーメンショップ
- ご当地ラーメン
- 新横浜ラーメン博物館
- 山岡家-家系っぽく見えるが、実は全然違うラーメンチェーン店。