大富豪のローカルルール
このページでは、トランプゲームの「大富豪」におけるローカルルールについて解説する。
概要[編集]
このゲームは比較的歴史が浅いためか、地方によって多数のアレンジされたルールが存在する。一般にこれをローカルルール、地方ルールと呼ぶ。このため、出身地方が違う者が集まってこのゲームを行う場合や、ルールの好き嫌いがある場合は、お互い最初にルールを認識し合う必要がある。
ローカルルールの多くは、カード交換を行うといったゲームの性格上、どうしても同一人物が勝ち続けることを抑制する意味を持ったものである。ローカルルールとは言っても、かなり広い地域に広まり一般化してきているルールもある。
ローカルルール(以下、単にルールと称する)は以下の各節、各箇条の中(もしくは本項中に載っていないもの)から任意に取捨選択される。
呼称[編集]
主に大富豪或いは大貧民と称され、他にど貧民、階級闘争、人生ゲームとされることもある。関東圏では「大貧民」、関西圏では「大富豪」と呼ぶ傾向が存在するという説[1]、ローカルルールが少ない場合を「大貧民」、多い場合を「大富豪」と呼ぶという説もある。
ゲームの進行方法に関するルール[編集]
- 配るカードの枚数
ジョーカーを含んで配るか、含まずに配るかに関するルール。ジョーカーを含む場合、ジョーカーに特定の意味を持たせるルールが一般的。本項の#ジョーカーを参照。
- ジョーカーを含まず52枚配る。
- ジョーカーを1枚含み53枚配る。
- ジョーカーを2枚含み54枚配る。
プレイヤーが多い場合にどういった配り方をするかに関するルール。
- 一人当たりのカード枚数が少なくなるため、2~16組のトランプを混ぜる。
- 最初に配るカードを大富豪〜大貧民にかけて順に階段状に少なくして配る「差別配り」を行う。
- 特に、大貧民の方が多い配り方を「差別配り」、大富豪の方が多い配り方を「貧民配り」と呼ぶ。
複数組使用する場合のジョーカーに関するルール。
- ジョーカーをさらに多く含めて配る。
- この時、ジョーカー同士も絵柄や色などで区別し、別の意味合いを持たすこともある。
切り札[編集]
カードを配る時、カードを1枚伏せておき、誰にも渡さないでおく。このカードは“切り札”(ドラとも呼ぶ)となり、このカードと同じ数字のカードはジョーカーより強いカードとして扱われる。伏せたカードはカード交換後に表にされ、大富豪に渡される。
配っている時の端数[編集]
プレイヤーの人数によって、端数が生じた場合の処理に関するルール。
- 配っている時の順番のまま、配り続ける。
- 端数が出た場合、任意のプレイヤーに1枚ずつ渡す。
- (第2ゲーム以降)階級の上のプレイヤーから1枚ずつ渡す。
- 逆に、階級が下のプレイヤーから1枚ずつ渡す。もともと階級が下のプレイヤーの方が不利を強いられるゲームであるため、こちらの方が「あるべき形」ではある。
- 端数が出ないように、あらかじめカードを数枚抜いて伏せておく。ブラインドカードと呼ばれる。
第1ゲームの親[編集]
第1ゲーム開始時、誰が親になるかに関するルール。
- ディーラー(カードを配る人)の左隣のプレイヤーを親とする[2]。UNOやポーカーなどのカードゲームでは、イカサマ防止のためにカードを配ったプレイヤーの番が最後になることが一般的のため、それに統一したルール。
- ダイヤの3を持っているプレイヤーを親とする。この時、
- 親が最初に出す1枚・組はダイヤの3を含んでなければいけない。
- 親はダイヤの3を持っている事を申告すれば、何のカードから出してもよい。
- ダイヤの3ではなく、他のスートの3を持っているプレイヤーを親とする。
- スペードの3を持っているプレイヤーを親とする。
- カードの持つ役割がスペ3と重複するため、積極的には採用されない。
- プレイヤー全員でじゃんけんし、勝った人を親とする。
第2ゲーム以降は階級が確定しているので、階級によって最初の親を決めることができる。手札に弱いカードが偏りやすい大貧民を親とするルールが一般的。
- 第2ゲーム以降は、大貧民を親とする(これを「大貧民巡り」と呼ぶこともある)。先述の通り、最も一般的なルール。
- 第2ゲーム以降は、大貧民(ディーラー)の左隣のプレイヤーを親とする。つまり大貧民に番が回るのは最後になる。
- 第2ゲーム以降は、大富豪を親とする。単に階級が上のプレイヤーを有利にすべきという考え方。
- 第2ゲーム以降の開始時も、大貧民からではなくダイヤの3を持っているプレイヤーを親とする。
- 第2ゲーム以降に、禁止上がりや都落ちを犯したプレイヤー全員を除いて、最も階級が下のプレイヤーを最初の親とする。爪弾き(つまはじき)と呼ばれる。
- 大富豪では「1人を除いた全員がパス、上がり、脱落をした状態になった時、残りの1人」が親になるが、ゲームを跨いだ場合でも例外なく適用する場合、必然的に爪弾きによる決め方となる。そのため、「爪弾き」と明示しなくても当然のごとく採用されることは多い。とはいえ、明示した方が混乱は招かない。
- 親という有利な役割を、反則者に与えることは理不尽とする考え方が反映されたルールであり、大貧民巡りに代わり一般的になりつつあるルールとも言える。また、反則者が革命を起こすことを難しくし、確実に不利な状況に置かせるという目的もある。
- 亜種として、禁止上がりや都落ちが発生した次のゲームは第1ゲームと同様の決め方(ダイヤの3所有者など)とする場合がある。
- 第2ゲーム以降に、大貧民が前回都落ちしていれば貧民を、そうでなければ大貧民を最初の親とする。都民ファーストと呼ばれる。
- 「都を追い出された者は都民ではないため、最初の親(=ファースト)になる権利を剥奪される」ことを意味する。
- 爪弾きと異なり、禁止上がりを犯したプレイヤーは最初の親になれる。単に「都」と掛けたルールであり、禁止上がりとは関係ないため。
その他、第2ゲーム以降のゲームの進め方に関するルール
- 第2ゲーム以降の開始時毎に、大富豪から順番に、大貧民が最後にカードを出す順番に座りなおし、大富豪のプレイヤーを親とする。席替えと呼ばれる。
- 第2ゲーム以降に、大貧民のプレイヤーが、カードを回収、混ぜて、配る。要するに、大貧民がディーラーになる。
カードを出す順番[編集]
カードを出す順番に関するルール。
- 最初に座った席順の時計回りにカードを出していく。
- 最初に座った席順の反時計回りにカードを出していく。
- (2ゲーム目以降)大貧民、貧民、…、大富豪を階級順にカードを出していく。
パス制限について、一度パスしたら
- 次に場が流れて新しいカードから始まるまではカードを出すことができない。戦略的パスではなく、それより強いカードを持っていないと見なされる。フォールド[3]と言って区別することもある。
- 原則として場が流れるまでカードを出すことができないが、特殊効果を持つカード(しばり、革命、イレブンバック等全て)やジョーカーが出された後では出すことができる[4]。
- パスした後でもカードを出すことができる[4]。
また、その他カードの持つ特殊効果として、次のプレイヤーをとばすスキップや、順番が逆になるリバースが採用されることもある。
プレイヤーが上がった時[編集]
プレイヤーが上がったときに出されたカードに関するルール。
- 出されたカードを、そのまま場のカードとして、次のプレイヤーから通常通りプレイし続ける。
- この場合、上がったプレイヤー以降で誰もカードを出さなかった場合に次の親を誰にするか決める必要がある。通常、上がった次の番のプレイヤーが親になる。
- 出されたカードを無条件に流し、次のプレイヤーが親となる。上がり流しと呼ばれる。
大富豪以外のプレイヤーが上がった時、大富豪は無条件で大貧民に降格する都落ちというルールもある。
都落ち[編集]
都落ちとは、前ゲームで大富豪となったプレイヤーが次のゲームで再び大富豪になれなかった場合、無条件で大貧民に降格するルールである。
大富豪が、都落ちによって大貧民への転落が決定した時に関するルールがある。
- 大貧民への転落は決定したが、上がるまで続けられる(続けなければならない)。敗戦処理と呼ばれる。
- そのプレイヤーは即脱落し、その回のゲームから抜ける。その時、そのプレイヤーの手札を、
- 全て切り、他のプレイヤーにランダムに配る。
- 全て他のプレイヤーに任意に配る。
- 全て捨て札と混ぜてしまう(全員に見えるようにしておく)。
- 裏に伏せて置き、それ以降そのゲームでは使わない。
- ゲームから脱落し、さらに9以上のカードをすべて没収する[7]。次のゲームではそのプレーヤーは手札を配り直さず、手札に残っている8以下のカードでゲームを続けなければならない。村八分と呼ばれる[8]。
- 例えば4人プレイの場合、村八分されたプレイヤー以外で大富豪、平民、大貧民に階級付けを行う。村八分されたプレイヤーは大貧民にすらなれず、カード交換も行わない。上がることができて初めて、次のゲームで大貧民として復帰できる。
- すでに村八分されているプレイヤーがいる場合、大富豪が最初に上がれなくても村八分を回避できる(すでに村八分されているプレイヤーは村八分された状態が続く)。よって2人以上のプレイヤーが村八分されることはない。
また、最初に上がったプレイヤーの階級によって別のルールを設けることもある。
- 大貧民が最初に上がると、その時点でゲームが終了しプレイヤーの地位が逆転し、次のゲームとなる。つまり大貧民が大富豪に、貧民が富豪に、富豪が貧民に、大富豪が大貧民になる。下克上や大革命、都上がりと呼ばれる。
- 大貧民が最初に上がると、次のゲームでは大富豪は大貧民に、大富豪以外のプレイヤー全員が大富豪になる。大貧民は1人で大富豪全員とカードを2枚ずつ交換しなければならない。レジサイド(国王処刑)と呼ばれる。次のゲームでは誰が最初に上がった場合でも都落ちは発生しない。
都落ちが発生する条件をさらに追加する場合もある。
- 革命が起こった時点で大富豪の都落ちが決定する。
- ただし、大富豪が直後に革命返しを起こせば、これを免れるとする。
- 逆に、革命が発生したゲームでは大富豪が最初に上がれなくても都落ちを免れることができる。
- 3回以上連続して大富豪を維持していれば、それ以降は他のプレイヤーに最初に上がられても都落ちを免れることができる。絶対安泰と呼ばれる。
- 都落ちが発生するのは、大貧民か貧民が最初に上がった場合のみとする場合がある(採用されることは少ない)。
都落ちすると、大貧民になることの他に以下の制約が掛けられることがある。原則、都落ち直後のゲームのみでなく、都落ちしたプレイヤーが大貧民である限り継続する。禁止事項に違反した場合はその時点で脱落し、次のゲームでも大貧民になる。
- 大富豪と交換する枚数が3枚になる。禁止事項に違反した場合は枚数が増える場合もある。
- 最初の親になれない(別項「爪弾き」「都民ファースト」参照)。
- 最初の1回は必ずパスをしなければならない(別項「元大富豪の余裕」参照)。
- 革命を起こすことの禁止。治安維持法と呼ばれる。なお、他のプレイヤーが発生させた革命の効果を受けることは可能。
都落ち継続[9]の有無について
- 継続ありの場合: 新しい大富豪が都落ちしない限り、貧民以上の階級に上がることができない。次のゲーム以降でも大富豪が再度最初に上がった時点で脱落し、続けて大貧民になる。
- 継続なしの場合: 新しい大富豪が続けて大富豪になっても、前回都落ちしたプレイヤーの処遇には影響しない。よって、貧民以上の階級に上がることができる。
富豪に対する制限について
- 大富豪が都落ちしなかった場合、富豪が大貧民になる。亰落ちと呼ばれる。
- 大富豪が最初に上がった後、富豪が2番目に上がれなかった場合、富豪が大貧民に降格する。府落ち(つかさおち)と呼ばれる。亰落ちの条件を緩和したルール。
- 都落ちが発生した時、最初に上がったのが富豪以外のプレーヤーである場合、富豪も貧民に降格する。名古屋落ち、二枚落ち、道連れ等と呼ばれる。亰落ちの補助的に採用されることがある。
その他、都落ちに関連したルールの亜種も存在する。
- ゴースト - 都落ちしたプレイヤーには、誰も話しかけてはいけない。話しかけてしまったプレイヤーはゲームから脱落し、都落ちしたプレイヤーがゲームに復帰する。手札は脱落したプレイヤーが持っていたものを使う。7並べからの輸入ルール。
- カノッサの屈辱 - 都落ちすると、次のゲームでは新しい大富豪が許すまで一切カードを出してはならない。2ゲーム以降に渡ってカードを出すことを禁止することも可能。
- 仇討ち禁止令 - 都落ちしたプレイヤーは、次のゲームでは最初に上がってはいけない。つまり、自分を都落ちさせたプレイヤーを都落ちさせてはいけない。
- 部落差別 - 一度でも都落ちしたことのあるプレイヤーは、その後大富豪や富豪になることができても、カード交換の際に10以下のカードを渡してはならない。
- 肩代わり - 都落ち直後のみ、富豪とのカード交換も貧民の代わりに大貧民が行わなければならない。なお、強いカードは大富豪に優先して渡す。
- 貧民の階級が無意味になるので、富豪確定後の残りのプレイヤーのやる気を削ぐことになるが、採用されることは多いルールである[10]。
- 大富豪の座についたプレイヤーの名にちなんでそのゲームを「○○政権」や「○○王朝」と呼び、都落ちを防ぎ続けたプレイヤーの防衛回数で最終的なゲームの勝敗を決めることもある。
- 大富豪が禁止上がりを行った場合、次回大富豪と大貧民の間で交換する枚数は4枚になる(禁止上がりの分の2枚+都落ちの分の2枚)。後述の「加重罰金」を参照のこと。
- 別のプレイヤーが上がる時の制限に違反しながら上がった時、
- 都落ちが優先され、大富豪が大貧民に、違反したプレイヤーが貧民になる。禁止上がりをしても転落する先は最低でも貧民になるため、都落ちを狙ってわざと禁止上がりを行うことも一つの戦術となる。事実上最も採用されていることが多いルール。
- 違反したプレイヤーが大貧民に、都落ちしたプレイヤーが貧民になる。[11]
- 都落ちは無効とされ、違反したプレイヤーが大貧民となる。
- ただしこれとは別で都落ちも発生した場合は、この後に示す手順で階級を決定する。場合分けが複雑になるため積極的には採用されず、禁止上がりが発生した時点で大富豪も何らかの処分をしてしまう方が一般的である。
- 大富豪を都落ちさせることが目的である場合に限り、禁止上がりが許される。よって現在の大富豪が大貧民に、上がったプレイヤーが大富豪になる。後述の「都落とし」も参照。
- 大貧民が二重に存在し、貧民がいなくなる。
- 別のプレイヤーが上がる時の制限に違反しながら上がり、それとは別で(正しく上がったプレイヤーがいたために)都落ちも発生した場合、
- 都落ちが優先され、都落ちしたプレイヤーが大貧民に、違反したプレイヤーが貧民になる。
- 禁止上がりが優先され、違反したプレイヤーが大貧民に、都落ちしたプレイヤーが貧民になる。
- 先に発生した方から順に大貧民、貧民になる。
- 後に発生した方から順に大貧民、貧民になる。よって、先に大貧民とされたプレイヤーの階級は後で繰り上がる可能性がある。
単独のカードに効果を持たせるルール[編集]
ジョーカー[編集]
ジョーカーを含めてゲームを行う場合、ジョーカーの扱いをどのようにするかに関するルール。
- ジョーカーは無条件に最強のカードとする。ただし他のカードの代わりにはならない。
- ジョーカーを他の数字として組み合わせて2枚以上で使用(つまりワイルドカードとして使用)できる。ただし無条件に最強なカードとしては扱えない。
- 単体で使用できないため、最後まで手札に残してしまった場合は上がれなくなる。7並べにおけるジョーカーに近い扱い。
- ジョーカーは無条件に最強であり、かつワイルドカードとしても使用できる(上記2種を併せたもの。このルールがかなり一般的になっている)。
ワイルドカードとして使用できる場合、厳密には以下のようなケースを考慮する必要がある。
- しばりが掛けられた状態で出すことができるか。
- 数縛り、激縛りが掛けられた状態で出すことができるか。
- 他の数字1枚とジョーカー2枚で出された場合、複数枚出しと階段のどちらとして扱うか。
- 2を1枚とジョーカー2枚の階段として出された場合のジョーカーの扱い(2より強い架空の数字として扱うか、K・A・2として扱うか)。
- その数字のカードが本来持っている効果を有効とするか(例えば7・ジョーカー・9の階段として出した場合、8切りを有効とするか)。
- ジョーカーを含めた複数枚出しを禁止上がり扱いするか。
他、ジョーカーに関するルール。
- ジョーカー返し、アルビノ・ジョーカー - ジョーカーが1枚出された場合、もう1枚のジョーカーを持っているプレイヤーがそれに重ねて出すことができる。
また、ジョーカーを最強のカードとして扱っていても、それを特別に上回ることが出来るスペ3というルールがある。ジョーカーを複数枚同時に出すことで更に特殊な効果を起こすルールもある。
スペ3[編集]
スペ3とは、ジョーカーを無条件に最強であるカードとして扱う場合、さらにスペードの3のみジョーカーより強いとするルールである。
このルールに関して、以下のような派生・亜種が存在する。
- トランプを2束以上使う場合、複数枚のジョーカーより、ジョーカーと同数枚のスペードの3が強いとする。
- スペードの3ではなく他のスートの3がジョーカーより強いとする。
- 3を3枚同時に出すことが単独のジョーカーより強いとする。33返し、砂嵐と呼ばれる。
- スペード以外のスートでしばりが掛かっている時、スペ3を出すことを許可するかどうか。通常は出すことができる。
- 一度パスをしたら場が流れるまでカードを出せないルール(パス制限)を採用する場合、パスした後は必然的にスペ3も出せないことになる。
またジョーカーを上回り上記のカードが場に出された場合、場の処理をどうするかに関するルールがある。
- 無条件で場が流れ、そのカードを出したプレイヤーが親になる。
- そのまま次のプレイヤーに移り、現在の場より強いカードを通常通り出していく(例:ジョーカーを上回ってスペードの3が場に出された→通常の3と同じように4以上の強さのカードを出す)。
8切り[編集]
8切りとは、8を出したプレイヤーが親になれるとするルールである。コンピュータゲームやオンラインゲームなどでも広く採用されており、かなり知名度の高いルールである。 もはや大富豪をプレイしている人に知らない人はいないほど一般的である。
- 呼称
- 8切り(はちぎり、はちきり、やぎり、やつぎり)、8切り刃(やぎりば)、8流し(はちながし)、エイトカット、クレイジーエイト[14]
このルールに関して、以下のような派生・亜種が存在する。
- 8が単独で場に出た時に限らず、8を含む複数枚のカードが場に出た時(複数枚の8や、階段に8が含まれる場合)はすべて8切りとする。
- 無条件で場が流れ、さらに任意の上がっていないプレイヤーに、手札から任意のカードを渡す。8切りの渡しと呼ばれる。矢切の渡しにかけたものである。
- 8切りが起きた直後、以降のプレイヤーは以下の手段で8切りを阻止することができる。8切り返しと呼ばれる。ただし、このルールは8切り独自のルールの有効性を無くしてしまうため、あまり一般的ではない。
- 8に対して、8を出す(または複数枚の8、もしくは8を含む組み合わせに対して、同数枚の8、もしくは8を含む組み合わせを出す)。
- 8に対して、4を2枚同時に出す。
- 8に対して、5を2枚同時に出す。
- 8切りを阻止した場合、場が流れ、後からカードを出したプレイヤーが親になる。
- 8切りを阻止した場合、通常通り、上記のカードが場に出されたものとして順次続ける。
- 8を含む階段で、ジョーカーを8の代わりに使用した場合(例:スペードの7、ジョーカー、スペードの9)、場を流せるかどうか。通常は場を流すことはできない。
特定の条件で、8切りの効果がなくなる。その場合でも、上がり禁止札の制約は受ける。主に上位階級にとってメリットになり過ぎることの抑止のため。
- 大富豪のみ、8を出しても場を流す効果はない。
- 親が最初に出すカードとして8を出した場合、場を流す効果はない。
- ジョーカーと一緒に出した場合、場を流す効果はなくなる。スペ3のリスク回避のために利用されることを防ぐため。
- 8切りの効果があるのは、8を単独で出した場合のみとする。
また、8切りの効果を、8の代わりに他のカードに持たせるというルールがある。
- 代わりに9に持たせる。9切り(くぎり)と呼ばれる。
- 代わりにJに持たせる。カードを出すときに「スペア」と宣言することで有効になる。
- 代わりにQに持たせる。Q切りと呼ばれる。
- 代わりに4に持たせるルール。4切り(よぎり)と呼ばれる。
- ハートのKにも持たせるルール。キングオブハートと呼ばれる。
- これらの時、8自体にも8切りの効果を持たせる場合もある。
7渡し[編集]
7渡しとは、7を出したプレイヤーが次の順のプレイヤーに任意の手札のカードを渡すことができるとするルールである。コンピュータゲームやオンラインゲームなどでも広く採用されており、かなり知名度の高いルールである。
イレブンバック[編集]
イレブンバックとは、J(11)が単独で場に出る事で、次に場が流れるまでの間一時的に革命となる(つまり出せるのは10以下となる)ルールである。
- 呼称
- イレブンバック、イレバ
- 11バック、11革命、11下がり、11下げ
- ジャックリバース、ジャックダウン、ジャックリターン、ジャックリ、ジャック返し、ジャックバック、バックJ、ジャッカル革命
- 小革命、プチ革命など
このルールに関して、以下のような派生・亜種が存在する。
- Jが単独で場に出た時に限らず、Jを含む複数枚のカードが場に出た時(複数枚のJや、階段にJが含まれる場合)はすべてイレブンバックとする。
- Jが偶数枚出たときは互いに効果を相殺しあい、一時的な革命にならないとする。
- Jが出たとき、出したプレイヤーがイレブンバックするかしないかを選べる。
- Jが出たとき、出したプレイヤーからプレイヤーの回りが逆になる。
- このとき、「出したプレイヤーが一時的な革命にするか、一時的な革命にせず回りだけ逆にするかを選べる」というものもある。
- Jが出た後に6が出ると、イレブンバックの効果が解除される(カードの強さが元に戻る)。6戻しと呼ばれる。
フリーメイソン [編集]
フリーメイソンとは、6が単独で場に出る事で、次の人をスキップ出来る。
ホットミルク [編集]
ホットミルクとは、3の次に9を出すと、ダイヤかハートしか出せなくなる能力を持つものである。
5飛ばし[編集]
5飛ばしとは、5が場に出ることで次の人をスキップできる。また、複数枚出すと枚数分の人をスキップできる。
カードの組み合わせ方に関するルール[編集]
革命[編集]
革命とは、同じ数字のカードを4枚同時に出すと、カードの強さが逆になる(すなわち2が一番弱く3が一番強いカードになる)ルールである。ゲーム中では革命が起きる、革命を起こす、革命中である(効果が及んでいる)などと表現する。コンピュータゲームやオンラインゲームなどでも広く採用されており、かなり知名度の高いルールであるため、ここから更にローカルルールの派生・亜種が存在する。
革命が起きた場合、その効果がいつまで続くのかに関するルールには以下がある。
- 革命中に、同じ数字のカードを4枚同時に出すとカードの強さが平常に戻る。革命返しと呼ぶ。
- 革命返しが起きない限り、革命の効果はそのゲームが終了するまで続く(一般的に採用される)。
- 革命返しが起きない限り、革命の効果は次ゲーム以降も続く。
- 同じ数字のカードを4枚同時に出したとき、出したプレイヤーが革命するかしないかを選べる。革命選択権と呼ばれる。
革命を起こせる組み合わせに関するルールには以下がある。
- 同じ数字のカードを4枚同時に出す代わりに、4枚以上の階段を出すことでも革命を起こせる。階段革命と呼ばれる。
- さらに、同じ数ずつ空いた4枚以上のカード(4、6、8、10など)でも出して革命を起こせる。飛び連番革命と呼ばれる。
- 3を3枚出すことで革命が起こせる。
- 6を3枚出すことで革命が起こせる。オーメンと呼ばれる。
- 7を3枚出すことで革命が起こせる。ナナサン革命と呼ばれる。
- この場合、それ以降革命返しを起こすことができず、全てのカードの追加効果も無効になることがある。
- 9を3枚出すことで革命が起こせる。クーデターと呼ばれる。また、クーデターは6を3枚出すことで鎮圧できる(革命返し)というルールもある。
- ジョーカーを2枚出すことで革命を起こせる。ジョーカー革命と呼ばれる。
- Jを1枚出すことで一時的に革命となる。詳しくはイレブンバックを参照。
- 前出したカードと合わせて革命が起こせる組み合わせになる場合は、出して革命を起こすことができる。ただし、出した後、自分は1ターン、前のプレイヤーは2ターンの間カードを出せない。融合革命と呼ばれる。
特に限定した組み合わせを出すことで、更に特殊な効果を持たせるルールには以下がある。
- 大革命、超革命 - 同じ数字のカード5枚(同じ数字のカード4枚とジョーカー1枚、または同じ数字のカード3枚とジョーカー2枚)を出すことで、以降4枚ではなく5枚出されない限り、革命の効果が持続する。
- または、ゲーム終了後も革命が起きたままとするルールもある。
- このとき、次ゲームからは革命時に出したカードの数字が最強になり、その次の数字が最弱になるというルールもある。
- 核爆弾 - 同じ数字のカード6枚(同じ数字のカード4枚とジョーカー2枚)を出すことで、そのゲームが終わるまで革命の効果が持続するルール。
- 最強キャノン - 2を4枚(革命中は3を4枚)とジョーカー2枚を出すと、革命が発生せずに場が流れる。
また、革命が起きた場合、場の処理をどうするかに関するルールには以下がある。
- 革命が起きたら、無条件で場が流れ、革命を起こしたプレイヤーが親になる。
- 場が流れず次のプレイヤーに移り、現在の場より強いカード4枚を出し革命返しが起こせる。この時、
- 場が流れるまで強さは逆にならない(例:10が4枚出された場合、次のプレイヤーはJ、Q、K、A、2のいずれかを4枚出せる)。
- 次のプレイヤーに移った時点で強さは逆になる(例:10が4枚出された場合、次のプレイヤーは9〜3のいずれかを4枚出せる)。
階級によって状況を制限するルールには以下がある。主に大富豪が有利になり過ぎることや、形勢の逆転があまりにも簡単になりゲーム性が下がることの防止のため。
- 大富豪は、革命を起こせる組み合わせ(主に同じ数字4枚)を出してはならない。
- 大富豪が革命を起こせる組み合わせを出しても、革命は起きない。
- このルールの採用時、革命返しだけは行えるとする場合もある。
- 前回都落ちしたプレイヤーは、革命を出してはならない(治安維持法)。
- 前回禁止上がりを犯したプレイヤーは、革命を出してはならない。
- 村八分ルールを採用する場合、村八分されているプレイヤーは革命を出してはならない。
- 乞食ルールを採用する場合、乞食は革命を出してはならない。
- 最初の親は、最初のターンで革命を出してはならない。少なくとも1回場を流す必要がある。
カードの組み合わせや状況によって革命を制限するルールには、以下がある。
- ジョーカーが含まれていると4枚同時に出しても革命としない。
- 革命が起こせるのは同じ数字4枚に限り、5枚以上では革命としない。
- 上がる時に革命を起こせる組み合わせを出してはならない(禁止上がりと同じ扱い)。
革命や革命返しが起きたとき、特殊な効果・状況を付加するルールには以下がある。
- 革命中のジョーカー、スペ3、8切り、イレブンバックの扱いに関して。
- 強さが逆転してもジョーカーは最強のままであるとする(一般的に採用される)。
- 逆に、革命中はジョーカーは2より弱い最弱のカードになる。ワイルドカードとして使うこともできない。
- 革命中は、スペードの3ではなく、スペードの2がジョーカーより強いとする。スペ2返しと呼ばれる。
- 革命中は、8切りの機能を8ではなく、6に持たせる。6切り、6流しと呼ばれる。又、10にするルールもある。その場合は10切りなどと呼ばれる。
- 革命中は、イレブンバックの機能をJではなく、4、6、あるいは7に持たせる。シックスアップやセブンアップなどと呼ばれる。
- 革命中は、8切りとイレブンバックの効果が入れ替わる。よって8がイレブンバックの効果を持ち、Jが8切りの効果を持つ。それぞれエイトアップ、J切りと呼称を変えることもある。
- 強さが逆転してもジョーカーは最強のままであるとする(一般的に採用される)。
- ジョーカーを含めた5枚で革命が起きた場合、もう1枚のジョーカーを持っているプレイヤーはゲームから脱落し、次のゲームでは強制的に大貧民になる。ババ落ちと呼ばれる。
- ただし、そのプレイヤーが革命返しを起こすことができた場合はババ落ちを免れることができる。さらに後述の「仕返し」が発生することもある。
- 革命が起きた時、カードの強さが逆にならない代わりに、右隣のプレイヤーと手札を交換するルール。
- 革命返しが起きたとき、最初に革命をしたプレイヤーが無条件で大貧民になる。仕返し、反逆罪と呼ばれる。
- 四民平等 - 1回のゲームで革命と革命返しが合わせて4回発生したら、その時点でゲームが終了し、全員の階級が平民に戻る[15]。
階段[編集]
階段とは、同じスートの続きの数字のカード(4・5・6やQ・K・A・2など)を同時に出しても良いとするルールである。基本的に、階段を出し始めることが出来るのは親のみである(例:3→4→5・6・7とは出せない)。
- 呼称
- 階段、連番、シークエンス、シーケンス
階段として出せる枚数に関するルールには以下がある。
- 3枚以上あれば同時に出すことができる(例:4・5・6や、9・10・J)。
- 2枚以上あれば同時に出すことができる(あまりに簡単になってしまうため一般的ではない)。
- 4枚以上あれば同時に出すことができる。
- 4枚、あるいは5枚以上の階段を出すことで革命を起こせる。階段革命と呼ばれる。
基本的に、場に階段が出たら、以降は場が流れるまで階段しか出せない。この時、どのように階段を出すかに関するルールには以下がある。
- 一番弱いカードより1つでも強いカードなら重複可能とする(例:3・4・5→「4・5・6」「5・6・7」以降のいずれの階段も出せる)。
- 一番強いカードより更に強いカードしか出せないとする(例:3・4・5→「6・7・8」以降の階段しか出せない)。
- その数字に連続するカードしか出せないルール(例:3・4・5→6・7・8しか出せない)。はしごと呼ばれる。
階段に8切り、イレブンバックに関係するカードが含まれている場合の扱いに関するルールには以下がある。
- 階段であっても、その効果を有効とする。
- その場合でも、ジョーカーを8やJの代わりに使った場合は無効とする場合がほとんどである。
- 階段の場合は、その効果を無効とする。
また、同じスートの続きの数字以外の出し方を階段とするルールがある。こういったルールが採用された場合、基本的に以降のプレイヤーも同様の出し方しか出来ない。
- 同じ数字2枚ずつでも階段として出せる(「4・4・5・5」など)。二列階段、ダブル階段、一盃口などと呼ばれる。
- 同じスートの3・5・7というように数字が1つとびで連続している場合でも階段として出せる。飛び階段、n段飛ばし[16]と呼ばれる。
- 4つの連続した数字を、全て違うスートで組み合わせることで階段として出せる。これは、これより強い数字で組まれた同役でのみ返せる。エンペラー、レインボーなどと呼ばれる。
- 派生として、この役が出ると革命が起こるルールや、無条件に場が流れるルールもある。
- 2と3が繋がる階段(「A・2・3」「2・3・4」等)を出すことができる。出した階段はその枚数で最も弱い階段として扱われる。ただし、2と3をジョーカーで代用することはできない。地下階、トンネル、ヒフミ[17]と呼ばれる。
- スペードの2・ジョーカー・スペードの3が繋がる階段を出すことができ、出したら場が流れる。この階段はその枚数で最も強い階段として扱われる。スペ階と呼ばれる。
カードの出し方を制限するルール[編集]
しばり[編集]
しばりとは、同じスートが続けて出されることによって、その後に出せるカードをそのスートに限定する(例:ハートの3→ハートの5→次のプレイヤーはハートしか出せない)ルールである。この効果は場が流れるまで続く。
- 呼称
- しばり、ロックスート、ロック、カギ、二枚縛り
しばりが起こせる状況に関するルールには以下がある。
- 途中で同じスートが続けて出た場合もしばりとする。途中しばりと呼ばれる(例:スペードの4→ダイヤの6→ダイヤの9→次のプレイヤーはダイヤしか出せない)。
- 途中しばりを適用する際のみ、3枚続けて出ることがしばりの条件となるルールもある。
- 2枚以上のカードがセットで出されている時、
- ひとつのスートのしばりを有効にする(例:クラブとスペード→スペードとハート→次のプレイヤーはスペードを含ませなければいけない)。片しばと呼ばれる。
- 全スート同時のしばりを有効にする。組み合わせが異なる場合しばりにはならない(例:クラブとスペード→クラブとスペード→次のプレイヤーはクラブとスペードで組み合わせなければいけない)。完しばと呼ばれる。
同一スートに限り、場より1つ弱いカードを出せる逆しば、ダウンナンバーというルールもある。
- 場が流れるまで逆しばが続くとする(例:ハートの7→ハートの6が出せる→次のプレイヤーはハートの5しか出せない)。
- 一度逆しばでカードが出たら、以降は通常のしばりとなる(例:ハートの7→ハートの6が出せる→次のプレイヤーはハートの8以上が出せる)。
- 場より1つ弱いカードが出たら場が流れるとする。下切りと呼ばれる。
しばりに違反した場合のルールには以下がある。
- 場が「しばり」になっていることに気付かずに、その他のスートのカードを出した場合、その時点で無条件で大貧民となる。
また、親がカードを出すといきなりしばりになるルール(スートフォロー)もあるが、本来の大富豪とかなり異なったゲームとなってしまうため一般的ではない。
色縛り・数縛り[編集]
色縛り・数縛りとは、しばりから派生したルールである。主に、同じスートが続かなくとも、カードの出し方を制限するルールである。
- 同じ色が連続して出たとき、同じ色しか出せなくなる。色縛り、色しばなどと呼ばれる(例:スペードの3→クラブの5→次のプレイヤーはスペードかクラブしか出せない)。
- スートに関係なく、数字が1ずつ増加して続けて出されると、それ以降次の数のカードしか出せなくなる(例:4→5→次のプレイヤーは6しか出せない)。数縛り、数字ロック、からみと呼ばれる。また、数縛りのことを階段と呼ぶ場合もある。
- この場合、ジョーカーをその数字のカードの代わりに出せるかどうかで解釈が分かれる。
- 数字が1ずつ増加する代わりに、最初に場に出たカードの倍数が続けて出されると、それ以降その倍数のカードしか出せなくなる(例:3→6→次のプレイヤーは9しか出せない)。ナベしばなどとも呼ばれる。
- 同じスートで、数字が1ずつ増加して続けて出されると、それ以降同じスートの次の数のカードしか出せなくなる(例:ハートの4→ハートの5→次のプレイヤーはハートの6しか出せない)。激縛り、激しば、ゼロしば、鎖、芋づる、連しばなどと呼ばれる。
- 要するにしばりと数縛りの同時発生である。ただし、数縛りは採用しない場合でも、激縛りは採用することがある。
上がる時の制限[編集]
ルールによっては上がる時に出してはいけないカード、またはカードの組み合わせ(上がり禁止札)が規定されることがある。この制限に違反した場合には、対象プレイヤーは大貧民[18]となる。口頭でルールを確認しあう場合は例えば、「2上がり禁止」、「ジョーカー上がり禁止」などと言われることが多い。また、ジョーカー以外の上がり禁止札をジジと呼ぶこともある[19]。
上がるときに出してはいけないとされるカードの例には以下がある。
- その時のゲームの状況において最も強い数字のカード(通常時の2、革命時の3など)。およびそのカードを含む組み合わせ。
- ジョーカー。ただし、ジョーカーをワイルドカードとして他のカードと同時に出した場合、他のカードと同等に扱われあがり禁止札とは見なさないルールもある。ババ上がりと呼ぶ。
- スペ3ルール適用時のスペードの3など、ジョーカーより強いとされるカード。
- 8切りルール適用時の8など、場を強制的に流すカード、およびそのカードを含む組み合わせ。
- 革命ルール適用時、革命を起こせるカードの組み合わせ。
- 禁止とわかった上で出された革命を有効とするかどうかは解釈が分かれる。この場合の革命を特に自爆テロと呼ぶ(革命以外に特別な効果がある訳ではない。あくまで有効・無効の確認時の便宜上の呼び方である)。
- イレブンバックルール適用時のJなど、一時的に強さを逆転できるカード、およびそのカードを含む組み合わせ。
- その他、採用ルールに応じた特殊効果を持つカード、およびそのカードを含む組み合わせ。
禁止上がりを犯したプレイヤーが複数いる場合のルール。他に都落ちも発生している場合については都落ちを参照。
- 先に発生した方から順番に大貧民、貧民……になる。
- 後に発生した方から順番に大貧民、貧民……になる。よって、先に大貧民とされたプレイヤーの階級は後で繰り上がる可能性がある。
- 後に発生した方の処分をしない。後に発生した禁止上がりは禁止とみなされず、普通に上がることができる(採用されることは少ない)。
その他、禁止上がりに関するルール
- イエローカード制 - 最初の1回のみ、禁止上がりは禁止とみなされず、普通に上がることができる。認識漏れによって意図せず反則扱いされることに対する配慮。
- 都落とし - 誰も上がっておらず、大富豪以外が禁止上がりを犯した場合、禁止扱いされず大富豪になることができる。大富豪は都落ちする。上がる時に「都落とし」と言う必要がある場合もある。上がったのが最初でない場合、大富豪の場合(要するに大富豪を都落ちさせることが目的ではない場合)は単なる禁止上がり扱い。
- 殉職 - 誰も上がっておらず、大富豪と富豪以外のプレイヤーが禁止上がりを犯した場合、次のゲームでは現在の2つ上の階級に上がることができる(二階級特進)。上がったのが最初ではない場合、大富豪か富豪の場合は単なる禁止上がり扱い。
これらの制限は採用ルールに応じて取捨選択される。その時々の参加者や地方によっては自分の思わぬカードが制限されている事も有るため、ゲーム開始前に制限が有るか確認しあうのが望ましい。もちろん、上がる時に出すカードに関して全く制限の無いルールで遊ぶ事も可能である。
カードが持つ特殊効果[編集]
一般的ではないが、一部の地方、組織などで採用されるローカルルールである。ある特定のカードや組み合わせに効果を持たせるものである。これらは上がるときに出してはいけないとされる事が多い(上がる時の制限を参照)。
単独の数字1枚[編集]
ある数字のカードが単独で出されたときに起きる効果。
- ハートの3 - 場に2が出た場合ハートの3で切れる。場がハート以外で縛られている場合は出せない。また革命時は3に対してハートの2で切れる。
- 死者蘇生 - 4を出すことで4の直前に出されたカードを4の枚数分手札に加えることができる。強制であるルールと任意であるルールがあるが、強制の場合は必然的に4ではあがれない。
- テレフォース - 4が単独で出ると、7ターン後に上がった人を除いて全員敗北し、テレフォースで敗北した人はカードの残り枚数が少ない順で階級が高くなる。
- 偶数制限 - 4が出ると、場が流れるまで4、6、8、10、Q、2、ジョーカーしか出せない。但し奇数制限と偶数制限が同時に出た場合(4、5、6の階段などの場合)奇数制限と偶数制限は無効になる。
- ジョーカー請求 - 4が出たら、次のプレイヤーはジョーカーを持っていた場合、ジョーカーを出さなければいけない(例:2枚の4→ジョーカーともう1枚)。複数組が作れないなどでジョーカーを出せない場合、ジョーカーを捨ててパスとなる。次のプレイヤーがジョーカーを持っていない場合、この効果はなくなる。
- 奇数制限 - 5が出ると、場が流れるまで3、5、7、9、J、K、A、ジョーカーしか出せない。
- 5番目の色 - 5が出ると、それ以降出された5と同じ色のカードしか出せなくなる(色縛りと同じ効果)。
- スキップ - 5、6、9、10、Q、Kが単独、またはそれを含むカードが出されると、次のプレイヤーは飛ばされる。複数枚出したときはその分多くの人数が飛ばされる。UNOのスキップとほぼ同意。このとき、スキップだけで一周以上した場合、場が流れるルールもある。「5/9/10/Kとばし(とび)」や「Qバーン」などとも呼ばれ地方によって異なる(通常は5)。
- 紅しょうがの10(テン)ぷら - 赤色のスートの10が出されると、次のプレイヤーは飛ばされる。
- サタン - 6を3枚出すと、捨て札から好きなカードを1枚加えることができる。
- 2桁封じ - 6を単独、あるいは複数枚出すことによってJ、Q、Kが出せなくなる。
- リバース - 6、9、あるいはQが単独、またはそれを含むカードが出されると、プレイヤーの順番が逆回りになる。再度リバースを起こすカードが出されるまで継続するルールと、場が流れるまでしか継続しないルールがある。6回しとも呼ばれる。
- 強見せ・弱見せ - 6、9を出すことでそれぞれ、次のプレイヤーの手札の最強カード・最弱カードを、出したカードの枚数分皆に見えるようにする。皆に見えるようにしたカードは出すまで見えるようにしておかなければならない。
- 7捨て - 7(5や10とするルールもある)を出した枚数だけ手札を捨てることができるという。この場合、捨てたカードであがること(7捨て上がり)は反則となっている場合もある。対象となる数字によって、5捨て、10捨てなどと名称が変わる。
- 7渡し - 7または7を含む組み合わせの時に、7の枚数分だけ次の人にカードを渡せる。カードを渡す相手を指名したりするルールもある。
- 黒7 - スペードかクラブの7を出すと、出したプレイヤーは出した枚数だけ捨て札からランダムでカードを引かなければならない。
- 7-6 - 7:手札交換「7」を出したプレイヤーは他のプレイヤーを1人選び、その人と手札を全て交換します。6:全員手札交換
誰かが「6」を出したら、全員自分の手札を全て今ゲームが進行している方向で次のプレイヤーに渡します。
- 9もらい(6もらい) - 9(6とするルールもある)を出したプレイヤーは任意で好きな他のプレイヤーを指名し、欲しいカードを宣言する。指名されたプレイヤーは指定のカードを持っていた場合、そのカードを伏せて渡さなければならない。指定されたカードを持っていなかったら、別なカードを一枚選び、そのプレイヤーに伏せて渡す。(任意のプレイヤーからばば抜きのように引くというルールもある)
- 9クイック - 9を出すと、続けてもう1回カードを出すことができる。場を流す訳ではないので注意。
- 栗拾い - 9を出すと、出した9の枚数だけ捨て札からカードを拾うことができる。
- 10フリ - 10を出した後はどんなカードでも出せる。
- 10つけ - 10または10を含むカードを出すと、10の枚数と同数の任意のカードを捨てることができる。
- しばり解除 - しばり状態で10(ルールによっては9)を出すとしばりが解除される。ただし、10で初めてしばりが成立したものはしばり状態になる。
- ジャック・ザ・リッパー - スペードのJが出された後、大富豪がカードを出せなかった場合、大富豪の都落ちが確定する。しばりなどの効果で出せない場合でも例外ではない[20]。
- 11回し - ハートのJを含む階段を出すと、プレイヤーの手札を時計回りに交換する。
- Qボンバー - Qを出したプレイヤーは、好きな数字を出したQの枚数分宣言する。宣言された数字のカードを持っているプレイヤーは、その数字のカードをすべて捨てる。
- Qシャッフル - Qを出すと、出されたQと同じ数枚数だけ、全員がいらないカードを隣の人に渡すことができる。
- Qラブ - Qを出すと、捨て札から1枚選び手札に加えることができる。
- キング牧師 - Kを出すと、出されたKの枚数だけ、全員が不要なカードを次のプレイヤーに渡す。
- 税収 - Aを出すと、前のプレイヤーが出したカードを手札に加えることができる。
- 次期エース - Aを出すと、次の親になることができる。場を流す効果自体はない。
- スペ3返し - 2の1枚をスペードの3で返せる。このルール適用時は、通常のスペ3は採用しない。
同一の数字を複数枚[編集]
同一の数字のカードが複数枚出されたときに起きる効果。
- サントリージョッキ生 - 3を3枚出すことで、プレイヤー全員が手札を3枚捨てることができる。
- 砂嵐 - 3枚の3はジョーカーの後に限らず、どんな時にも出せて場を流すことが出来る。革命時はこの効力を3枚の2に持たせるとするルールもある。
- ゾンビ - 3を3枚出すと、捨て札から1枚カードを選び他のプレイヤーに押し付けることができる。
- 三枚目 - 3を3枚出すとその時点で上がりとなり、次のゲームでは貧民になる。大貧民が1つでも階級を上げたい場合や、都落ち必至の大富豪が損失を抑えたい場合などに利用される。
- トリプルスリー - 2が3枚出された後、3を3枚出して場を流すことができる。砂嵐を採用していればこのルールを採用する必要はない。
- シーフ - 4を3枚出すと、出したプレイヤーの“利き手側”のプレイヤーから最も強いカードを、大貧民なら2枚、大富豪なら0枚、それ以外なら1枚もらうことができる。
- DEATH - 4を3枚出すと、出したプレイヤー以外の全員はその時点で持っている最強のカードを捨てなければならない。
- ヘビー4ダブル - #スペ3が成立した時、4のペアをもっていれば出して、流す事が出来る。「ヘビ四(よん)」や「ヘビし」などとも呼ばれる。
- ろくろ首 - 6を2枚出すと、場を流すことができる。
- 終末 - 6を3枚出す(大貧民が最初に革命で上がる)ことで、捨て山を全員に配る。
- ラッキーセブン - 7を3枚出した後、誰もカードを出せなかった場合は大富豪になれる。
- 救急車 - 9を2枚出すことで、8切りと同じようにその場を流すことが出来る。もしくは、その場に出されたカードをすべて次(任意)のプレイヤーの手札に加えさせる。
- 銀河鉄道999 - 9を3枚出すと、捨て札から2枚選び、手札のいらない2枚と交換できる。
- オークション - 10を3枚出すことで、オークションが始まる。ジョーカーを持っているプレイヤーが売り手、他のプレイヤーが買い手となり、オークション形式でジョーカーを売買する。
- ブラッディ・メアリー - Qを3枚出すと、出したプレイヤー以外の全員は、手札から最も強いカード2枚を捨てなければならない。
- ジャンヌ・ダルク - Qを3枚出すと、次のプレイヤーは、手札から最も強いカード2枚を捨てなければならない。
- ダブルキング - 2枚のKをいっしょに出すとK以下の強さのカードのいずれかのカードとして扱うことができる。
- キングの女装 - Qを複数出す時に、KをQの代わりに使ってよい。
- ネロ - Kを3枚出すと、出したプレイヤーは捨て札以外から好きなカードを徴収できる。
- アルビノ・ジョーカー、キング・アーサー - Kを3枚出すと、それ以降ジョーカーは最強のカードとしての効果を失い、10とJの間の強さのカードになる。
- テポドン - 自分が3を持ちながら、スペードのAとジョーカーのペアを出したとき、2を持ってるプレイヤーは、自分の持ってる3と相手が持ってる2を1枚交換する。誰も2を持っていなかった時や、2を持っているプレイヤーが、2のみしかカードを持っていない時は交換しない。サンツー、かえルートなどとも呼ばれる。
- 王の特権 - Kを3枚出すことで左右どちらかと手札を交換することができる。
- Re:KING - 場の全員がシャッフルされた捨て山からカードが見えない状態で出されたKの枚数だけ引く。捨て山が足りない場合は無効。最後に残ったカードがKだけの場合でもその枚数だけ引かなければならない。
- 闇市 - Aを3枚出すことで、誰かと好きなカード2枚を交換できる。
- π流し - 7が1枚出ているとき(しばり状態の場合を除く)に、2を2枚出して場を流せる。πの近似値が22/7であることに由来する。
特にカード4枚の場合のものは「革命」と名前に付くことが多い。革命の項も参照のこと。
- 産業革命 - 3を4枚でできる革命。通常の革命をしない代わりに、他のプレイヤーから一枚ずつカードを取ることができる。
- シンデレラ - 3を3枚とジョーカー1枚で革命を起こした場合、残りの1枚の3を持っているプレイヤーはその場で上がることができる。3でなく4とする場合もある。
- 名誉革命 - 4を4枚でできる革命。通常の革命をしない代わりに、大富豪を大貧民にし、他のプレイヤーの階級を1つずつ上げることができる。
- 死の宣告 - 4が4枚出たとき、通常の革命をせず、出したプレイヤーは他の誰かを1人指名する。指名されたプレイヤーはその後1回でもパスしたらゲームから脱落し、次のゲームでは大貧民になる。
- 最終革命 -(トランプを4組以上使用する場合)ダイヤの4を4枚出すと、全員の階級をリセットする事ができる。一度ゲームを終了し、最終革命を起こしたプレイヤーがカードを切り、1枚ずつプレイヤーに配り、そのカードの強さにより階級を決定する(強弱は大富豪ルールに従う)。その時、4を引いたプレイヤーは無条件で大貧民となる。同じ数字が配られ引き分けになった場合は再度行う。
- 混沌革命 - ハート以外の6が3枚出たとき、プレイヤー全員の黒いスートのカードを全て捨てる。さらに革命状態にする。由来はタイプムーンのMELTY BLOODというゲームから。「カオス革命」とも呼ばれる。
- 7並べ革命 - 7が4枚出された場合、それ以降7並べとしてゲームを続ける。次のゲームからは大富豪に戻る。
- 十字軍 - 10が4枚出された場合、通常の革命が発生しない代わりに、ジョーカーを持ったプレイヤーからジョーカーを受け取り、代わりに不要なカードを渡すことができる。ジョーカーがすでに出されている場合は何もしない。
- 百姓一揆 - 大貧民か貧民が10を4枚出した場合、通常の革命が発生することに加えて、大貧民は大富豪に2枚、貧民は富豪に1枚、不要なカードを渡すことができる。渡す相手がすでに上がっている場合は渡せない。
- フェミニズム革命 - Qを4枚出すと、通常の革命が発生しない代わりに、Kが最弱になり、それ以降の強さはA→2→3→4→…→J→Q→ジョーカーになる。
- 宗教革命 - Kを4枚出すと、通常の革命が発生しない代わりに、Qが最弱になり、それ以降の強さはA→2→3→4→…→J→K→ジョーカーになる。さらにそれ以降、親が出したカードと奇数/偶数が一致するカードしか出せなくなる。
- A(ええ)じゃないか - Aが4枚出されたらそのゲームは終了し、次のゲームでは全員の階級が平民に戻る。
- 一向一揆 - Aを4枚出すと、通常の革命が発生することに加えて、大富豪以外のプレイヤーは全員1枚ずつ不要なカードを大富豪に渡すことができる。大富豪がすでに上がっているか都落ちしている場合は渡せない。
複数の数字[編集]
複数の数字のカードを特定の枚数組み合わせて出すことで起きる効果。語呂合わせなども多く見られる。
- カルテル - 大貧民が最初に3、4、5の階段(3、4、5、6の場合もある)を出すと、そのゲームでは大富豪以外のプレイヤーはいつでもお互いの手札を見せ合うことができる。その代わり、そのゲームで大富豪を都落ちさせられなかった場合は次のゲームで大富豪と大貧民の間で交換する枚数が倍になる。
- サイクロン - いずれかのスートの3、A(1)、9、6を一枚ずつを出すと、全てのプレイヤーの手札を混ぜて配りなおす。
- サザンクロス - いずれかのスートの3、3、9、6を出すことによって革命が起こせる。
- 平安京流し・平安京切り -同じスートの7、9、4を持っていると、いつでもどんな時に出すことができ、出してすぐ流し親となれる。
- 死になさい革命 - スペードの4、2、7、3、A(1)を一枚ずつ出すことで革命が起こせる。また、この方法で革命した場合、出したプレイヤーは一人指名することができ、その指定したプレイヤーは無条件で大貧民になる。
- 皆殺し革命 - スペードの3、7、5、6、4を出すことによって革命が起こせる。また、この方法で革命した場合、次のゲームのみ全員から革命を起こした人物へ、最強のカードを1枚ずつ渡す。
- 世露死苦革命 - いずれかのスートの4、6、4、9を同時に出すことで革命が起こせる。
- フランス革命 - いずれかのスートのA、7、8、9を出すことで革命が起こせる。また、革命の効果に加えて、全員J、Q、Kのカードを全て捨てなければならない。これによって手札がなくなった場合は上がりとして扱われず、強制的に大貧民になる(複数いる場合は階級が上のプレイヤーから順番に大貧民、貧民……になる)。
- 壇ノ浦の戦い - いずれかのスートのJ、8、5は一度に出すことができ、出すと同時に大富豪は強制的に脱落(都落ち)する。壇ノ浦の戦いの年号(1185年)、および平家の都落ちにちなむ。
- トランプを2組以上使用する場合は、いずれかのスートのA、A、8、5を出すことでも発動可能。
- 本能寺の変 - いずれかのスートのA、5、8、2を一度に出して革命が起こせる。本能寺の変の年号(1582年)にちなむ。
- 粉々(5757)革命 - 同色の5を2枚、7を2枚(例えばスペード、クラブの5と7、ハートとダイヤの5と7)を出しだ時点で無条件で大富豪になれる。また、他のプレイヤーの階級を自由に指定することができる。
- 5ピック - 5を複数枚、または5を含むカードを出すことで任意のプレイヤーの手札を見ることが出来る。
- 7渡し - 7を複数枚、または7を含むカードを出すと、7の枚数と同数の任意のカードをまだあがっていないプレイヤーに渡せる。次のプレイヤーのみ、または前のプレイヤーのみに渡せるルールと、任意のプレイヤーに渡せるルールがある。
- 7ニョッキ - 7を複数枚、または7を含むカードを出すと、出したプレイヤー以外がニョッキと叫ばなくてはならない。もっとも遅いプレイヤー(判定者は出した人)は次の自分の番が来た際に無条件にパスとなる。7の枚数分パスしなければいけない。
- ラッキーサック -(トランプを3組以上使用する場合)ハートの7を3枚出す事で、ギャンブルを行う。自分以外に2人指名し、相手の手札を見ながら最強のカードを1枚ずつ選別し、そこに自分の手札を1枚加え裏向きにしてシャッフルする。ラッキーサックを起こしたプレイヤーがその中から1枚選ぶ。その時、そのカードが自分の出したカードだった場合、そのカード3枚を手札に加え、自分の手札から任意の2枚のカードを2人のプレイヤーに渡すことができる。選んだカードがそれ以外だった場合は、それぞれのプレイヤーの手札に戻しゲームを再開する。
- 9とり - 9を複数枚、または9を含むカードを出すと、それまでに場に出て流れたカードの中で9の枚数と同数の任意のカードを手札に加えることができる。
- 増税メガネ - スペードとクラブの10とAは合わせて一度に出すことができ、出したら場が流れることに加えて次のゲームで大富豪⇔大貧民、富豪⇔貧民間で交換する枚数が倍になる。
- モノポリー - 3、4、5、6、7、8、9、10、J、Q、K、A、2の階段をジョーカーを使わずに出せば無条件で大富豪になれる。
- バナナアイス - 同じ色(スートは違っても良い)の6枚で数字の並びを作ると、「バナナアイス」と宣言して場に出すことができる。
- ザ・ポット - クラブの「2、3、4」か「3、4、5」を出すと無条件で場を流せるが、持っているAを捨てなければならない。
- キラの裁き - スペードの3、7、5、6、4を同時に出したとき、プレイヤーを2人選び大貧民と貧民にする。ただし、フルネームで指名しなくてはいけない。由来はDEATH NOTEから。
- 威厳 - J、Q、Kの階段を出すと、場を流すことができる。
- ブラックジャック - スペードまたはクラブのJ、Aはまとめて出すことができ、出したら場が流れる。ただし、同じ数字の複数出しでも階段でもないので、出すことができるのは親のみである。
- ストレートフラッシュ - 同じスートのA、2、3、4、5または2、3、4、5、6は、階段として出すことができる。ただし強さは最も弱いものとする。
- ロイヤルストレートフラッシュ - 同じスートの10、J、Q、K、Aを出すと、通常の階段革命が発生しない代わりに、2が最弱のカードになり、弱い方から順番に2→3→...→K→A→ジョーカーになる。
- ヨハチ - 4と8の組み合わせは、ジョーカーより強い組み合わせとしていつでも出すことができる。
- 大三元 - Q,K,Aを3枚ずつ出すと上がる事ができる。
その他[編集]
- 社会主義革命 - 赤のスート5枚以上の階段が出されたらそのゲームは終了し、次のゲームでは階級が逆転する。
- 無政府主義革命 - 黒のスート5枚以上の階段が出されたらそのゲームは終了し、次のゲームでは全員の階級が平民に戻る。
- 王への信頼 - J、Q、K、A、ジョーカーを一枚ずつ出すことで、それ以降は革命が禁止となるルール。
- それ以前に行われた革命の効力を失わせることはできない。
- 悪政 - 3、5、6、9、ジョーカーを一枚ずつ出すことで、そのターン中は自分の両隣りのプレイヤーの手札がオープンになるルール。
- そのターンが終わるまでしか継続できない。
- クロゾディア - カードが配られた時点でカードの色がすべて黒なら(スートは関係ない)その時点で上がりとなる(ジョーカーが含まれていても可)。すべて赤の場合はアカゾディアと呼ばれる。
- ボラ協力 - クラブの6を出したときに、出したプレイヤーは「ボラ」と宣言する。その時次のプレイヤーは、クラブの7を出すと「ボラ成立」。出せない場合は不成立となる。成立したらその次のプレイヤーは大貧民となる。そして大貧民となったプレイヤーのカードの、最強のカードとクラブの6を出したプレイヤーの最弱のカードを交換する。その次に強いカードを、クラブの7を出したプレイヤーの最弱のカードと交換する。
- はむかいの掟 - おなじスートのA、5、10、ジョーカーをだすと、それ以降はKが最弱となる。また、3が最強になる。つまり、弱い順にK、4〜10、J、Q、A、2、ジョーカー、3となる。
- 巫女革命 - 正確には「夢想天生 ~楽園の素敵な巫女~」。1ターン内に8回ラリーがつづくと、親は捨て札を好きなように配る。(任意)二回は起きない。東方緋想天というゲームから来ている。
- 五寸釘 - 5を一枚で出したとき、「ごっすん」というと、つぎは5しか出せなくなり、「ごっすん」という。3回目に5を出したら、「ごすんくぎ~」といい、すきなひと(5を出した人以外)を大貧民にする。イオシスの「魔理沙は大変なものを盗んでいきました」から来ている。
- 悪あがき - 大貧民以外かつ残り手札が1枚の人が2人以上いたら、大貧民はその人数分カードを捨てることができる。2回は行えない。
- クイーンのリストカット - 大富豪が親の時にスペード以外のスートのQを出すと、スペードのQを持っているプレイヤーは大貧民となり、同時に強制的に場が流れる。
- ゲリラ兵 - 前のプレイヤーが出したカードと同じ数字のカードを、出された枚数より多く持っている場合(例:6が1枚出され、自分が6を2枚持っている場合)、それらのカードを出すことができる。
- ドボン、ドカン - 場に出ているカードの数字の合計値が、自分の手札の数字の合計値と同じ場合、そこで手札を全て出して上がることができる。
階級に関するルール[編集]
- 8人以上でゲームを行う場合、「二軍制」を敷く場合がある。この時、1ゲーム終了毎に2人(まれに1人)入れ替え、1軍の貧民・大貧民が2軍の大富豪・富豪に、2軍の大富豪・富豪が1軍の貧民・大貧民になる。
- 都落ちが適用されている場合、1軍で都落ちとなった場合は結果的に2軍の大貧民まで落ちることとなる。
- 12人以上で行う場合には「三軍制」となる場合もある。
乞食階級を用いたルール。
- 5人以上でゲームをする場合、大貧民より更に下の階級として乞食を置くルール。乞食には手札は配られず、ゲーム開始時(大富豪、富豪の手札交換後)に他のプレイヤーから任意のカードを数枚分けてもらい、他のプレイヤーと同じ枚数になるようにする(例:5人の場合、大富豪・富豪から3枚ずつ、貧民・大貧民から2枚ずつ計10枚を分けてもらう)。難民、穢多とも呼ばれる。
- 大貧民に2回続けてなった場合、「乞食」になり、カードを献上する枚数をさらに増やす、というルールもある。
- 通常は乞食を設けないが、都落ちや禁止上がりが発生した次のゲームのみ設ける場合がある。
- 乞食は最初の親になることはできず、最初の親はあくまで大貧民とする場合がある。
大富豪に関するルール。大富豪を維持できなかった場合の降格については都落ちを参照。
- 13日の金曜日 - 大富豪のみ、ダイヤのKを出すと都落ちが確定する。よって大富豪は最初の手札にダイヤのKが含まれていた場合、カード交換で大貧民に押し付けるか、「カードを出す」以外の方法(7渡しや10捨ての効果など)で手放さなければならない。
- 大富豪の余裕 - 大富豪は、最初の1回は必ずパスをしなければならない。パスをせずにカードを出してしまった場合は、強制的に大貧民になる。
- 切り捨て御免 - 大富豪が3回連続で勝った場合、大富豪は他のプレイヤーを1人選び、そのプレイヤーを強制的に大貧民に落とすことができる。
- オストラシズム - 大富豪が3回連続で勝った場合、大富豪以外のプレイヤーは大富豪を都落ちさせられなかった原因と思うプレイヤー[21]をお互いに投票し合う。最も票を集めたプレイヤーが大貧民に降格する。
- 構造改革 - 大富豪が一定数連続で勝った場合、大富豪が好きなルールを一つ追加または規制することができる(例:革命状態スタート、8切り無し、2枚出し無し、階段無しなど)。この状態の大富豪を「ブルジョワ」と呼ぶ。
- 常に大富豪がルールを追加するルール、常に大貧民がルールを追加するルールもある。
- 隠居 - 大富豪が3回連続で勝った場合、大富豪は隠居を宣言できる。宣言したら次のゲームでは平民になり、富豪だったプレイヤーが大富豪に繰り上がる。
- 相続税、インフレーション - 大富豪が2連勝、3連勝と階級を防衛すると、大貧民と交換できるカードが2枚から3枚、4枚と増えていく。
- 憐れみの令 - 大富豪と大貧民の両方が同じプレイヤーのまま3ゲーム続いた場合、大富豪はカード交換の前に憐れみの令を発令できる。発令した場合、大富豪と大貧民の間で交換する枚数が1枚に減る。その代わり、大富豪は最初に上がれなくても都落ちはしない。
- 大富豪より上の階級を設ける場合、憐れみの令を発令すると、交換する枚数が通常の半分切り捨てになる。
- 特に最低階級が「家畜」の場合は 生類憐れみの令 と呼ぶ。
大貧民に関するルール。
- 罰ゲーム制、ハラキリ御免 - 同じプレイヤーが3回連続で大貧民になったら、罰ゲームを受ける。その代わり、次のゲームで大富豪とカードを交換する役はジョーカーを持っている2人が代わりに行う[22]。
- 労働組合 - カード交換後、大貧民と貧民はお互いに不要なカードを1枚交換することができる。ただし、大貧民は受け取ったカードより弱いカードを渡してはいけない[23]。
- 元大富豪の余裕 - 大貧民が前回都落ちしたプレイヤーである場合、最初の1回は必ずパスをしなければならない。パスをせずにカードを出してしまった場合は、強制的に再度大貧民になる。爪弾きか都民ファーストを適用することが前提である。
- カード一揆 - 大貧民が3連続で親となったら、大富豪はカード交換時に手札の最強カードを3枚大貧民に渡さなければならない。
- 物資救援 - 大貧民は、1回だけ場に出されたカードを自分の手札に加えることができる。
- ギロチン - 大貧民はゲームの最初に好きな数字を宣言する。それ以降、全員がパスをする度に回数を加算していき、その回数が最初に宣言された数字に達した時点でパスをしたプレイヤーが大貧民になる。
- 終焉のカウントダウン - ギロチンの類似ルールだが、こちらは大貧民が4を単独で出した時に数字を宣言するというもの。
- ストライキ - 最後まで上がれなかったプレイヤーは、カード交換の義務を放棄するストライキを宣言できる。宣言された場合、大富豪以外全員のプレイヤーから賛成/反対を問う。全員が賛成した場合、次のゲームではカード交換を行わない[24]。1人でも反対したプレイヤーがいた(スト破り)場合、次のゲームでは普通にカード交換を行うことに加えて、ストライキに賛成したプレーヤーは大富豪と1枚ずつ追加でカードを交換しなければならない。
また、通常の都落ちの代わりに、階級付けの対象から除外される「村八分」ルールを採用することがある。詳しくは都落ちの項を参照。
階級の呼称に関するルール[編集]
2ゲーム目以降にプレイヤーに与えられる階級である。大富豪、平民、大貧民などを使うのが最も一般的。
4人、または5人[編集]
- 最上位 - 大富豪、JTなど
- 2位 - 富豪
- 3位 - 平民
- 4位 - 貧民
- 5位 - 大貧民(ど貧民)、争上遊、打娘娘、乞食
6人以上[編集]
- 上位 - 超富豪、殿上人、神、教皇、皇帝、天皇、王様など
- 下位 - 超貧民、乞食、奴隷、農奴、騎士、家畜、ホームレス、スラムなど、
- 特殊な階級を使わず、6人以上増えた人数の分だけ、間の平民を増やす場合もあり、その場合が一般的でもある。
9人の場合の例として[編集]
教皇、皇帝、大富豪、富豪、平民、貧民、大貧民、奴隷、家畜 などを使用する。
- この場合、交換する枚数は、皇帝⇔奴隷間では3枚、教皇⇔家畜間では4枚になる。
パロディ版の階級[編集]
- 会社
- 会長、社長、重役、専務、常務、部長、課長、係長、主任、平社員、ダメ社員、バイト、トイレ掃除
- 「税金」を「接待」や「お中元(お歳暮)」などと言う事がある。
- ヤクザ
- 組長、若頭、舎弟、若い衆、鉄砲玉
- 「税金」を「上納金」などと言う事がある。
- 警察
- 警視総監、警視監、警視長、警視正、警視、警部、警部補、巡査部長、巡査長、巡査、おまわりさん
- 「税金」を「裏金」などと言う事がある。
軍隊の階級(将軍、大佐…一般兵、捕虜)、大学病院の序列(学長、医学部長、病院長、教授、准教授、講師、助手、研修医、医学生、モルモット)などを扱うこともある。最下位の者(通常の大貧民にあたる)は他の下位に比べ、かなり屈辱的な称号にされることが多い。
カード交換に関するルール[編集]
第2ゲーム以降のカード交換で低い階級のプレイヤーが高い階級のプレイヤーとカードを交換することを税金、献上、搾取、徴収、刀狩り、富の再分配などとも呼ぶ。 通常、上流のプレイヤーが不要なカードを、下流のプレイヤーが強いカードを渡す。
交換する枚数に関するルール
- カード交換の枚数を、大富豪・大貧民間が2枚、富豪・貧民間が1枚とする。
- カード交換の枚数を、大富豪・大貧民間が5枚、富豪・貧民間が3枚とする。
- 3人以下でのプレイの場合、大富豪・大貧民間で交換する枚数を3枚とする(ハンデが付きやすいように)。
- カード交換の枚数を、n人でk位・(n+1-k)位間が(4k-2n-2)枚とする。
- 強制的に大貧民になる条件が1人に対して複数同時に発生した場合、大富豪・大貧民間で交換する枚数が倍増する。加重罰金と呼ばれる。例えば、
- 大富豪が禁止上がりを犯しながら上がった場合(禁止上がり+都落ち)、4枚(2倍)を交換する。
- 大富豪が最初の1回目にパスせずにカードを出した場合(大富豪の余裕違反+都落ち)、4枚(2倍)を交換する。
- 富豪・貧民間は1枚とし、大富豪・大貧民間の枚数は特別な条件で決定する。
- 通常時は2枚とし、大富豪が3回以上地位を防衛するごとに交換する枚数を1枚ずつ増やしていく。王政防衛と呼ばれる。
- 前のゲームで大貧民確定時(最後から2番目のプレイヤーが上がった時点、または都落ち発生時は最初のプレイヤーが上がった時点)に手札に残っていた枚数が、そのまま大富豪・大貧民間で交換する枚数になる。負債相続と呼ばれる。
- 大富豪が、交換する枚数を自由に決められる(大富豪があらかじめ持っている強いカードもあるため、単純に多ければ良い訳ではない)。
- 都落ち直後のみ、カード交換の枚数を、大富豪・大貧民間が3枚、富豪・貧民間が1枚とする。
大富豪が不在で、大貧民のみ存在する場合の交換ルール(例: 禁止上がりを犯したプレイヤーがいる状態で、全員の階級が平民に戻る効果があるカードが出された場合)
- 大貧民のみ2枚多くなるようにカードを配り、ゲームの最初に大貧民が最も強いカード2枚を捨てる(誰も受け取らない)。
- ダイヤの3、スペードの4が配られたプレイヤーが、大貧民とカードを交換する。
これとは別で、都落ち発生時に、都落ちしたプレイヤー1人に対してそれより先に上がったプレイヤー全員が1枚ずつカードを交換してもらえる賠償金というルールもある。詳しくは都落ちを参照。
交換のしかたに関するルール
- カード交換を、一般の場合と逆に行う(本来の税金のあり方にあたる)。親子、小学校低学年でのプレイ等で採用されることがある。
- 高階級側が低階級側のカードを見て、交換するカードを、自由に選べる。厳選徴収[25]と呼ばれる。先に高階級側がカードを選ぶので、選んだカードが、低階級側に、そのまま戻る場合もある。
- 絶対王政 - 大富豪は、富豪と1枚、貧民と2枚、大貧民と3枚カードを交換する。
低階級側の交換に関するルール。
- ジョーカーに関するルール。
- ジョーカーを優先的に交換する。
- ジョーカーを除く最強のカードを交換する(ジョーカーは手札にとっておける)。
- 大富豪・富豪は、大貧民・貧民が渡すカードを任意に指定できる(当該のカードを大貧民・貧民が持っている時のみ)。
- カード交換時に大貧民などが最強のカードを大富豪などに渡していないことが判明した場合(例えばジョーカーを持っているのに渡さなかった等)、その人は大貧民になり、次回はプラス1枚交換しなければならないルール。脱税と呼ばれる。ただし、脱税が気付かれなければセーフというルールもある。
- 脱税が発覚した時点でゲームを無効とし、全員のカードを配り直すこともある。もらうはずのカードがもらえなかった大富豪の権利を守るため。
- さらに、大貧民の手札を全員に見せなければならない場合もある。晒し刑、市中引き回しと呼ばれる。
高階級側の交換に関するルール。
- 大富豪は大貧民に2枚、富豪は貧民に1枚カードを渡す。この時、
- 大富豪・富豪が渡すカードは手札の中で最も弱い数字のカード(スペードの3などに関わらず)とする。
- 大富豪・富豪が渡すカードはそのカードの強さに関わらず任意のカードで良いとする。
- 拒否権 - 大富豪や富豪が受け取ったカードが不要な場合、その場ですぐに捨てることができる(大貧民や貧民に返す訳ではなく、捨てたカードはそのゲームで使わない)。通常のプレイとしてカードを出すこととは異なるため、同じ数字である必要などは全くなく、カードの効果も一切発生しない。大富豪が1枚だけ拒否することも可能。
カード交換に関して、特殊な状況でのみ行われるルール。
- 天和(テンホー) - カード交換前の時点で手札の全てのカードが同じ数字2枚ずつのペアになっている場合、すぐに上がることができる。
- 地和(チーホー)-カード交換前の時点で手札が奇数枚かつ1枚以外全てカードが同じ数字のペアになっている場合、大貧民になる
- 天変地異、血税一揆 - ゲームの初めに大貧民がJ以上のカードを一枚も持っていない場合、大富豪と大貧民の手札を全て入れ替える。
- 独占禁止法 - 大富豪と大貧民のカード交換の後、大富豪の手札に2かジョーカーが合計5枚以上あった場合、2のカードをプレイヤー全員の不要なカードと交換しなければならない。
平民に関するルール。
- 取引 - 平民が二人以上いるときは、同じ数字の異なるスートのカードを平民同士交換できる。(例5♦→5♠)
- 賄賂 - 平民は手札の中で最も強いカードを富豪に渡すことができる。富豪は断ることができるが、受け取った場合、そのゲームで大富豪を都落ちさせられなかったら富豪が大貧民に降格する。
- 肩代わり - 大富豪・大貧民間のカード交換をする前に、平民はジョーカーか2を合わせて2枚以上持っていれば、肩代わりを宣言できる。この場合、大富豪は大貧民の代わりに、肩代わりを宣言した平民とカードを交換する。ほとんどの場合平民にメリットはないが、革命を起こせる可能性がある時に使用される場合がある。
- 宣言した以上は、必ず強い方のカードを渡す必要がある。特にジョーカーを持っているのに2しか渡さないことは反則(脱税扱い)である。
カード交換とは別に、階級ごとにゲーム中の態度などに制限を設けることがある。下記はその一例。
- 大富豪だけが、ゲームを終了する宣言をすることができる[26]。
- 大富豪と富豪は、下位階級のプレイヤーに敬語で話さなくてよい(特に学年や役職などが異なる人物を交えてのプレイの場合)。
- 大貧民と貧民は、上位階級のプレイヤーに敬語で話さなければならない。
- 大貧民は、動物の鳴き声(モー、ブーなど)しか話してはならない。
- 都落ちが確定したタイミングでは、わざと場のカードが散らばるようにカードを出してよい。散らばったカードは都落ちした元大富豪が拾わなければならない。
2人用ルール[編集]
通常ルールでは2人でゲームをやっても相手プレイヤーのカードが読めるためゲームがつまらない。そのため2人用ルールがある。2人用ルールでは最初に配るカードが異なる。
- カードは、3、4、5、J、Q、K、A、2とジョーカーを使用する。
- カードを切り、最初の7枚を伏せて場に置き、残りを配る。
- あとは基本ルールに、ローカルルールを交えるなどしてゲームを進める。
- または、手札を7枚や15枚などの枚数に限定して配るという遊び方もある。
その他のバリエーション[編集]
- ダウト - ダウ富豪、ミリオンダウトとも呼ばれる。親が出したカード以外は全て裏向きに出すルール。別ゲームのダウトと同様に、ダウトの声がかかったら裏にしているカードを開けて確認し、今まで出たカードを嘘をついたもしくはダウト宣言に失敗したものが引き取る。縛りは全てなし、またスートがほぼ関係ないなど、一般の大富豪とは非常に異なったゲームとなり、またプレイ時間も長くなる。オプションとして「親が出すカードも裏向きに出す」「クラブ全部抜き」「表カードは回収しない」「128の宣言は無敵」(当然そのようなカードは存在せず、要するにダウト要求ができる)「出すカードの表裏は任意」などがある。
- ドボン - 自分の持っている手札と誰かが場に出したカードの合計が一致した場合に、“ドボン”宣言と共に手札全てを場に出し、上がることができる。ドボンされた(場に出した)プレイヤーが無条件で大貧民に、ドボンしたプレイヤーが無条件で大富豪になることができる。またドボンされた場合、されたプレイヤーや、その他のプレイヤーもドボン出来る状態だとドボン返しといってドボンしたプレイヤーを大貧民にすることができる。
- アスホール(Asshole) - 大富豪の欧米版と言えるカードゲームで、Asshole[27]は大貧民にあたる階級の名称でもある(階級は上から順番にPresident、Secretary、Beer Bitch、Asshole)。大富豪のほとんどのローカルルールがない一方、単独の2に対して2枚の2を出すことができること、何枚出しに対してもジョーカー1枚を出すことができることなどの違いがある。
- UNO富豪 - 一人分の枚数を五枚前後で配り、余りを真ん中に山札として置く。始め方・ゲームの進め方は普通の大富豪と同じだが、パスの時に任意で山札から一枚引くことができる(そのとき引いたカードを出すこともできる)。誰かが上がった時は皆強制的に山札から一枚引かなければならない。
- ばば富豪 - 始め方・ゲームの進め方は普通の大富豪と同じだが、ばば抜きのように、パスの時に一つ前の番の人から一枚引かなければならない(そのとき引いたカードを出すこともできる)。(カードを出す前に必ず引くというものもある。)
- 素数大富豪 - 手札のカードのうち素数になる組み合わせしか出すことができず、素数でない場合はペナルティを受ける。場の数より大きい数しか出せず、手札がなくなったら勝ちという共通点よりこの名が付いている。また、「グロタンカット」「ラマヌジャン革命」といった大富豪からの影響を受けた特殊ルールも存在する。一方で大富豪と異なり、山札を使用し、勝敗によって階級の設定は行わない。
- 指富豪 - 指を用いた遊び「5隠し」の別名。相手がコールした数字より強い数字しかコールできないこと、先に全ての数字をコールし終えた方が勝ちというルールの類似性から付けられた名称。
大富豪から影響を受けた言葉[編集]
- 富豪的プログラミング - ツェラーの公式の俗称。1月と2月を前年の13月と14月として扱う点が、Aと2をKより強いカードとして扱う大富豪を連想させることから。
脚注[編集]
- ↑ ウィふり調査団 (2003年4月15日). “『大貧民?大富豪?』大調査” (日本語). ウィふり. freeml. 2010年9月27日確認。
- ↑ あくまでディーラーはカードを配るプレイヤー、親は最初にカードを出すプレイヤーのことなので、混同しないこと。
- ↑ ポーカーからの借用。
- ↑ a b あくまでパスによってカードを出すことが制限されないだけであり、カードの枚数や強さの条件は通常通り満たしていないと出すことはできない。
- ↑ 意味合いとしては、損害賠償というより、戦争で敗戦国が戦勝国に払う戦後賠償に近い。
- ↑ よって強いカードは階級が上のプレイヤーに優先的に渡される。事実上、後の方で交換されるカードはそれほど強くないこともある。
- ↑ 没収後、脱落せずにゲームに参加し続けるルールを採用しても構わないが、「村八分」感を強めるためにゲームから脱落させる方が一般的。
- ↑ まれに都落ちのことを村八分と呼ぶこともあるので注意。
- ↑ 単に「継続」と言うと、都落ちしたプレイヤーが脱落せずプレイを継続すること(つまり敗戦処理)を指す場合があるので注意。
- ↑ なお、採用すると禁止上がりのペナルティが実質なくなる。同時に都落ちが発生するため禁止上がりを犯したプレイヤーの階級は貧民になるが、その貧民のカード交換の義務を大貧民が肩代わりすることになるため。
- ↑ 日本大富豪連盟ではこのルールを採用している。[1]
- ↑ 呼称(クロサン=黒3)とは裏腹に、クラブの3は効果を持たない。
- ↑ 漫画などで大富豪が輸出された際にしばしば当てられる訳語。同名のアメリカの艦載レーダー探知機と掛けたものか。
- ↑ Crazy Eight。漫画などで大富豪が輸出された際にしばしば当てられる訳語。同名のトランプゲームからの引用か。
- ↑ 特殊効果というより、カードが十分にシャッフルできていない状態でのプレイをできるだけ避けることが目的である。
- ↑ nは飛ばした数字で読み替える。例: 3・6・9の場合は2段飛ばし
- ↑ A・2・3が繋がる場合のみ。チンチロリンからの借用。
- ↑ 禁止上がりを行ったのが大富豪以外の場合、必然的に都落ちが同時に発生するので、実際は貧民になるケースの方が多い。
- ↑ ジジ抜きにおけるジジと同様に、最後まで持っていたら負けということを示す。
- ↑ ゆえに、激縛りとイレブンバックが有効で、スペードの10の後にスペードのJが出された場合は、それだけで都落ちが確定する。
- ↑ あくまで名目上であり、ほとんどの場合富豪が選ばれる。
- ↑ ジョーカーを持っているのが大貧民の場合、大貧民自身が行う。貧民の場合、ジョーカーは富豪に渡す前に大富豪に渡す。大富豪の場合、交換自体を行わない。
- ↑ 逆に言えば、受け取ったカード以上の強さであればいくら弱いカードを渡してもよい。受けとったカードをそのまま返すことも可能で、(可能性は低いが)もし受け取ったカードより弱いカードしか持っていなかった場合は必然的に受け取ったカードを返すことになる。
- ↑ もちろん、カード交換を行わない場合でも、大富豪が階級を維持できなかった場合は都落ちが発生する。
- ↑ 「源泉徴収」と掛けた名称。
- ↑ しかし実際は現実的ではなく、大抵(学校の場合は)下校時刻や就寝時刻などに合わせて全員の合意で終わらせることになる。
- ↑ 「肛門」を意味する卑語であるため、使用には注意を要する。